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小文字の w の形
書き文字の話が続きます。先週、読者の akira1975 さんから面白い質問がきてそれに答えました。

ドイツの地図用にデザインされたとされるスクリプト体 Kursivschrift (クルシブシュリフト)の小文字の w がちょっと特殊な形だが、ドイツ的だったり読みにくいとか思われたりしないのかといった内容でした。


手元の資料(*)だけでざっと調べたところ、18世紀前後のイギリスのいわゆるカッパープレート筆記体によく出てくる字形で、これなんか古い。木版です。

左下の部分を拡大しました。New or Ould と書いてありますが w の形に注目。

別の資料から。New Bond Street とあります。


George Bickham の『The Universal Penman』にも二通りの書き方が。


たぶんツァップさんのカリグラフィにもこの字形の wを使ったものがあったはず。昔は英語圏ドイツ語圏を問わず一般的だったけど徐々に廃れていった字形だったんでしょうね。確かに nと間違えやすいし。ドイツではドイツ文字が20世紀半ばまで一般的だった関係上、廃れるのがちょっと遅かった(ドイツ文字にもこういう書き方があるため)かもしれません。

* ここに出した例の最初から3つめまでは、Ambrose Heal, 『London Trademen's Cards of the XVIII Century: An Account of Their Origin and Use』から、最後のは George Bickham (Dover Publications Edition), 『The Universal Penman』から引用しました。
by type_director | 2009-09-16 02:53 | Comments(0)
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