エキサイトイズム エキサイト(シンプル版) | エキサイトイズム | サイトマップ
<   2012年 05月 ( 10 )   > この月の画像一覧
バンコクの文字
タイ文字について詳しいわけじゃないけど、いくつかの種類の文字が使われているのは見ててわかる。

威厳のある文字。ちょっと手書き風の抑揚がある。この上には国王のご尊顔が。
e0175918_15173267.jpg



りっぱな門扉の豪邸? 公館? 気楽に入れなさそうな感じは伝わってくる。
e0175918_15175877.jpg



一般的な、いかにも活字体って感じ。文字にループが付いているのが特徴で、一つ前の記事に載っけた小学生の書き方の教本と同じ書風です。
e0175918_15311542.jpg

e0175918_15201525.jpg
e0175918_15333975.jpg


これは地下鉄の入り口にあった駅名。
e0175918_15205521.jpg


工事中の看板。
e0175918_15212851.jpg


そしてモダンな感じの、ちょっとラテンアルファベットに近い形の文字が入っているもの。s とか G の裏返しみたいなのがある。

Helvetica っぽい。
e0175918_1522271.jpg


Futura っぽい。
e0175918_1522361.jpg


これは、ネイティブでない人に言わせると「読みにくい。単語がわかっている人でないと読めない」そうですが、現地で普通に育った人に言わせると「違和感ないよ」みたいな感じ。なんかスッゴイ新しいことを取り入れてるってことなのか。たくましい。

でもさすがにモダンな感じのは、見出しでのみ使われることが多くて、本文にはループの付いた書風の文字を使うみたい。テレビのニュースでも、ヘッドラインはこのモダンのタイプで、細かい情報は一般的な活字体というのが多かった気がする。

こんなふうに、見出しにモダンな文字、本文では一般的な文字と混ぜて使うのが多い印象です。
e0175918_15252246.jpg

by type_director | 2012-05-31 08:16 | Comments(0)
バンコクのコンファレンス
5月23日からタイのバンコクに出張でした。

コンファレンスで、25日に Akko フォントのデザインについてのプレゼンテーション、26日には文字のスペーシングについてのワークショップを行ってきました。もともとはこのコンファレンス、昨年10月の予定だったんですが、洪水のため延期になっていたんです。

プレゼンテーション後の質問で、「そのうちタイ語フォントをつくってみたいと思いますか?」というのが出ました。たまたま前日に買って持っていた、このタイ語の書き方教本を見せながら「いまから勉強しまーす」と言い、笑いと拍手をいただいて終了。
e0175918_633655.jpg
e0175918_643769.jpg


翌日のワークショップでは、15人の学生さんが4時間のあいだ一度も休まずにスペーシングの課題に取り組み、最初はすごくバラバラだったんですが、4時間後には全員ともすばらしい進歩をとげていました。これはワークショップの最後の講評をしているところ。取材に来ていた、日本タイポグラフィ協会の方から画像をいただきました。
e0175918_1313264.jpg

みんな、よくやった!この後の記念撮影での笑顔がすばらしかった!

このBのTシャツは、コンファレンス用に私がデザインしたもの。使用フォントは Akko Rounded Bold です。白いのは、会場でスタッフが着ていたもので、同じのを買ってきました。
e0175918_651359.jpg

by type_director | 2012-05-28 22:02 | Comments(0)
Akko、ニューヨークで
世界一フォントに詳しい akira1975 さんから、「この NYSE EURONEXT ロゴ に使われているのは Akko じゃないか」とメールもらいました。

パンフレットのタイトルの部分は DIN っぽいけど、ロゴがそうです。バナーとか、でっかく使ってある! うれしい! 動画にも感動!

Akko Medium がベースになっているみたいです。

22日から28日までタイのバンコクに行ってきまーす。コンファレンスでワークショップを開きます。

------

5月30日追記:
狩野さんからいただいたコメントにある「ニュースリリース」は こちら です。3番目の項目「The Time is Right(時は今)」の4段落目。
by type_director | 2012-05-20 11:20 | Comments(2)
Bauer Bodoni 活字見本帳を見てみる
一つ前の記事で、微妙な曲線を取り入れているデジタルフォントの Bodoni を紹介しました。

そういう Bodoni は金属活字の時代にもありました。Bauer Bodoni です。すっごく評判が高かった。

私が持っている活字見本帳から。
e0175918_1873347.jpg

e0175918_17471859.jpg


小文字部分の拡大です。
e0175918_183424.jpg


よーく見ると、n の内側に微妙なニュアンスを持たせているとか、セリフの形がそれぞれ少しずつ違うとか、意図的にやっている。一目ではわからない。そういうことろが味になるんじゃないか。

この大文字なんかどうですか。
e0175918_17482241.jpg


一つも同じ形のセリフがない。直線もない。
なんで評判が高かったか、わかるでしょ?
e0175918_17485953.jpg

by type_director | 2012-05-20 10:45 | Comments(0)
ITC Bodoni Seventy-Two の微妙な曲線
読者の方から ITC Bodoni Seventy-Two について、こういう質問をいただきました。「(前略)あの独特な曲線は想定された pt 以上に大きく使うと、美しく映らなくなってしまうものでしょうか・・・?」

図版がないと説明が難しいので、記事にしちゃいます。

ITC Bodoni は、アメリカのサムナー・ストーン氏をはじめ数人の書体デザインチームがイタリアに行ってボドニの活字の原型(父型)を見て、ボドニのつくったオリジナル活字の微妙なニュアンスまでをデジタルで再現しようとしたファミリーです。詳しくは、『欧文書体2』134–139 ページのストーン氏のインタビューをご覧ください。

金属活字は、その大きさによってデザインが少しずつ違っているので、それに合わせて字形の違うファミリーになりました。
e0175918_5153657.jpg


一般的な Bodoni と比べてみてください。
e0175918_519161.jpg

e0175918_5194296.jpg


ITC Bodoni のなかで、Seventy-Two は、72ポイント程度の大きいサイズでの使用を想定してつくられています。でも、200ポイントで使っても、それだけで問題が出てくるわけではありません。

ただ、Seventy-Two はさすがに本文サイズでの使用はオススメではありません。字間が狭めに設定してあるし、セリフも細くつくってあるので小サイズでは読みにくいからです。

本文には、同じ ITC Bodoni ファミリーの Twelve のほうが読みやすいはずです。さらに小さい Six のバリエーションは、キャプションなどに向いていると思います。

これは、ドイツのファッション雑誌で使われている ITC Bodoni Seventy-Two のイタリックです。このくらいの個性があった方が、ファッション雑誌としてはいいのかも。
e0175918_5202337.jpg

e0175918_5204723.jpg


でも、この微妙なニュアンスを、不揃いと見る人もいるでしょう。また、個人の好みとは別に、目的に合っているかどうか、ということもあると思います。ファッションの場合は違和感なくても、精密機械の製造会社や製薬会社のパンフレットだったら、微妙なニュアンスは無いほうがいいのかもしれませんね。

そういうのも、書体の選び方の重要なポイントです。いろいろ使い分けてみては。
by type_director | 2012-05-20 05:14 | Comments(1)
挑戦的な本(2)
前にも、「こんなの電子書籍でやってみろ!」的な挑戦的な本について書きましたが、またすごいの見つけました。

長男が英語の教材で使っているペーパーバック。Mark Haddon 著、
『The Curious Incident of the Dog in the Night-Time』です。

ここでは、駅で列車の到着を知らせる電光掲示板がこうなっていたとか、
e0175918_1471496.jpg


空港に行ったときに目に飛び込んできた看板の文字とか、
e0175918_1473628.jpg


そのあとに頭がヘンになってしまってこんなふうに見えたのとか、
e0175918_14894.jpg


いちいちビジュアル的に表現しているのが面白い。ちなみに、「YO! Sushi」というのは、ロンドンでよく見かける回転寿司的なチェーン店です。看板や表示板のフォントも、けっこうそれらしいのを選んでいる。ぴったりではないのもあるけど、いちおう努力をしているのが伝わってきます。


こういったタイポグラフィ的に凝った組版の本、今年1月の記事 「挑戦的な本」でもとりあげました。読者の方から、こういうのは「ビジュアル・ライティング」と言われているらしいというコメントもいただきました。増えているのかな。
by type_director | 2012-05-15 18:44 | Comments(3)
見ていて楽しい欧文フォント情報のウェブサイト、オープン!
こないだ5月11日に開かれた 第10回 TypeTalks の会場で、「世界で一番フォントに詳しい人」とか紹介されていた akira1975 さんをはじめとする日本人4人でつくったウェブサイトがきょうからスタートです! こちら

なんか、見た目的に「欧文のことがわかっている感」びんびんじゃないですか。

フォントデザイナーにインタビューもしている。一発目が サイラス・ハイスミス って大物過ぎるだろ!

この Fonts in Use なんか、わりと新しいフォントの使われ方がきれいなビジュアルで紹介されていて、レイアウトの参考にもなる。

ちなみに、akira1975 さんを「世界で一番フォントに詳しい人」と呼ぶ件については私も賛成!
応援してます!
by type_director | 2012-05-14 15:23 | お知らせ | Comments(1)
嘉瑞工房と美篶堂のコラボレーション豆本
こないだ出張で日本に行って 嘉瑞工房 におじゃましたときにあずかってきた、嘉瑞工房と製本の美篶堂(みすずどう)のコラボレーションによる豆本。

これ、かなり小さくて驚く。
e0175918_1942591.jpg


おととい、ツァップさんのお宅に同僚と一緒に行ってきたので、ツァップさんご夫妻にお渡ししてきました。お二人ともお元気でした。

この豆本は、嘉瑞工房の所有している書体の名前の名前の頭文字でABCを印刷したもの。「O、S、Zを見てください」といってお渡ししたら、とても喜んでました! 

O、S、Zどれも、ツァップさんのデザインした活字書体だからです。
e0175918_19453222.jpg

e0175918_19455621.jpg


このZの活字なんて、レアすぎ。
持っている人なんかほとんどいないよ。もちろんデジタル化なんてされてません。
e0175918_19464261.jpg


嘉瑞工房のことをよく知らない人が、A、B、C… とめくっていって、「ふーん、日本の印刷屋さんにしちゃあ、けっこういろいろ揃えてますね」と思ったところで、Z にたどり着いて「なんじゃこりゃあ!」とビックリするところを想像してしまう。

この豆本は限定生産で、今ならまだ こちら の美篶堂ホームページから注文できるそうです。
by type_director | 2012-05-13 19:06 | Comments(0)
カスタマイズ版 Akko がドイツの大手スーパーマーケットに(3)
ミルクつながりで。
e0175918_057449.jpg


ちょっと前から少しずつお知らせしている、私のフォント Akko (アッコ)カスタマイズ版がスーパーマーケットのチェーン店で使われ始めている件。

いよいよ広告や商品パッケージへの展開がうちの近所でも始まりました。Akko、Akko Rounded の両方使われています。

これは売り場で。Akko Rounded のほうです。H-Milch というのは常温で長期保存可能なミルクです。
e0175918_0491239.jpg


右奥のはミルクを運ぶのと売り場で陳列するのと両方で使用している段ボール箱。買い物の時にもらってきました。
e0175918_0494843.jpg


成分表示とか細かい部分も Akko で組まれています。
e0175918_050936.jpg


他にもいろいろ買ってきました。
e0175918_0505421.jpg


これはジャム。商品の名前を示すいちばん目立つ部分は Akko ではないけど、既成のフォントにスケッチしたような斜めの細かい手書きの線を重ねている。ひと手間かけて、手作り感を出しています。
e0175918_14818.jpg


これはカマンベールチーズ。
e0175918_142652.jpg


これはレンズ豆のスープの缶詰。色遣いが新鮮です。イラストがカワイイっていうのは、たぶん、ドイツではこれまであんまりなかったアプローチです。
e0175918_1519100.jpg
e0175918_3445970.jpg

by type_director | 2012-05-08 18:47 | Comments(0)
リットルの表示
いろんな牛乳のパッケージを見ていたら気づきました。Liter (リットル)の表示にいろいろあるもんです。

左は大文字のみ、右は大文字小文字。
まあ普通です。
e0175918_4252467.jpg


省略して大文字 L だけ。
e0175918_4255485.jpg


省略して小文字 l だけ。
きっと、「牛乳のパッケージで、数字の隣に縦棒があったらリットルしか考えられないだろ!」という自信があってそうしているような気がする。
e0175918_4263524.jpg


日本だと筆記体風のループが入ったエルを使うことが多いんじゃないか。
ライノタイプの OpenType フォントにも、それいちおう入ってるんです。でも使われているの、見たことがないんですよねー。
e0175918_440436.jpg


(5月6日追記:そうか、日本では「1000ml」ですね! 教えてくれた marisophie さん、ありがとうございます!)
by type_director | 2012-05-05 10:23 | Comments(3)