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川隆夫の JAZZ BLOG
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©Kozocom (photo by Shuichi Kasahara)
職業:JAZZジャーナリスト、整形外科医、DJ

ニューヨーク大学の大学院在学中にアート・ブレーキーやマルサリス兄弟など数多くのミュージシャンと知り合う。帰国後、JAZZを中心に約3000本のライナーノーツを手がけると共にJAZZ関連の著書を多数出版。ブルーノートの完全コレクターとしても有名。その他、マイルス・デイヴィスやブルーノートの創始者アルフレッド・ライオンの来日時の主治医を勤めるなど、現役の整形外科医としても第一線で活躍中。

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3.19:ジャズメン、ジャズを聴く!


■TALK EVENT■
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TEL: 078-265-6595

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 小僧comで連載中の「愛しのJazz Man」(毎週木曜日更新)ですが、8月は最終週(明日)が小僧comの都合で更新されないことになりました。こういうのはあんまり好きじゃないんですが、向こうにも事情があるんでしょう。これからはきちんと予定を守ってほしいと願いつつ、前回の総集編以降に発表した4回分(#006~#009)のダイジェストを順に載せておきます。
 なお、全文をご覧になりたいかたは左側にあるバナーからも飛べますので、よろしくお願いいたします。


#006:Wynton Marsalis ウイントン・マルサリス(tp)
e0021965_232402.jpg トランペッターのウイントン・マルサリスは、留学時代にアパートが隣同士だったこともあって仲がよかったミュージシャンのひとりだ。いまや「ジャズ@リンカーン・センター」のクリエイティヴ・ディレクターにして、国連の民間大使で、ピューリッツアー賞も受賞し、さらには世界中の大学から博士号を授与され、その数は50を超えるという。ジャズの世界から飛び出して、すっかりアメリカの文化人になってしまった。
全文はhttps://www.kozocom.com/entertainment/music/a00006.html

#007:Wynton Marsalis ウイントン・マルサリス(tp)
e0021965_2325781.jpg お洒落なことでもウイントン・マルサリスはジャズの世界で有名だ。ジャズ・ミュージシャンには概してお洒落なひとが多い。だたし、たいていはそこそこの年齢に達してからのことである。若いときはお金もないし、多くはよれよれの格好をしている。それがジャズ・ミュージシャンらしくていいという考えもあるが、彼はそうしたスタイルを好まない。
全文はhttps://www.kozocom.com/entertainment/music/a00007.html

#008:Branford Marsalis ブランフォード・マルサリス(ts、ss)
e0021965_2331749.jpg ぼくが知り合ったころ、弟のウイントンのアパートに居候を決め込んでいたのがサックス奏者のブランフォード・マルサリスだ。努力家のウイントンに対して、ブランフォードはどちらかといえばおっとりしたタイプである。暇さえあれば練習に余念のない弟に対し、兄は気が向かないと練習もしない。
全文はhttps://www.kozocom.com/entertainment/music/a00008.html

009:Kenny Drew ケニー・ドリュー(p)
e0021965_2333629.jpg ケニー・ドリューはハード・バップ派のピアニストとして超一流の腕前を持っていた。めりはりの効いたタッチと程よいコード・ワークが絶妙なバランスを示し、どんな曲を弾いても彼は平均点以上の内容を聴かせてくれる。1960年代までは比較的不遇を託つていたが、1980年代以降は日本のレコード会社が個性に見合う作品を積極的に制作したことから、本来の実力を発揮するようになった。それ以前の作品は通好み、以後の作品は初心者向けといったところか。
全文はhttp://www.kozocom.com/entertainment/music/a00009.html
by jazz_ogawa | 2006-08-30 23:06 | 愛しのJazz Man | Trackback | Comments(6)
e0021965_23214916.jpg 昨日はいい音楽を聴くことができました。チック・コリア&タッチストーンです。昨年から今年にかけて、チックは欧米でタッチストーンと名乗るグループを率いてツアーをしています。ただし、昨日聴いたグループはそれとはメンバーが幾分違っていました。
 フルートのヒューバート・ロウズ、パーカッションのアイアート・モレイラ、リード楽器のティム・ガーランドは日本ツアー用のメンバーで、タッチストーンからはドラムスのトム・ブレックラインとベースのカルロス・ベナヴェンが参加した特別編成です。そこにフラメンコ・ダンサーのアウシ・フェルナンデスが加わっているのも興味深いところでした。

e0021965_2322758.jpg チックのファンならご存知かと思いますが、このタッチストーンは2枚組のアルバムがチックのサイト限定(http://www.chickcorea.com/)で発売されています。ぼくはてっきり「ブルーノート東京」でもこのアルバムから曲が選ばれるものと思っていました。ところがふたを開けてみたらまったく違っていたので、これも日本のファン向けだったんでしょう。チックなりの配慮だと思います。

 「セニュール・マウス」から始まったステージは想像以上に素晴らしい演奏の連続で、ライヴは2時間くらい続きましたがあっという間に終わった感じです。チックはここに来てさらに意欲的になっているようです。グループのサウンドにも細かい配慮をしていましたし、ソロも絶好調でした。
 それから数曲にしか参加しなかったんですが、フラメンコ・ダンサーとのコラボレーションも見事でした。ダンサーが加わることによって、チックも触発されていたのは明らかです。ラテン・フレイヴァーが強調されたことも当然ですが、それよりリズミックな要素がいつにも増して心地よい響きを獲得していました。

 全体の印象としては、初期のリターン・トゥ・フォーエヴァーにラテンの要素を強めに加味した感じです。アイアートが加わっていたことも理由のひとつですが、チックの弾くエレクトリック・ピアノもそうした雰囲気を思い起こさせてくれるものでした。ただし、決して昔の音楽やサウンドをなぞっているわけではありません。
 進化したリターン・トゥ・フォーエヴァーとでもいえばいいでしょうか。最初に「いい音楽を聴いた」と書いたのはこのことです。ぼくには、心のどこかで第一期リターン・トゥ・フォーエヴァーをもう一度聴いてみたいという願望があるんですね。アル・ディメオラやスティーヴ・ガッドが入ったリターン・トゥ・フォーエヴァーより、アイアート&フローラ・プリム夫妻とジョー・ファレルが入っていたリターン~のサウンドに愛着を感じているからです。
 それで最初に「セニョール・マウス」が演奏されたときに、「おおッ、この曲からきたか」と思いました。第一期のグループが演奏していた曲ではありませんが、心に描いていたリターン・トゥ・フォーエヴァーに近い演奏が聴けたからです。
 チックが弾くエレクトリック・ピアノに、いまと昔が交錯しています。こういうある種のデジャ・ヴュ感と現実とが心の中で行き来する音楽に堪らない魅力を感じます。その最たるものがストーンズのライヴですが、昨日のチックにもそれが感じられました。
 ヒューバート・ロウズとチックのデュオでほとんど全編が演奏されたバッハの「シシリアーノ」ももよかったです。ロウズはジャズ・クルセイダーズのオリジナル・メンバーでしたが、クラシックを勉強したいといってグループを辞めてニューヨークに出て行ったひとです。チックも7歳でクラシックのリサイタルを開き、ボストンでコンサート・ピアニストを目指し、その後にジュリアード音楽院に入ったほどです。
 ふたりが弾くバッハからは、微妙にジャズのフィーリングが反映されていて、それが何ともクールでかっこいいアプローチに思われました。チックのクラシック(もしくはクラシック的な演奏)は久しぶりに聴きました。こんな演奏に接すると、またじっくりと聴いてみたくなります。

 アンコールでは「メディテーション」が演奏されました。チックが弾くジョビンの曲は聴いたことがありません。しかもアイアートがヴォーカルも聴かせてくれました。彼がきちんとした歌をうたったのも、初めて耳にするものです。うまくはないのですが、雰囲気と味のある歌で、心を惹かれました。
 もちろん、これでステージが終わるわけにはいきません。最後はお待ちかねの「スペイン」です。これもいつも以上にリターン・トゥ・フォーエヴァー的な内容でした。そして、途中からダンサーも加わって、パフォーマンスとしておおいに盛り上がりました。

e0021965_23223395.jpg チックはこのあと「東京JAZZ」でオーケストラとの共演が実現します。こちらは30日に発売される『チック・コリア/リターン・トゥ・フォーエヴァー~ライヴ・アット・モルデ』をステージで再現するものです。タイトルからもわかると思いますが、チックの代表的な曲がオーケストラをバックに演奏されるはずです。ちなみに、このアルバムのライナーノーツはぼくが書きました。
 ということで、「東京JAZZ」のチックにも期待を寄せているところです。
by jazz_ogawa | 2006-08-28 23:31 | ライヴは天国 | Trackback | Comments(10)
e0021965_1525821.jpg 駒場東大前にある小さな「Orchard Bar」で始めたこの会も、早いもので数えて10回目になりました。今回は「ニュー・ロックの時代~ソニー編」と題してCBSソニー(現在のソニー・ミュージックエンタテインメント)から出されていたアルバムを集め、その中からぼくが好きな曲を選んで聴く趣向でした。

 CBSソニーは、1968年に米CBSのレコード部門であるコロムビア・レコーズと日本のソニーによって設立された会社です。それまでは、日本コロムビア(こちらは現在のコロムビア・ミュージックエンタテインメント)がコロムビアのレコードを出していました。
 ところが、日本コロムビアは1960年代中盤以降のロックにあまり注目していなかったんですね。オムニバス盤なんかを出してお茶を濁すことが多くて、輸入盤もそう簡単に入手できなかったぼくたちロック少年は随分歯がゆい思いをしたものです。
 そんな状況を一変させたのがCBSソニーでした。毎月リリースされる新譜はもとより、日本で発売されていなかった旧譜も続々登場してきたのですから、こんなに嬉しいことはありません。ただし小遣いが足りないので、やはり指をくわえて見ていた状況にはあまり変わりなかったのですが。

e0021965_1532825.jpg 中でも大きな衝撃を受けたのが『スーパー・セッション』です。1968年にアル・クーパーの呼びかけで、マイク・ブルームフィールドとスティーヴン・スティルスが参加して、ジャズでいうところのジャム・セッションを実現させたアルバムです。
 まだロックの世界でセッションは特別なものでした。ジャズのように誰でもぶっつけ本番で演奏できる曲がなかったことも理由ですし、他流試合をするほど音楽的に実力が高くなかったことも理由です。それより何より、ロックはグループを組んで演奏するものと相場は決まっていました。いつも一緒にプレイすることによって、個々の技量もグループのサウンドも成長していくものだったからです。
 そんな常識を覆したのが『スーパー・セッション』でした。このアルバムは、ぼくたちの間で大きな話題になり、プロもアマも「セッションしようよ」というのが合言葉になったほどです。
 そこで、昨日の「ゼミナール」ではアル・クーパーを前半、そして後半はアル・クーパーから始まったブラス・ロックを中心に聴くことにしました。かけた曲はこのようなものです。

【曲目】
1. Like A Rolling Stone/Bob Dylan from 「HIGHWAY 61 REVISITED」(1965)
2. Albert's Shuffle/Al Kooper & Mike Bloomfield from 「SUPER SESSION」(1968)
3. It Takes A Lot To Lough, It Takes A Train To Cry/Al Kooper & Steven Stills from 「SUPER SESSION」(1968)
4. Lookin' For A Home/Al Kooper from 「KOOPER SESSION II」(1969)
5. I Love You More Than You'll Ever Know/Blood, Sweat & Tears from 「CHILD IS FATHER TO THE MAN」(1968)
6. Spinning Wheel/Blood, Sweat & Tears from 「BLOOD, SWEAT & TEARS」(1968)
7. I Stand Alone/Al Kooper from 「I STAND ALONE」(1969)
8. Jolie/Al Kooper from 「NAKED SONGS」(1972)
9. Introduction/Chicago from 「CHICAGO TRANSIT AUTHORITY」(1969)
10. Devil Lady/Dreams from 「DREAMS」(1970)
11. Get It On/Chase from 「CHASE」(1971)
12. Rock Me Baby/Mike Bloomfield, John Hammond & Dr. John from「TRIUMVIRATE」(1973)
13. Mr. Tambourine Man/The Byrds from 「MR. TAMBOURINE MAN」(1965)
14. Evil Ways/Santana from 「SANTANA」(1969)
15.Move Over/Janis Joplin from 「PEARL」(1971)

e0021965_154720.jpg ニュー・ロックという言葉は、CBSソニーのロック担当者が命名したものだと思います。1960年代後半、ちょうどCBSソニーがコロムビアの作品を日本で発売するようになった前後から、ロックは従来のものと明らかにサウンドも音楽性も違うものになってきました。
 ジャム・セッションもそうした動きのひとつですし、ブラス・ロック・バンドが登場するようになったのもこのころからです。ニュー・ロックとはいい得て妙ではありませんか。ロックはこの時期を境に多彩な音楽へと変化していきます。それは、ジャズがフュージョンへと広がっていったこととも無縁でありません。その象徴的な回答がブラス・ロック・バンド、昨日聴いた中ではドリームスの存在にあったように思います。
 このあたりのことは、昨日いらしてくださった皆さんにはご理解いただけたんじゃないでしょうか。そうそう、遅れましたが、お忙しい中をわざわざいらっしゃってくださったみなさんには心からお礼を申し上げます。

e0021965_1542781.jpg ところで、ひょっとするとこの「ゼミナール」は今回で終了かもしれません。いまの時点ではまだわかりませんが。「いつの間にか終わっちゃったんだねぇ」とかいわれるのがいやなので、一応ここに書いておきます。
 今晩は「ブルーノート東京」にチック・コリアを聴きにいってきます。土・日には「東京JAZZ」もありますし、2日目の3日は2時から10時55分(!)までの長時間ライヴ中継(NHK-FM)にコメンテイターとして出演します。当日、会場に行けないかたは時間があればラジオを聴いてみてください。
by jazz_ogawa | 2006-08-27 15:14 | ONGAKUゼミナール | Trackback | Comments(28)
e0021965_052828.jpg マデリン・ペルーはとても気になるシンガーです。《21世紀のビリー・ホリデイ》なるキャッチ・コピーに、最初は「またまた」なんて思っていました。でも、デビュー作の『ケアレス・ラヴ』を聴いてすっかり惚れ込んでしまったんですね。
 素朴な歌声は、たしかにビリー・ホリデイを思わせます。ブルージーなフィーリングと、ちょっと古臭いジャズ・フィーリング、それにフォーク的な要素。ジャズ・シンガーの括りではあるんでしょうが、そこにとどまっていない点もぼく好みです。
 今回は10月に発売される新作『ハーフ・ザ・パーフェクト~幸せになる21の方法』のプロモーションで来日しました。昨日の「渋谷クワトロ」は超満員。1時間弱のショウケースでしたが、キーボード(サム・ヤヘルが参加!)~ベース~ドラムスのトリオをバックにマデリンがギターを弾きながら歌うスタイルがインティメイトな感じです。

e0021965_081071.jpg デビュー作が100万枚以上売れたとかいう話を聞くと、どうしてもノラ・ジョーンズのことを思い浮かべてしまいます。彼女にしてもマデリンにしても、素朴で派手なところがあまりない作りのアルバムが100万枚とか300万枚とか売れるっていうのはどういうことなんでしょうね?
 それってとても素晴らしいことだと思う反面、こういうタイプの歌は本来なら限られたファンの間で熱狂的に支持されるタイプだと思っていました。売れるからよくないといっているわけではありません。10年くらい前なら、彼女たちのようなタイプのシンガーが100万枚単位のセールスを上げるなんて考えられなかったでしょう。
 いい時代になったと思います。地味ではあっても、心にズシンと響いてくる音楽が多くのひとから支持されているっていう状況は尊いことですから。あとは、そういう人気が一過性で終わらないことを願うばかりです。何しろ音楽ファンはぼくも含めて移り気ですから。
e0021965_085023.jpg 本音をいわせてもらうなら、いい音楽は流行に左右されてほしくないっていうことです。アーティストがどんなに強い信念を持っていても、流行ってしまえば取り巻く状況が変わります。そんなものに惑わされない強い信念を持って、自分の音楽を追求していくことはとても大変です。先回りして心配する必要などまったくないんですが、そういうことまで気にするのがぼくですから、これは仕方ありません。

 しかしそれはそれです。昨日のライヴは本当に楽しめました。マデリンがぼくの好みであるのは、淡々と歌いながらも個性的な歌唱を聴かせてくれるからです。白人ですが、たしかにビリー・ホリデイに声も似ていますし、イントネーションなんかもそっくりな場面がありました。
 ビリーもそうですが、マデリンの歌にも哀愁味が底辺に流れています。そういう歌が大好きなんですね。歌の心が伝わってくるというか、ビリーの歌にもマデリンの歌にも、心の奥底にそっとしまっておいた何らかの思いに優しく触れてくれるところがあります。こういう歌手やミュージシャンは滅多にいません。
 昨日は新作からニルソンの「うわさの男」やチャップリンの「スマイル」なんかも聴かせてくれました。全体にモノ・トーンでゆるいグルーヴ感が漂うヴォーカルには力みがまったくありません。マデリンの世界がぼくにはとても心地のよいものでした。
 そうそう、あまり目立ってはいませんでしたが、彼女はギターもかなり弾けそうです。ジャズのコードもきちんと押さえていますし、スリー・フィンガーによるピッキングもしっかりしたものでした。

 ひとつ前のブログで「息の長いアーティスト」について書きました。あと何年生きられるかはわかりませんが、マデリンの歌には生きている限りつき合っていけそうな予感を覚えました。またひとり、本物のアーティストを見つけることができた夜でした。
by jazz_ogawa | 2006-08-26 00:16 | ライヴは天国 | Trackback(2) | Comments(7)
e0021965_22552815.jpg 「真夜中のオアシス」のフォーキーでジャジーな歌声とサウンドを耳にして以来、マリア・マルダーはずっと気になるシンガーのひとりでした。この曲を収録したデビュー作『オールド・タイム・レディ』が発売されたのは1974年のことです。渋谷のヤマハで偶然聴いてすっかり気に入ってしまい、ウェザー・リポートの新作を買うつもりだったんですが、こちらを思わず買って帰りました。以来、いったいどのくらい聴いてきたことでしょう。いまではiPODに入っていますから、以前にも増して聴く回数が増えています。
 その後に彼女が出した作品も大半は聴き、ソロ・デビューする以前のジム・クエスキン・ジャグ・バンド時代のレコードなんかも集めました。1982年にはニューヨークでライヴも観ています。ジャケットのイメージより少し太って貫禄が出ていましたが、相変わらずの個性的な歌声にすっかりノックアウトされてしまったことを思い出します。

e0021965_2255552.jpg そのマリア・マルダーがこのところはテラークから新作を発表し、たびたび来日しているのは嬉しい限りです。いまではさらに太ってちょっと胡散臭いおばちゃん、あるいはニューヨークあたりにいるPalm Readerといったイメージですが、考えてみればぼくとそんなに年齢は離れていないんですね。こちらも年を取ったものだと思いつつ、今日は渋谷の「JZ Brat」で彼女のライヴを楽しんできました。

 改めて驚くのは、ぼくが好きなアーティストには息の長いひとが多いことです。ストーンズなんか40年以上聴いていますし、11月に来日するジョアン・ジルベルトだって40年以上、マリア・マルダーが30年以上、この間「ブルーノート」で聴いたジョー・ザヴィヌルにしたって40年くらいは聴き続けています。
 嬉しいのはどのアーティストもいまだに元気一杯という点です。こんなことを書くのはおこがましいのですが、彼らのステージや新作に接していると、ぼくも自分が好きなアーティストと一緒に生きてきたんだなぁと実感がわきます。
 たとえばマリア・マルダーの場合、20数年前にニューヨークで聴いたときと、観た目のイメージは変わっていても、音楽的にはそれほど大きな違いがありません。ジョアン・ジルベルトもやはり同じころにニューヨークで聴いて、ほぼ25年ぶりくらいで数年前に東京で聴きましたが、同じ感想を持ちました。
 きちんと聴けば、その間に当然のことながら変化はしています。しかし、ぼくの中では昔のまんまなんですね。それでいて古く感じません。ですから、変化はしているんです。ストーンズがいい例でしょう。ぼくの中では、40年前にレコードで聴いた「サティスファクション」と、この間日本で聴いた「サティスファクション」はほとんど同じイメージなんです。当時とはかなり違うサウンドや音楽になっていることは、頭では理解できています。しかし、キングから出たシングル盤を来る日も来る日も聴いていた中学生のころの姿を瞬時にして思う出させてくれたのがこの間の「サティスファクション」でした。

 音楽っていうのは面白いものです。そのメロディやサウンドには、ひとそれぞれの思い出や時代感が一緒にくっついているんですね。ある場面が瞬時に思い浮かぶ音楽って、皆さんもいろいろ持っていることでしょう。ぼくにもたくさんあります。不思議なことに、そのすべてがいい思い出と結びついています。まったく記憶っていうのは自分に都合よくできているものです。

e0021965_2256168.jpg それでマリア・マルダーのライヴです。今回は新作の『シングス・ラヴ・ソングス・オブ・ボブ・ディラン』を発売した直後ということもあって、ひと前で歌うのは今日が初めてと断ってこのアルバムから「ムーンライト」と「雨のバケツ」を聴かせてくれました。ディランの歌は、他人がカヴァーすることでメロディのよさがわかるんですね。これ、ぼくの持論です。

 そういえばディランの新作がもうすぐ出ます。音楽業界にいる有難さで視聴用のテープを何度も聴いていますが、これもぼく好みの内容になっていました。この新作には4曲入りのDVDもついてきます。こちらもディランがいまだ現役ばりばりの姿を映し出しているものばかりで見応えがあります。
 考えてみれば、ディランのレコードも最初に聞いたのが1965年くらいのことですから、やはり40年は聴き続けています。何度かライヴも観ました。それでこのDVDも含めて、やっぱりぼくの中でのディランは昔のまんまなんですね。変化はしていても同じように観えるのは、これまたおこがましいですが、自分も一緒に変化しているからなんでしょう。
 「アーティスト共に歩む」ではないですけれど、こういう日々が「音楽のある生活」だと思っています。好きなアーティストの成長は見届けたいものです。そんなアーティストがぼくにはたくさんいます。ほかにもやりたいことはいろいろあったしいまもありますが、ぼくはこれで十分です。これからも好きな音楽と共に生きていけたらいいですね。

 ところで、今度の土曜は駒場東大前にある「Orchard Bar」で「ONGAKUゼミナール」を開きます。ご用とお急ぎでないかたは覗いてみてください。ディランも1曲かける予定です。
by jazz_ogawa | 2006-08-23 23:03 | ライヴは天国 | Trackback | Comments(5)
e0021965_1113998.jpg このところ、気持ちよく聴いているのがこのCDです。テリー&フランシスコ。ヴォーカル、作詞、作曲のテリー福山と、ベース、作編曲のフランシスコ松浦のふたり組です。
 大滝詠一、はっぴいえんど、バート・バカラックなどの影響を受けたという触れ込みで、それに引かれてディスク・ユニオンとタワー・レコードだけで限定発売された2曲入りのCDを買ったのがきっかけでした。これ、お試し価格ということでたったの200円。ガリ版に毛が生えたくらいのクオリティで印刷されたジャケットというか紙がついているだけのシンプルなものです。ディスク・ユニオンとタワーでは、ジャケットが色違いになっていて、遊び心も感じました。
 こういう出会いは、たいていの場合、いい結果につながります。このテリー&フランシスコもその例に漏れません。さわやかなシティー・ポップス、しかもどこか懐かしい響きを有している。結論からいえば、大滝詠一もはっぴいえんどもバート・バカラックも関係なく、1970年代によく聴いていたウエスト・コースト・サウンドが最近の感覚と共に甦ったという印象でしょうか。

e0021965_10421235.jpg ぼくのテーマは1960年代ですが、テリー&フランシスコに通ずる1970年代の世界も大好きです。あの時代は、ニューヨークで代表される東海岸より、サンフランシスコやロサンジェルスが、ある部分ポップ・カルチャーの中心地でした。
 多分、そのころに生まれたふたりでしょうが、なぜか時代の空気が感じられます。ただし、リアルタイムで体験していないため、ノスタルジックな感じではないんですね。そこが、いいところです。
 歌詞やサウンドには、どこかあの時代を思い出させる郷愁が認められます。でも、それは彼らが思い描くヴァーチャルな世界であって、実体験に基づくものではないんでしょう。郷愁ではなく憧憬。それをとても素直に表現したところが心地のよいサウンドに結びついたと思います。

 年長の松浦は1970年代の米国のジャズやロック、福山はジャズ風のポップスが好き。微妙に異なる志向を新作ではうまくまとめた。「1970年代のウエストコーストの音楽を意識した。普遍的なメロディーを備えた、いい曲を作っていきたい」(松浦)
 こんなコメントがウェブに載っていました。

 7月にリリースされたデビュー作『テリー&フランシスコ』は7曲入りのミニ・アルバム仕様です。

【収録曲】
1. ためいきの銀河
2. サマークラシック
3. 青いペガサス
4. 乱気流
5. 熱をもつ夢
6. 嵐のあとで
7. まだ見ぬ町へ
◆CDエクストラ仕様(「ためいきの銀河」PV収録)

 なお、「ためいきの銀河」は、映画『青春漫画』のイメージ・ソングにもなっています。エイヴェックスからのメジャー・デビューですから、これからさらなる展開も期待できそうです。


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これがディスク・ユニオンのお試し版です。







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これは、ディスク・ユニオンでデビュー・アルバムを買ったらおまけについてきた「まだ見ぬ町へ」のアコースティック・ヴァージョンが入ったシングルCD。こういうのがコレクターズ・アイテムになるんですが、それもこれもテリー&フランシスコが今後どうなるかにかかっています。
by jazz_ogawa | 2006-08-20 11:08 | MHR | Trackback | Comments(3)
e0021965_18303233.jpg もう4~5日前のことになりますが、原宿にあるアート関連の書籍を扱う(多分)書店「ナディッフ」で開かれた佐野史郎さんと加藤和彦さんのトーク・イヴェントに行ってきました。
 どうして2人がトーク・イヴェントを開いたかといいますと、佐野さんが監督・出演したDVD『つゆのひとしずく~「植田正治」の写真世界を彷徨う~』で、加藤さんが音楽を担当したからです。
 「つゆのひとしずく」は小泉八雲の随筆「露のひとしずく」から引用されたものなんでしょう。佐野さんは小泉八雲にも詳しいそうですから。

 写真界の巨匠、植田正治の写真を用いた、佐野史郎の新たな映像表現への挑戦。戦前から写真制作の活動を行ない、生涯にわたってアマチュアリズムを突き通した写真家、植田正治。そしてその写真世界を独自の感性で、切り取り、つなぎ合わせるという再作業を行いながら「画ニメ」という新しいメディアによって表現したのが、同じ山陰地方出身の俳優、佐野史郎です。今回使われている植田写真は、もっとも有名な「砂丘モード」だけではなく、戦前戦後の山陰地方のひとや風景、路面電車の走る東京の町など、古き良き日本の文化を観ることができます。作品中の言葉は、山陰という地に魅了され数多くの作品を残した文豪、小泉八雲の作品の中から引用し、さらに音楽は、フォーク・クルセイダーズ、サディスティック・ミカ・バンドと常に日本の音楽シーンを率先してきた加藤和彦が担当。シュルレアリスティックな空気に彩られた映像を味わえると共に、エンターテインメント性を十分に兼ね備えた作品として完成しています。

 以上はネットで得た作品紹介ですが、これで内容はわかっていただけるでしょう。

 開演時間に間に合わず、前半は聞き逃してしまいました。お店についたときは民族音楽の話でふたりが世界中を彷徨っているところでした。盛り上がっている感じではないんですが、いい雰囲気で話題が広がっていきます。
 佐野さんはぼくよりちょっと若いんですが、同じような音楽をリアルタイムで体験してきたかたです。伝説となった「中津川フォーク・ジャンボリー」も、高校生なのに会場にいたというのですから、熱狂的な音楽ファンに違いありません。
 ぼくも含めてそういう人間にとって、加藤さんはある種の憧れです。フォーク・クルセイダーズ、サディステッィク・ミカ・バンド、ソロと、1960年代後半から1980年代にかけて、独自の感性で新しい音楽を切り開いてきました。それでいて、実験的なそぶりはまったく見せずに、かっこいい音楽、新しい音楽を追求していたんですから、すごいというほかありません。
 最近は、「スーパー歌舞伎」の音楽を担当したり、数年前にはフォークルを復活させたりしていますが、ソロ・アルバムは随分長いこと出していません。そのあたりのことを佐野さんも期待しているらしくて、話の途中でそういう方向に持っていくのですが、加藤さんは軽く受け流していました。
 そういえば、音楽の間(ま)のとり方についても面白い話がいろいろと聞けました。加藤さんによれば、最初から最後まで音楽が流れている歌舞伎も、この間をどう生かすかが肝だということです。そういわれてみればそうで、それは佐野さんも仰っていましたが、芝居にも当然通じているわけです。
 ジャズなら、この間をうまく使ったひとにマイルス・デイヴィスがいます。音数の少ないフレーズや、音を吹かないスペースに、聴き手はイマジネーションを刺激されるんですね。

 加藤さんといえば、その昔、ぼくが高校生だったころに愛読していた『MEN'S CLUB』の読者の頁で、バンド募集の告知をしていました。その告知を見て応募しようと思ったのですが、住所が大阪だったので、東京に住んでいるぼくには無理でした。
 どうしてそんなことを覚えているかといえば、バンドの名前がフォーク・クルセイダーズだったからです。ジャズにはまりかけていたところだったので、ジャズ・クルセイダーズというバンドと結びつけて、頭の片隅にフォーク・クルセイダーズの名前が残ったみたいです。
 東京にはマイク真木がいたモダン・フォーク・カルテットというグループもありました。これもモダン・ジャズ・カルテットみたいだと思っていたこともあって、フォーク・クルセイダーズの名前も記憶に残ることになりました。そうしたら、そのしばらくあとに「帰ってきたヨッパライ」の大ヒットです。

 それにしてもこのトーク・イヴェント、ぼくにはなかなか啓発的な内容でした。とくに驚いたのが、加藤さんの音楽に対する造詣と洞察力の深さです。非常に論理的に考えたり理解しいていながら、そこにすごくいい形で自分の感性を掛け合わせていることがわかりました。アカデミックな知識もありながら、それを隠し味程度に使うことで、音楽にこくをつけ加えているとでもいえばいいでしょうか。
 フォーク・クルセーダーズにしても、ギャグ・バンドみたいに学芸会に毛が生えたようなことをやってみせた反面、「悲しくてやりきれない」とか「青年は荒野をめざす」とかの素晴らしい曲もたくさんありました。
e0021965_18325440.jpg ミカ・バンドの『黒船』は、留学したときにコピーをしてアメリカに持っていったカセット50本くらいのうちの1本でした。ソロの『それから先のことは』なんか全曲が好きですね。

 そうそう、啓発的ということを書きたかったのです。ぼくがニューヨークに住みたいと思ったきっかけは、『スイングジャーナル』に掲載された菊地雅章さんとギル・エヴァンスの対談を読んだことが大きいんですね。ふたりが話していることの半分も理解できなかったからです。それで、東京にいては駄目だと強く思いました。
 それと似たようなものを、佐野さんと加藤さんの会話からも感じました。話についていけないとは思いませんが、そういう会話ができるようになりたいと思ったんです。ふたりは非常に前向きに音楽のこと考え、捉えていました。
 ぼくはといえば、「これからは好きな音楽だけ聴いていこう、気持ちは1960年代に置いてきた」などと思っています。その気持ちに変わりはありませんが、もう少し前向きに音楽と接するのもスリリングでいいかなと、ふたりの話を聞きながら考えていました。そういう点で、このイヴェントはぼくにとって非常に啓発的でした。この刺激や触発された思いを忘れないでいたいと思います。
by jazz_ogawa | 2006-08-16 18:40 | 平凡な日々 | Trackback(1) | Comments(8)
 ぼくの部屋から東京湾大華火祭が見えるんですね。去年は気がつきませんでした。
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by jazz_ogawa | 2006-08-14 00:38 | 平凡な日々 | Trackback | Comments(7)
e0021965_11175193.jpg 昨日は銀座にあるバー「le sept」でトーク・イヴェントをやってきました。このお店では2回目のイヴェントになります。前回もそうでしたが、則子ママをはじめ、イヴェントを開催してくださったみなさんの暖かいお心づかいもあり、気持ちのいい時間が過ごせました。お盆休み、そして落雷で電車が止まったり悪天の中、お越しいただいたみなさん、ありがとうございました。

 内容は新刊とリンクさせたものです。100枚の名盤から選りすぐりの10枚・10曲を聴きながら、いつものようにぼくの体験談や四方山話を脱線しながら差し挟んでいくスタイルです。結局、今回もちょっと話しすぎて、最後の1曲はかけられずに終わってしまいました。用意していったのはこんな曲です。

1.Wynton Marsalis/Who Can I Turn To from「WYNTON MARSALIS」(Sony)
2.Art Blakey And The Jazz Messengers/Mornin' from「MOANIN'」(Blue Note)
3.Curtis Fuller/Five Spot Afterdark from「BLUES-ETTE」(Savoy)
4.Miles Davis/Round About Midnight from「ROUND ABOUT MIDNIGHT」(Sony)
5.Cannonball Adderley/Autumn Leaves from「SOMETHIN' ELSE」(Blue Note)
6.Stan Getz & Joao Gilberto/The Girl From Ipanema from「GETZ=GILBERTO」(Verve)
7.Bill Evans/Waltz For Debby from「WALTZ FOR DEBBY」(Riverside)
8.Sonny Rollins/St. Thomas from「SAXOPHONE COLOSSUS」(Prestige)
9.John Coltrane/Giant Steps from「GIANT STEPS」(Atlantic)
10.Horace Silver/Song For My Father from「SONG FOR MY FATHER」(Blue Note)

 あとから、「今回はちょっとバラードが多かった」との感想も聞きました。別に意図したわけではありませんが、バラードを含めておとなしめの曲が多かった気はします。たしかに最近は静かな曲が好みになってきましたから、それが図らずも反映されていたってことしょう。
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 ひと前で喋るのは苦手、と書いたことがあります。それは相変わらずで、昨日も話しながら、「うまく喋れないなぁ」と何度も思っていました。恥ずかしいという気持ちと、要領よく話さなくてはという思いが交錯して、結局よくわからない話になってしまうんですね。
 ですから四方山話的なものならまだいいかもしれませんが、レクチャーは苦手ですね。ざっくばらんなトーク・イヴェントが向いていると思います。
 「le sept」は寛いだ雰囲気なので、「下手だなぁ」とか思いながらも何とかやることができました。苦手意識はあるんですが、ぼく自身は楽しい時間を過ごすことができてハッピーでした。お越しいただいたみなさんやスタッフの方々もそうだったらいいのですが。
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 ありがたいことに、帰り際に「次回も」とお願いされました。継続することは、どんな場合でも大切だと思っています。そういうわけで、次は11月ごろになると思います。
 今回は千葉や栃木のかたにもご来場いただきました。ありがたいことです。お店は狭いですが、居心地は最高です。詳細は決まり次第に紹介しますので、興味があるかたはぜひいらしてください。

 今月はもうひとつイヴェントがあります。26日(土)の「ONGAKUゼミナール」です。こちらはロックのトーク・コンサートになります。詳細は左側にある「Topics」からアクセスできます。こちらも狭いバーですが、雰囲気は抜群です。どうぞ、よろしくお願いいたします。
by jazz_ogawa | 2006-08-13 11:26 | ONGAKUゼミナール | Trackback(1) | Comments(6)
e0021965_0525422.jpg 昨年の来日は見逃してしまったので、今年はどうしてもザヴィヌル・シンジケートのステージが観たいと思っていました。ジョー・ザヴィヌルは、マイルス・デイヴィスの『イン・ア・サイレント・ウェイ』や『ビッチェズ・ブリュー』でその音楽の根幹を成すサウンドを作っていたキーボード奏者です。それ以前はあまり注目していなかったんですが、これらの作品で斬新なキーボード・サウンドを聴かせてくれて、ずいぶん思っていたイメージと違うことに驚いたものです。
 そのザヴィヌルは、マイルスのセッションで共演したウエイン・ショーターと意気投合して、1971年にウェザー・リポートを旗揚げします。以来、15年ほどでしょうか、ウェザー・リポートにはかなり楽しませてもらいました。

 初来日公演は渋谷公会堂で観ています。たしか1972年のお正月でした。フュージョンといっても、ザヴィヌルがエレクトリック・ピアノを弾いたり、グループのサウンドが従来の4ビートではなかったりしたことからそういわれていたようなもので、演奏自体はかなりアブストラクトでした。あの時代はそういうサウンドに夢中だったこともあって、この初来日とデビュー作によってぼくはザヴィヌルとウェザー・リポートのサウンドにすっかり心を奪われてしまったのです。

 ザヴィヌルには何度かインタヴューしたことがあります。一度はロスの自宅にもお邪魔しました。成田で仕込んでいったサッポロ・ラーメンを一緒に作ったことがいい思い出です。この家はロスの山火事で焼失し、貴重な未発表テープなども多くが燃えてしまったとのことでした。
 その結果、ザヴィヌルはニューヨークに移ってきます。グリニッチ・ヴィレッジのアパートに住むようになったころ、そのアパート近くにあった日本レストランの「ジャポニカ」でお昼ご飯を食べながらインタヴューしたこともありました。

 そういえば、「小川隆夫はミュージシャンとご飯を食べたことを自慢するから気に食わない」とどなたかが指摘していました。自慢と思われるのも無理ないですよね。だって、誰かがストーンズと食事したなんて書いたら、ぼくだってやっかみますもの。これって、とても素直な反応じゃないですか。そういうひとも、やっぱり熱烈な音楽ファンなんでしょうね。
 と、そろそろ脱線気味になってきました。昨日のザヴィヌル・シンジケートのことを書こうと思っているので軌道修正しましょう。でも、コンサート・レヴューをする気はありません。
 ぼくが感じたのは、ザヴィヌルってベース奏者にいつも恵まれているなってことです。昨日聴いたリンレイ・マルトもご機嫌でした。ウェザー・リポートの初代ベーシストだったミロスラフ・ヴィトゥス以来、彼は常に最高のベーシストをグループに迎えています。しかもその時点では無名のひとばかりでした。ジャコ・パストリアス、ヴィクター・ベイリー、リチャード・ボナなど、ザヴィヌルが紹介してくれたベーシストに外れはありません。

e0021965_0552716.jpg ザヴィヌル・シンジケートは6人編成で、メンバーの国籍もまちまちなら、音楽も無国籍風で、このところザヴィヌルが追求してきたサウンドのエッセンスみたいなものが楽しめました。昨日「ブルーノート東京」で聴いたのは初日のファースト・セットということもあって、出だしがちょっとばらばらでした。それでも中盤からはパーカッションを中心に大きく盛り上がっていきます。
 メロディも重視していたウェザー・リポートに較べると、いまのグループはリズムが中心です。あまりメロディックな要素はありません。アフリカ、中近東、インド、南米など、エスニック風味豊かな音楽は、さながらリズムの万華鏡といった趣です。
 響きはまったく違いますが、雅楽をイメージしたりしながら聴いていた瞬間もありました。それで思ったんですが、民族音楽みたいなものを突き詰めていくと、国籍は関係なくどこかで共通する何かへと収斂していくのではないでしょうか。

e0021965_133034.jpg ウェザー・リポートやザヴィヌルの音楽に、ぼくは大きく触発されてきました。プロデュースしていたときも、ウェザーの音楽に影響されていろいろな作品を作っています。
 たとえばジョン・ハリントンというギタリストの作品を作ったときには、後期のウェザー・サウンドを踏襲したくて、ピーター・アースキンとヴィクター・ベイリーに入ってもらいました。

 ウェザーでピーター・アースキン=ジャコ・パストリアスのリズム・セクションを引き継いだのがオマー・ハキム=ヴィクター・ベイリー組です。そのオマーも、ジミ・タンネルのレコーディングに起用しました。
e0021965_143937.jpg ジミはステップス・アヘッドにいたギタリストで、ザヴィヌルの音楽に強い影響を受け、ウェザー・サウンドを自分のスタイルに置き換えた音楽を創造しようとしているところでした。そこで、ジャコから強い影響を受けたベースのジェフ・アンドリュースとオマーのリズム・セクションを起用してみました。

 そのジェフをベーシストに迎えて、サックスのボブ・ミンツァーをリーダーにして作ったのが『アイ・リメンバー・ジャコ』です。ボブはジャコのワード・オブ・マウス・オーケストラでバンマスを務めたサックス奏者です。ジャコの死を追悼する上でこれほどぴったりのひとはいません。
e0021965_15759.jpg このときは、ジャコの未亡人にもわずかながら金銭的なお礼ができてよかったと思っています。ワード・オブ・マウス・オーケストラのドラマーは、ウェザー時代にジャコと盟友だったピーター・アースキンです。というわけで、『アイ・リメンバー・ジャコ』のドラマーはピーター以外にありえません。

 そもそもプロデューサー業を始めるにあたって、最初に考えたのがピーター・アースキンのリーダー作品でした。そちらは『スウィート・ソウル』というタイトルで、ジョン・スコフィールドやジョー・ロヴァーノに入ってもらい、ウェザー的なサウンドではありませんが、ぼく好みの斬新な4ビート・ジャズが演奏されています。
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 ザヴィヌル・シンジケートの話から、結局はジャコの話になってしまいました。ジャコともいくつか思い出があります。ぼくがニューヨークに住んでいたころ、彼もわりと近いところに住んでいましたから。でもその話を書くと長くなるので、これはいずれ「愛しのJazz Man」のところで書くことにしましょう。

 今回も自慢話としか思われないことをだらだらと書いてしまいました。いいたかったのは、ザヴィヌルのお陰で音楽生活が極めて楽しく、かつ充実したものになったということです。昨日のステージからも心地のよい刺激を受けました。
 そうそう、喧嘩別れをしていたウエイン・ショーターと仲直りをしたのか、ふたりで選曲したウェザー・リポートのボックス・セットが秋に出るそうです。注目は、ドイツのテレビ局で放送されたライヴ映像が含まれていることでしょう。こちらはジャコとアースキンがいた時代のもので、一部はぼくのiPODにも入っています。これのフル・ヴァージョンが観られるのもいまから楽しみです。
by jazz_ogawa | 2006-08-10 01:15 | ライヴは天国 | Trackback(6) | Comments(8)
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