今世界で最も光り輝いているデブであるところのフィリップ・シーモア・ホフマンちゃん。
どんな悪役を演じるのか見たくて劇場に行って来ました。
アクション映画に箔をつけるために
渋い演技派を悪役に据えるってのはよくある手。
しかしこれが結構裏目に出ることが多いんですな。
『コン・エアー』の猛毒男・マルコヴィッチとか、痛かったですね・・・
で、今回のホフマンちゃんはかなりいい線行ってます。
「脳内爆弾」ってゆー
変態チックなアイテムを選ぶところがいかにも陰湿デブって感じで萌えました。
さて、肝心の内容なんですけどね
これが悔しいことに、評判通りめちゃめちゃ面白いんですわ。
シークエンスのつなぎが絶妙で
『M:I:2』みたいに
前半1時間は寝てもOKというようなことは一切なし。
普通、娯楽映画って
「危なかったけどギリギリ助かった」的な快感を軸に進んでいくじゃないですか。
この映画は逆で「ギリギリ助からなかった」とゆー不快感が連続するんですね。
そうやって観客をイライラさせて、ラストまで引っ張っていく。
監督はテレビ業界出身の人らしいですけど
これってまんま、今のアメリカ製ドラマの方法論なんですよね。
通常助かるところで助からなかったりするから
気になってチャンネルが変えられない。
私は『24』くらいしか見てないんですが
目が離せないという意味では、確かに映画以上の求心力があります。
さすがキレ者トム、最先端の演出法と莫大な予算の合わせ技で
完璧なジェットコースタームービーを作り上げた・・・と思うのですが・・・
どこかひっかかる。オープニングからラストまで、完璧にレールが敷いてあって
観客に一切考える暇を与えず、一気に突っ走る。
要するに、隙がない。これはひねくれ者の意見として聞いてほしいんですけど
なんかねぇ、私個人的には
映画ってちょっとどんくさいくらいがちょうどいいんじゃないかと思うんです・・・
「ハリウッド映画は見た後何にも残らない」とよく言いますが
私はそうでもないと思うんです。
同じノンストップアクションでも、『ダイ・ハード』なら
ハゲのおっさんがランニング姿で死ぬほどがんばる姿『ザ・ロック』なら
濡れそぼったハゲ河童が泣きながらがんばる姿とかね、私の中には何かが残っている訳ですよ。
(別にハゲ好きなわけではありません)
うまく言えなくてもどかしいんですが
見た人が映画の中のキャラクターに直に触れた気になるには
どこかで‘客が感じる/考える時間’のようなものが必要なんじゃないかなぁ
と思うんです。
『M:I:3』にはそれがなかった。
だからどんなに「面白かったー!」と思っても
イーサン・ハントがどんな奴だったかって聞かれると
何にも印象が残ってないんですね。
・・・とまぁ、くそ真面目な世迷い言をぐだぐだと書いてきましたが
とりあえず滅法面白い映画には違いないので
みなさん、見て損はありませぬ。
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