朝8時、夜行バスがJR伊勢市駅前に到着。
目覚ましにコーヒーが飲みたかったんだけれども、喫茶店はまだ開いてなくて、しかたなく唯一営業していた食堂に入る。この店内が私の部屋並みに
カオス状態であった。そこそこ広いのに、まともに座れる席は2つしかない。店員は股引姿のよぼよぼのおじいちゃん一人。「松坂牛ステーキ1800円」とあるけれども、この店でステーキ頼む度胸のある人間が果たしてこの世にいるのであろうか。朝定食400円。

伊勢神宮は「内宮」「外宮」という2つの社で成り立っている。早朝なので境内はほとんど無人で、気持ちがいい。社殿自体は「これがあのお伊勢さんなの?」と言いたくなるほどシンプルで、まだ新しい。檜の匂いがぷんとする。伊勢神宮には20年に一度
「式年遷宮」という大イベントがあり、そのたびに社殿を引っ越して全部建て直すのだ。きっとものすごい金がかかると思うのだが、平安時代からずっと続いているらしい。新しいから味がないかというと、そうでもない。むしろ古神道の軸がまったくぶれず、ダイレクトに伝わってくる感じだ。

「御正殿」と呼ばれる本殿は上から吊った布で隠してあり、参拝客からは直接見えないようになっているのだが、この布がたまに風に吹かれて舞い上がった時だけ、わずかに覗くことができる。さすが昔の日本人、
チラリズムの魅力をよくわかっている。

参拝を済ませた後は、参道沿いにある店を見物しながらぶらぶらする。まずお約束の赤福を今晩の夜食用にゲット。江戸時代の伊勢の雰囲気を再現した「おかげ横町」で、煙管(きせる)を初体験、
目がまわる。一服100円。

「おかげ座」という歴史資料館に入る。江戸時代の様子を再現した1/2スケールのジオラマが多数展示してあるのだが、これが異常によくできている。
海洋堂もびっくり。これ見るためだけでも伊勢へ行く価値あり。

昼は五十鈴川沿い茶店で名物の「伊勢うどん」。
溜醤油のどす黒さにビビる。午後は移動の予定なので、ソフトクリーム食べながらバスで駅に戻り、以上で伊勢見物終了。

一応映画ブログなのでちっとばかりそっちの話題を。お伊勢参りをテーマにした映画といえば記憶に新しいのが
『真夜中の弥次さん喜多さん』。
「お伊勢さんへ行けば幸せになれる」と願うホモでヤク中な二人の珍道中を描いたクドカン初監督作なのだが、世の評判は滅法悪い(特に原作ファンは100%怒り狂っている)。実際のところ酷評せざるをえない出来なのだが、小池栄子の屁によって弥次さんが蘇生するというラストが私は結構気に入っている。今の日本に、彼女ほど
放屁の似合う女優がいるだろうか?いやいない!(反語)ちなみに実際の伊勢は映画には登場せず、新宿伊勢丹が出てくるのみである。まーこの映画を見ると江戸時代の庶民がお伊勢参りにかけていた情熱がひしひしと伝わって・・・きます。たぶん。
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