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東京シティエアターミナルで感じる、時の流れ

こないだ日本に行ったとき、新潟の北書店で「昭和の風景」しばりで本をまとめて買った数冊の本の中に、なぎら健壱さんの本が2冊ありました。なぎらさんが撮った写真に自分で文章を添えているんですが、すごく良いんです。

それに感化されて、新潟でも、その後あちこち移動している間も「昭和の風景」やその名残のようなものに目が行くようになってしまいました。もちろん文字がらみで。

これは東京の日本橋箱崎にある「T-CAT」とも呼ばれる東京シティエアターミナル。今回の日本国内の移動で利用しました。

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エスカレーター前に案内カウンターのようなものがあるけれど、使われていません。調べてみたら、1978年の成田空港の開業にあわせてその前の72年に開業とある。昔はここの3階で出国審査まですませてリムジンバスに乗ったそうですが、9/11以降はセキュリティ強化のため空港以外での出国審査が廃止されて、いまは単にバスターミナルとして機能しています。

その3階にあるこのサインの「出発ロビー」は、確かに出発には違いないけれど、外国への旅立ち限定じゃないから、そんなに思いっきり手を振る感じではなくなってきた。

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使われている欧文書体は、ITC Eras です。1980年代の私の憧れの書体のひとつ。かっこよかったなー。サインにこういう書体が使われているのもちょっと昭和っぽい。

このゴシック体の「更衣室」の字が昭和だなーと思って撮る。そして脇にまわってみると、なんだかやけに狭い更衣室だなと気がつきます。

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開業当時、ここには公衆電話が5台並んでいたと思われます。その後、公衆電話のスペースを改造して一部を更衣室にしたようです。狭いわけだ。ぜったいヒジとかぶつける。

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いまは3台のスペースも必要ないらしい。3つの「電話用」スペースのうち一番右は公衆電話ですが、左端は携帯電話の充電器でした。時代の流れを感じます。







by type_director | 2017-04-26 04:17 | 公共サイン・標識・観光案内 | Comments(2)
Commented by marisophie at 2017-04-27 08:38 x
T-CATの中を久々に見せていただきました。こんな風になっていたんですね・・・。

昔は海外に行く時はいつもここを使っていました。家族初めての海外旅行の出発点もここでした。T-CATに着いた瞬間の、これから始まる旅への高揚感は今でもよく覚えています。

私も昭和の風景が大好きで、街中に昭和の名残を見つけては立ち止まって見ています。高度成長期に作られた日本映画も大好きで、でも目が行くのはストーリーよりもその当時の街の風景ばかり。平成で過ごした時間の方がちょっと長くなりましたが、中身は思いっきり昭和の人間であることをこういう時に自覚します(笑)
Commented by type_director at 2017-04-28 03:34
marisophie さん、やっぱり日本の町でも映画でも、昭和の名残を見つけてしまいますよね。昭和の話、またこのブログで書きます。