僕が住んでいる場所の治安は決して良いわけではない、かといって危険なわけでもない。深夜インド人が3人、大声で喧嘩してるのを見たり、大人の真剣な鬼ごっこ(本当に真剣な)を見ることができる、まぁその程度の場所だ。
本日の予定を全て終わらせてフラフラ帰る飯時、自転車をキコキコ走らせるのは喧騒でごった返した街の少し裏道。
どこにでもあるパーキングに差し掛かったとき背筋が凍った。
僕に背中を向けるかたちで立つ女性、女性と向かい合う男性の周りには3、4人の取り巻き。背筋を凍らせる要因になったのは女性と向かい合う男性の手に握られていたものである。
刃渡り30cmはあろうかという刃物!
俗に言う『どす』ってやつだ。柄の部分が木材で出来た、柳刃庖丁をさらに凶暴にした感じの相当おっかない刃物だ。
人を呼ばなければならない。まっとうなスジで事が運べば女の人は脅されているor刺されてしまうではないか!
しかし咄嗟の自体にうまい具合に体が動くほど、僕は器用では無かった。あんまりにも突然で、当然予想もつかなければ想像すらしたこと無い事態だ。
口は「あ」のまんま硬直、足はノドチンコくらい役に立たない状態。
ただただ事の顛末を見守る状態が歯痒い、が、どうしようもない。
すると取り巻きの一人がすたすたと刃物男に近づき刃物をパッと取り上げ「そうじゃないんだよ」と一言。
なんだかよくわからないぞ、と「?」状態なのはどうやら僕だけ。
「こう切りかかったらこっちに逃げて、あぁそうじゃなくて、そうそう、うん、いいね。」
よく見渡してみれば遠くにカメラが2台。
Vシネかなにかだと思うけどけど、TPOをもう少しだけ考えてよぅ。出来上がったらちゃんと見るから。ね? 逆太郎(お腹減ったーー)