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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
高齢化社会に向けての最大の課題ひとつが生活習慣病の予防である事は異論はないだろう。またその中核にあるのがメタボリック・シンドロームであることも間違いない。 メタボリック・シンドロームの原因は体質とか生活習慣とか色々あるだろうが、運動不足と偏った食生活にある。飽食、端的にいえば“食べすぎ”である。 散歩など適度な運動に異議はない。だが、腹いっぱい食べてそれをそぎ落とすためにトレッドミルなどで汗をかくのはいかにも滑稽ではないだろうか。 更に深刻なのは、飽食で命を落とす人が増加している一方で、最低限の食物も手に入らず餓死していく方々が、地球全体でどれほどいることか。 短絡的にいえば、我々は恵まれない方たちから食物を奪って餓死させ、自分たち自身もメタボリックシンドロームに陥って命を縮めていることになる。二重の意味で過ちを犯しているのではなかろうか。 共産主義が崩壊したとき、あの「市場原理」の申し子のようなジョージ・ソロスがこういったのを思い出す。 “これからは抑止力を失った資本主義の暴走を如何に食い止めるかが問題だ” 個々人の際限ない欲望の追求は、他人の不幸を招くだけでなく、本人も破滅に追いやる。 地球温暖化もその一つの例かもしれない。 ここでわれわれに要求されているのは、思いやりであり、叡智である。 それが何であるかは誰でもわかっている。だがそれが守れないのが人間のおろかさである。 ちょうど、適度な運動とバランスの取れた食事が体に良いのは判りきったことなのに、最も実行が難しいのと同じように。
by n_shioya
| 2016-04-06 21:47
| 食生活
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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