
今月からバカ映画に関するコラム連載のお仕事が始まりまして
毎日のように近所のビデオ屋の中を端から端まで歩き回り
猟犬のごとくバカ臭を追う日々。そんな中、私の妖怪アンテナ(場所は股間ではありません)がピピピと反応し
手に取ったのが、この『デュース・ビガロウ、激安ジゴロ!?』であります。
ロブ・シュナイダー演ずるダメ男デュースが
ひょんなことから男娼(ジゴロ)稼業を始める。
毎晩金持ち美女を相手に夢の生活が始まるかと思いきや
デブ女、デカ女、ナルコレプシー女、強迫神経症女等々
一筋縄ではいかない顧客たちに四苦八苦。
そんな客の中で唯一まとも(に見える)ケイトに恋してしまうデュース。
二人の先に待っているのは果たしてハッピーエンドか?それとも?・・・的なB級ドタバタ喜劇(言葉が古いねどーにも)です。
本国アメリカではかなりヒットしたらしいのですが
コメディ映画の常として、本邦劇場未公開。
ところで
ロブ・シュナイダーって誰よ!?ってとこからですよね、やっぱ。
私は米コメディ界にまったく疎いので知らなかったのですが
「サタデー・ナイト・ライブ」に出演していた、有名なコメディアンだそうです。
アダム・サンドラーと大変仲良しのようで
サンドラー映画にはほとんど全部出演しています。
この映画の製作総指揮も彼。
さて、ビデオをデッキに入れまして
ほうれん草とソーセージのパスタを食いながら(不要な情報)見始めたんですが
まーハズレの臭いしかしない。「ぬるい」「ゆるい」「生臭い」の3拍子が揃っちゃってます。
もともとそんなに期待して借りてきた訳じゃないですから、あきらめも早い。
あーはいはいとだらだら流し見してましたらですね
・・・途中からちょっと状況が変わってきたんですよ。
主人公にしつこくつきまとう刑事のおっさんがいるんですが
この人が、画面に出てくるたびに
自分の性器を露出するんです。
彼はどうやらペニスの細さがコンプレックスらしく
涙ながらに自己を卑下します。
俺のは
世界一の細チンだと。
スパゲティ並みに細いのだと。
女性誌によると、女はみんな
太チンが好きらしいと。
食事中の方もいらっしゃると思うので具体的な描写は控えますが
にしかわも多かれ少なかれ
これと似たような悩みを抱えて毎日を生きております。
気がつくとブラウン管に向かい、震える声でこう呟いていました。
このオッサンは俺だ・・・とゆー訳ですっかり感情移入しつつ残りを見ておったのですが
あろうことか、この映画の中でもう一つミラクルが起こりました。
ヒロインの片足が義足。いや、私が高校生の頃にめちゃめちゃ好きだった女の子がですね
足が悪くて、片足をちょっと引きずってたんですよ。
当時まだこの言葉はありませんでしたが
今だったら確実に
足の悪い子萌え〜と表現すべき感情だったと思います。
あ、今私のこと
変態って思いましたね・・・
そんなアナタは『アルプスの少女ハイジ』をご覧になってませんでしたか?
あの話、主人公のハイジは完全な性格ブス、どちらかというとヒール役で
真のヒロインはクララだったと私は思っています。
クララのチャームポイントは何だったか覚えてますか?
もち、車椅子。この例からも明らかなように
「足の悪い子萌え」の感情は、古くからこの世に存在していたのです。
『蜘蛛女』のレナ・オリンも途中で足がちょん切れますし
最近では『ロング・エンゲージメント』のオドレイ・トゥトゥが
歩くときに足を引きずっては、世の男たちの目線を釘付けにしておりました。
エヴァの綾波レイで
顔面包帯フェチが激増したように
「足の悪い子萌え」の時代は、すぐそこまで来ているのかもしれないのです・・・
まったく期待せず見たこの映画ですが
完璧なB級下ネタコメディを装いつつ
誰もが抱えるコンプレックスを鮮やかに覆してみせる
侮りがたい逸品でございました。
さて実は、本国アメリカではこの映画の続編がすでに公開済み。
『Deuce Bigalow: European Gigolo』今回は主人公がヨーロッパに渡り
またもやジゴロ稼業に精を出す(我ながらウマイ)ストーリーだそうです。
そして何とこの作品でロブ・シュナイダーが
見事ラジー賞・主演男優賞を受賞!ワー!パチパチ!
・・・続編も日本での劇場公開はないでしょう。確実に。
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