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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
「君たちはどう生きるか」
孫の一人が高校一年の夏を迎え、人生の岐路にさしかかっている。
カロッサの言う“美しき惑いの年”のはずだが、昼は学業、夕方から部活。合間はケータイの毎日では、“惑う余裕”もなさそうだ。

これではいかんと思い、彼に与うべく一冊の文庫を探しに書店に行った。
吉野源三郎の「君たちはどう生きるか」である。
この書に最初に僕が接したのは、小学校5年。日本が破局への道へ突き進んだ年である。
これは山本有三が、日本の将来を憂え、子供たちのために16巻のシリーズにまとめた「日本少国民全集」の一巻である。
今でも名作の誉れが高い。

その後何度繰り返し読んだことだろう。
それから続くあの狂気の世界で、かろうじて僕が正気の一部を保てたのも、「日本少国民全集」特に「君たちはどう生きるか」であった。
今読み返しても新鮮である。
生き方だけでなく、バランスが取れてしかも筋の通ったものの考え方を教えてくれる。

だが日本有数の大書店にも、もはやストックはなかった。
“お取り寄せになりますが、ちょっとお時間を・・・”
店員の対応にあまり熱意は感じられない。
子供たちが“どう生きるか”など考え始めたら、“生きていくこと自体”が困難を伴うな時代に再び突入したのだろうか。
by n_shioya | 2010-08-20 23:07 | コーヒーブレーク | Comments(2)
Commented by HOPE at 2010-08-20 23:42 x
「考えることを封じる」のが最も簡単な洗脳の第一歩だと思います
となれば「考える者が増えてもらっては困る者が上にいる」時代なのでしょうね

そう思えば親に逆らい、屁理屈をこねても主張する我が息子は、
まだまだ生きる気力のある方かも知れません
中には、ちょっとした友人とのトラブルや教師の叱責で登校しなくなったり、
親にも嘘をついて通常の学校生活を送っているフリをしたり、と
生き苦しさを後ろ向きにしか表現できない、生身の人と交わらない若者も多いようで…
とても気にかかっています
Commented by n_shioya at 2010-08-21 21:40
HOPE さん:
本当にどうしたらいいでしょうね。


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