出張で香港に行ってました。
二つ前の記事の「大文字用ハイフンやダーシを持ったフォント」へのコメントで、「World-Class」のような場合はどうするか、という質問をいただきました。つまり、ハイフンの前後が背の高い字だったら、ということなんです。なかなか鋭い質問でした。確かに、気になっちゃいますよね。解答も併せてご覧ください。
それで昨日、香港国際空港で案内板をボーッと見ながら、「これって
Avenir だなー」とか考えていたら、それに非常に近い例がありました。「World-Expo」のハイフンに注目。
ちょっと大文字の上下中心よりは上寄りですが、こんなふうになっちゃうとハイフンが目立ちすぎる。それよりは下がりぎみの方が、読んでいてじゃまにならない。
「じゃまにならない」って、フォントづくりでも、フォントの使い方でもけっこう大事な部分だと思います。じゃあどこからがそうなのか? それは自分が読者の身になって考える。難しい、そして楽しい作業です。
(6月6日追記:フォントAvenir に入っているハイフンは、通常の位置のハイフン1種類のみで、線の太さも E の横棒と同じくらいです。ですから、この例の「World-Expo」のハイフンは、別のフォント、たとえば中国語フォントのハイフンを使っていると思われます)