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漫画家Nのイラストと文章で綴る映画な日々

にしかわたく (漫画家)

マンガ家・イラストレーター。生まれて初めて劇場で見た映画は『グリズリー』と『テンタクルズ』の二本立て。
現実逃避のスピードを極限まで加速すればいつか現実を追い越せると信じ、今日もロスト・ハイウェイをひた走る36歳、デブ専。
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カテゴリ:和み地獄
  • 『運命じゃない人』(2004・クロックワークス)
    [ 2006-08-23 23:45 ]
  • 『ダメジン』(2006年・日本)
    [ 2006-07-27 23:20 ]
  • 『かもめ食堂』(2005年・メディアスーツ)
    [ 2006-05-01 18:11 ]
  • 『リンダリンダリンダ』(2005年・ビターズ・エンド)
    [ 2006-03-17 07:45 ]
  • 『ロボコン』(2003年・東宝)
    [ 2006-02-05 22:37 ]
  • 『ベイブ』(1995年・オーストラリア)
    [ 2005-12-08 14:54 ]
  • 『ALWAYS 三丁目の夕日』(2005年・日本)
    [ 2005-12-05 14:37 ]
  • チャーリーとチョコレート工場(2005年・アメリカ)
    [ 2005-10-10 23:00 ]
『運命じゃない人』(2004・クロックワークス)
世の絶賛の評を聞きすぎて
ものすごく手を出しにくくなっていたこの映画
遅ればせながらやっと鑑賞。


参りました。


この映画を見ずに映画ファンを名乗るな!
と今日見たばかりの私が
ついつい断定してしまいたくなります。
同じ群像劇の『有頂天ホテル』なんか
これ見た後だとおままごとにしか見えませんな。

私なんかよりずっと文章のうまい人が書いた評論が
ネット上には死ぬほど溢れていると思いますので
ここでは私が痛く感じ入った映画の冒頭のセリフを
引用するにとどめさせていただきたいと思います。


 お前はいまだに人生に期待しちゃってるんだよ。
 「これからも普通に生活してれば、いつか誰かに出会うだろう・・・」
 「素敵な女の子が現れるんじゃないか・・・」
 「まさかずーっと一人ってことはないだろう・・・」ってな。
 漠然と。
 高校生みたいに。
 いいか、はっきり言っとくぞ。
 お前もう30過ぎたら
 運命の出会いとか
 自然な出会いとか
 友だちから始まって徐々にラブラブとか
 一切ないからな。
 もうクラス替えとか文化祭とかないんだよ?
 お前、自分で何とかしないと
 ずーっとひとりぼっちだぞ。
 ずーーーーーーっと。
 危機感を持ちなさいよ危機感を。


思わずテレビの前で正座して聴き入ってしまいました。
ひとつひとつの言葉が細胞にしみわたります。
私、今日の今日まで
思いっ切り人生に期待して生きてきたことに気付きました。

・・・・・・


何とかしよう。






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by taku-nishikawa | 2006-08-23 23:45 | 和み地獄 | Trackback | Comments(10)
『ダメジン』(2006年・日本)

『亀は意外と速く泳ぐ』、ドラマ『時効警察』で
一気に時の人となった三木聡監督作。
撮影自体は2002年に終わっていたらしいのですが
お蔵入りになりかかっていたところを
昨年からのブレイクの波に乗って劇場公開。

タイトルから丸わかりのように

ダメ人間がテーマ

の映画になっています。

主人公は、佐藤隆太、緋田康人、温水洋一が演じる3人組。
どうやったら働かずに生きていけるか
ということだけを考えながら生きているダメジンたちです。

近所の猫じじいから

インドへ行けば

一生ぶらぶらしてても何とかなる

と言われ、さらに謎の宇宙人から

インドへ行きなさい

そして人類を救いなさい

とのお告げを受け、真剣にインド行きを考える3人組。

100万円の旅費を何とか稼ごうとする彼らに
落ち目のヤクザ(篠井英介 )
トルエン中毒のその愛人(市川実日子 )
とりあえずどこにでも顔を出す女(ふせえり)
など、こちらもやる気が一切ない登場人物たちが絡んできて
どこまでもダメダメな

一夏の脱力物語

が展開していきます。

監督デビュー作ということで、やりたいこと全部詰め込んだ感じで
映画として見るとちょっとまとまりに欠けるようなところは否めませんが
一度‘三木節’にハマったひとなら、間違いなく楽しめると思います。
それから、ちょい役の伊東美咲がすごくいい感じ。ファン必見。

ところで、この映画を見てて私が思ったのは

こいつら・・・

あんまりダメじゃないじゃん。

ということです。

この映画の登場人物には向上心というものが完全に欠如しています。
つまり「ダメな自分」を許すことに成功しているんですね。

本当にダメな人間というのは
「自分は本当はこんなもんじゃないはずだ」という妄想が捨てられず
這い上がろうと足掻くのだけれど
なにぶん根がダメだから、すぐ投げ出してしまい
その上過去の経験に一切学ばないものだから
また同じ事を繰り返す。
その堂々巡りを一生続ける人を、ダメ人間と言うのです。

数年前、こういう希少な真性ダメ人間を
お茶の間にいながらにして見せてくれるという
ありえない番組がテレ東にありました。
はい、もうみなさんおわかりですね。

『愛の貧乏脱出大作戦』です。

ダメ人間たちにチャンスを与えるという名目で
それをみすみすドブに捨てるダメっぷりを見てあざ笑うという
ダミアンがプロデュースしたかのような暗黒番組でした。
見た後は毎回死にたくなるので、見ないようにしようと思うんですが
気がつくとチャンネルを合わせている自分。

この番組、確実に

ビデオドロームより体に悪かった

と思います・・・




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by taku-nishikawa | 2006-07-27 23:20 | 和み地獄 | Trackback | Comments(5)
『かもめ食堂』(2005年・メディアスーツ)

私、昔から

人が料理してるところを見るのが好き

なんです・・・

実家にいた頃は、学校から帰ってくると
ほとんど毎日、台所のそばの椅子に座って
母が料理しているのを眺めていました。
(マザコンと言いたければ言いなさい あー言いなさい)

一人で外食するときは
カウンターのある店なら必ずそこに座ります。
手際のいいコックさんの手元を見ていると
何だかそれだけで落ち着くような
でも同時にわくわくするような
不思議な気分になります。

もし榊原郁恵がうちのアパートにやってきて
裸エプロンで台所に立ってくれたとしても
私の興味は7対3で

おっぱいよりも料理に向かうと思います。

(井森美雪でシュミレーションを行おうとしたら
脳血栓を起こしそうになったので止めました・・・)

『バベットの晩餐会』『リストランテの夜』『ディナーラッシュ』『タンポポ』
そんなこんなで私の好きな映画ランキングには
料理がらみの映画がずらりと並ぶ羽目になるわけです。

で、肝心の『かもめ食堂』の感想。

私はこの監督のデビュー作『バーバー吉野』がまったくダメだったんですが
『かもめ食堂』の世間での評判の良さを耳にするに及んで
「あ、今回は演出の感じが変わったのかな」と思っておったのです。
が・・・

ぜーんぶそのまんまでした。

ギャグセンスは相変わらず中の上といったところ。
テンポもゆったりして気持いいというよりも
ぬるい、たるい、ゆるい。
唯一特筆すべきは小林聡美の一世一代の演技。
代表作『やっぱり猫が好き』よりさらに一皮むけたような感じで
主役としてのオーラをギンギンに振りまいてました。
あとはもう平凡としか言いようがない。

でも・・・でもね、この映画

妙な空気を持ってるんですよ。

私の席の後ろに中年夫婦が座ってました。
この夫婦がもう、上映中にしゃべるしゃべる。
「あれがもたいまさこなのか?」
「フィンランドじゃザリガニ食べるのね〜」
「なんで味噌汁は出さないんだ?」

いつもの私なら

「ここはお茶の間かぁぁあ!!??」

・・・とブチきれるところなんですが
なぜかこの映画、そういう観客を許すような雰囲気を持っているんです。

映画が終わってエンドロールが流れているとき
ダンナさんの方がこう言いました。

「全然期待してなかったけど、意外と面白かったな・・・」

何だかこの言葉が、この映画の醸し出す不思議な幸せ感を
すべて体現しているような気がしました。
去年の『三丁目の夕日』のときもそうだったのですが
観客席にいる人たちが
すごくリラックスして、心を開いている感じがしたんです。
こういう映画って
ありそうでなかなかないものです。

はっきり言って、この映画の良さは
監督が計算したものではないと思います。
フィンランドの空気と俳優とスタッフが
日本映画と不思議な化学変化を起こして生まれた

言ってしまえば、偶然。

これは非難ではありません。
傑作というのは、人間の力だけじゃ作れないものなんです。
どんな名匠にも駄作があるのは、そういう訳なんです。

こんなだから
映画っていくら見ても飽きないんだと思います・・・
(長文御免)


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by taku-nishikawa | 2006-05-01 18:11 | 和み地獄 | Trackback(2) | Comments(10)
『リンダリンダリンダ』(2005年・ビターズ・エンド)

この映画が
『スウィングガールズ』の便乗商法だと思ってた人、手をあげて。

・・・はーい。

ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。

思ってたより1万倍面白い映画ですた!

監督の山下敦弘については
実は私、『リアリズムの宿』の時にも前科がありまして

まーた性懲りもなく

つげ義春を映像化した馬鹿がいやがる

と思いっ切り高飛車な態度で劇場へ行ったものの
意外な面白さに打ちひしがれ
すごすごと負けを認めて家路につくヘタレヘタレ。

軽音部(いーねーこの響き)の女子3人が
高校最後の文化祭にブルーハーツのコピーバンドを組み
ふとした偶然から、留学生のソンちゃんをボーカルに。
このソンちゃんをやっているのが
『ほえる犬は噛まない』のペ・ドゥナなんですが

この子の愛らしさがほとんど反則。

「フシギちゃん」と「ガサツちゃん」を足して2で割ったような絶妙のキャラ。
この年代特有の、自分の体をもてあましているような仕草が強烈にかわいいです。
高校時代のクラスメートにこんな子がいたら

確実に恋してますた・・・ポッ。

ソンちゃんが夜の学校を独り言をつぶやきながら徘徊するシーンがあるんですが
ここは本当に情感がこもっていて、鳥肌が立ちました。
何となく相米の『台風クラブ』にオマージュを捧げているような感じもあり。

音楽を担当しているのはジェームズ・イハという日系イギリス人なんですが
実はこの人、解散したスマパンの元ギタリスト。
『リアリズムの宿』の時のくるりといい、ペ・ドゥナのキャスティングといい
この監督の人選というか人脈というか
枠にとらわれてなくて、素晴らしいです。

それにしてもうらやましいなぁ、軽音部。
この先何年生きるかわかりませんが

どんなに長生きしても

もう軽音部には入部できない

という厳然たる事実にちょっとへこむ
ワンコちゃんなのでした・・・


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by taku-nishikawa | 2006-03-17 07:45 | 和み地獄 | Trackback(4) | Comments(12)
『ロボコン』(2003年・東宝)

ジャンプが掲げる少年マンガの三大定理

友情・努力・勝利

そうです。例の「キン肉マン」方式です。
この法則をきっちりこなすと、いかに素晴らしい作品ができあがるか
それを実地で証明してみせたのがこの映画、『ロボコン』。

NHKで毎年やってる「ロボットコンテスト」見たことありますか?
今時の若者らしさが微塵もない、もっさりした高専の学生たちが
地味〜な自作ロボットを競わせる
アンチクライマックスな脱力系イベント。
(本人たちは充分熱くなってるんでしょうが・・・)

ロボコンのあのユルい空気をまったく損なうことなく
競技の面白さをきっちりわからせてくれる上に
一級の娯楽・青春映画に仕立て上げた脚本・監督の古厩智之。

アンタすごすぎ。

土台がしっかりしてますから
これだけでもう映画は成功したようなもんですが
この映画の一番スゴいとこはここではないのです。

主演、長澤まさみ。
この映画での彼女の演技を見て、私は震えました。

天才現る。

みなさんすでにご存じのように
彼女はこの映画以降、『深呼吸の必要』『セカチュー』とステップアップし
『タッチ』『優しい時間』とステップダウン(おいおい・・・)していく訳ですが
今後『ロボコン』で自らが見せた演技を越えるのは、相当難しいのではないか。
それぐらい、この映画の彼女は光り輝いています。

イヤ別に萌えとかそーゆーんじゃなくって
・・・・・・
わかったよ!好きだよ!
愛してますよ長澤まさみ!


小学生か。

思い入れがありすぎて真面目に書いてしまいましたが
これくらいコーラとポップコーンが似合う映画も珍しい。
ものを食べながら見るのは、よくできた娯楽作品に対する礼儀だと
私は思ってます。

飲食禁止のこじゃれた映画館なんか

潰れてしまえ!


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父さんも若い頃はやんちゃでな、よく押したもんだ。
↓と世代間スキンシップしてみる。


by taku-nishikawa | 2006-02-05 22:37 | 和み地獄 | Trackback(4) | Comments(6)
『ベイブ』(1995年・オーストラリア)

何を今頃、とお思いでしょうが
私、見てなかったんです、この映画。
理由は私が大の動物嫌いだから。
ちなみに私の経験上
「動物嫌い」と「子供嫌い」のコンボは

確実に女の子に嫌われます。

なぜ私が動物嫌いになったかといいますと
まぁ湿っぽい話になってしまうんですが
死んだ母親がいまわの際に

「あんた、獣姦だけはおよし・・・」

と遺言したからなんですね。

すいません。嘘です。
母親も生きてます。

それはともかくヤフオクでビデオが50円で売ってたんで
何となく買って、見てみました。
最近こんなんばっかりですが、大変面白うございました。
映像の完成度が非常に高いとか
ジェームズ・クロムウェルが一世一代の演技だとか
いろいろ誉めるところはあるんですが
この映画が面白い一番の理由は

「豚が人間に喰われる運命にある」

という事実をきちんと描いているからだと思います。

主人公のベイブは持ち前の才能と幸運によって
「牧羊豚」として生きていくことができたんですが
両親も兄弟も、全部屠刹されており
ベイブも一歩間違えば、すぐに食卓に上るはめになるという訳で。
主人公が喉元に包丁つきつけられてるんですもん
それは見てる側も応援しちゃいますわ。

そういう意味で
家畜を擬人化するって、かなり危険な綱渡りだと思うんですが
(肉屋のCMとかで牛のキャラが笑ってたりしますよね・・・)
この映画はそれに成功していると思いました。

宮沢賢治のダークな傑作『フランドン農学校の豚』と
あわせて鑑賞されることをおすすめいたします。

これでまた女子の好感度下がったな。


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by taku-nishikawa | 2005-12-08 14:54 | 和み地獄 | Trackback(2) | Comments(4)
『ALWAYS 三丁目の夕日』(2005年・日本)

タイトルバックを見て

「けっ、日テレがらみかよ」

と早くも難癖をつける36歳マンガ家。

みなさん、この監督の前作の『リターナー』って見ました?
ハリウッド仕込みのVFXと学芸会演技の悪夢のような組み合わせ。

「この監督の映画は二度と見るまい」

私はそう心に誓っていました。
その後『三丁目の夕日』を映画化するという話を聞いて

「終わったな・・・」

と。
あんだけドラマの描けない監督が
人間ドラマオンリーの映画を・・・そりゃ無謀だろぉ。
確実に最低の映画が出来上がる。そう思いました。

それが公開後、妙に評判がいい。
当然、気になります。そんなはずはない。
こんな状況にしびれを切らした私は
劇場へ足を運ぶことにしました。

つまんないのを確認するために。

監督の不器用さと西岸良平の原作の独特のテンポが
奇跡のシンクロニシティー。
気がつくとハマっている。
要するに

面白い・・・

いや、ドラマとしては薄いんですよ。
出てくるエピソード、ギャグ、全部ベタだし。
ツッコミどころには事欠かない。

でも、面白い・・・

涙の塩分がヒゲの剃り跡にしみるしみる。
負けです。完全に私の負けです。

ちんこ洗って出直してきます・・・


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by taku-nishikawa | 2005-12-05 14:37 | 和み地獄 | Trackback(1) | Comments(14)
チャーリーとチョコレート工場(2005年・アメリカ)

全国のミゼット(こびと)フェチのみなさま、お待たせいたしました。
こびと祭の季節がやってきました。
『ブリキの太鼓』『小人の饗宴』
『バンデットQ』『ツインピークス』など
前世紀に流行ったこびと映画も最近はめっきり減り
頼みの綱だったミゼットプロレスも廃止。
こびと好きには辛い日々が続いておりましたが
今またここに1本、新しいこびと映画の名作が誕生。

しかも今回のこびとは踊ります!

踊りまくります!

おそらく映画史上最高人数のこびとが登場するこの映画
もうひとつの驚きが。
音楽のダニー・エルフマンが自ら歌声を聞かせてくれます。
エルフマンと言えば知る人ぞ知る幻のバンド
オインゴ・ボインゴのボーカル。
(JoJoファンには有名)

私は寝不足で見に行ったため
前半30分ほど思いっ切り寝てしまいましたが
それでもめちゃめちゃ面白いという珍しい映画でした。

で、リスは本物らしい・・・


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by taku-nishikawa | 2005-10-10 23:00 | 和み地獄 | Trackback(6) | Comments(8)
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