家事は上手で、家族に優しく
ルックスだってまだまだいける。
もし世の中に“理想のママ”というものがあるなら
それはうちのママのこと。
だけど彼女は・・・
残虐非道のシリアルキラーだったのです!
変態映画の帝王、ジョン・ウォーターズと
寄る年波で仕事が減り、やけくそになったキャスリン・ターナーが送る
ヒップでポップな血みどろホームコメディの快作。うちの母親『ロマンシング・ストーン』が大好きでしてね・・・
私がまだ実家にいた頃は、よく彼女に頼まれて
ビデオをレンタルしてきたものです。
そんなからみで私には
キャスリン・ターナーの映画を見るたびになんとなく母親のことを思い出してしまうという変な癖がついてしまったのです。
長崎の貧乏な家に生まれ
戦後の映画黄金期に育ったうちの母親。
少女時代の楽しみといえば
学校の試験が終わるたびに連れて行ってもらえる
3本立ての映画館だったそうです。
特にアメリカ映画が大好きで
バーグマンやヘップバーン、グレース・ケリーが映画の中で住んでいる
お城みたいに豪華なお屋敷や
彼女たちの華麗なファッションに
心底憧れたと話していました。
その後大人になって結婚し、上京した後も
アメリカという国に対する憧れは消えなかったようで
私を生んで数年後、幼い私と父親を残し単身で渡米。
今で言えば短期の語学留学というところでしょうか。
当時はまだ1ドル=360円の時代で
いくら切り詰めても旅費は莫大。
もちろん本人は超貧乏旅行ですが
残されたにしかわ家も
食うや食わずのド赤貧だったそうです。
『シリアル・ママ』のキャスリン・ターナーは
いかにも白人の中年という感じの太り方をしており
『女と男の名誉』ではあんなに魅力的だった
見事なスタイルは見る影もありません。
この半袖からこぼれる皮下脂肪で膨れた二の腕・・・
なんだかうちの母親の腕みたい。基本的に仲の良いうちの両親ですが
ごくたまに母親がシリアル・ママよろしくブチ切れ
大ゲンカに発展することがあります。
原因はいつも“政治”。母親はバリバリの左寄り。
父親も基本的にリベラルで
まぁ言っても「社民党右派」ぐらいのポジションにいると思うのですが
この微妙な意見の隔たりが、血で血を洗う戦争のきっかけになるのです。
うちの父親は満州生まれなのですが
たまに無意識に、中国人差別発言が口に出たりすることがあります。
例えば、当時日本人は満州の人のことを「満人」と呼んでいたのですが
父親は、人をバカにするときに
「満人みたい」って言っちゃったりするんですね。
本人に深い考えはなく、単に昔の習慣から来ているものだと思うのですが
こんなのを聞いちゃった母親は、もう瞬間湯沸し機。
こんな帝国主義者とは離婚する!と絶叫して、家を出て行こうとする母親を
それこそ足にすがりつくようにして
「お母さん、行かないでぇぇ」と
泣きながら止めていた小学生時代の私。
うーん、我ながらいじらしい。
今日の話、特にオチもないんですが
すでにおわかりのごとく
うちの両親は、私なんかよりずっとオモロイ人間です。
そして、私にこんなことを思い出させてくれる映画というメディア。
つくづく
やっぱ映画ってオモロイと思いますです〜!
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