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TypeCon で書体批評とプレゼンテーション
さて、私はレタリング観察ツアーに行くのが目的だったわけでなく、仕事で行っているわけで、出番はちゃんとこなしてきました。今回は二つ。恒例の「書体批評」が18日、プレゼンテーションが19日。

18日土曜日、朝6時15分に墓地に向かって出かけていって、戻ってきたのが10時半くらい。コンファレンスの講義をしっかり聴いて、12時半くらいから別室に行って、カーターさん、ダウナーさん、そして今回特別ゲストのウンガーさんと軽い打ち合わせをしながら待つ。これはダウナーさんがいつも手書きで描いてくる「書体批評」の呼びかけポスター。逆光で上手く撮れませんでした。
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参加者が持ち寄った書体のレベルはかなり高いです。カーターさん、ダウナーさん、ウンガーさんと私がそれぞれ思い思いのアドバイスをします。1時間半があっという間に終わりました。

19日は、フルティガーさんとの共同制作で14ヶ月を費やして完成にこぎ着けた新しいファミリー、あの定番書体 Frutiger を全面的に改刻した Neue Frutiger(ノイエ・フルティガー)の制作時のエピソードを写真で見せるプレゼンテーションで大きな拍手をいただきました。話がうまかったというわけでなく、フルティガーさんが元気そうに仕事をしている姿を見てみんな拍手したんだと思います。
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この書体については、数日中に日本語での告知があります。その時はまたここに載せる予定ですが、待てないという方はしばらくの間 こちらの英語のサイトで、どんなふうかご覧ください。

私のプレゼンテーションでは、笑えるエピソードを三つ入れました。アメリカでのコンファレンスで楽しいのは、そういうときにちゃんとバカウケしてくれること。それでも私は気が小さいのでプレゼンテーションの前に緊張しちゃうんですけどね。あとは気楽にいろんな人と話ができること。友達に会いに行く、みたいな感じです。

毎回つらいのは、会場(毎回開催の場所が違っても)の冷房が私には効きすぎなことです。私は会場の一番後ろのすみっこの椅子のないところに立って、寒くなったら人の邪魔にならないように廊下に行って熱いお茶をとってきては聴いていたんですが、パネルディスカッションの前にそうしていたら主催者の一人ケントさんに壇上から「アキラ、もっとこっちに来なよ、次のはスライドがないから!」と言われました。聴く方も自由に部屋を出入りできるし、主催者も聴く側も友達みたいな、そんな気さくなコンファレンスなんです。

今回、2年ぶりにカーターさんと会ったので、「マシュー聞いた?」と声をかけて、サントリーさんとキリンさんとが統合に向けた話し合いが進んでいるらしいことを話しました。サントリーさんのロゴでは、カーターさんと微力ながら私とが関わっているので。日本が大好きなカーターさんは「これでまたロゴの話がきてくれるといいんだけどね!」と笑っていました。
by type_director | 2009-07-23 13:18 | 講演やコンファレンスの記録 | Comments(0)