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川隆夫の JAZZ BLOG
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©Kozocom (photo by Shuichi Kasahara)
職業:JAZZジャーナリスト、整形外科医、DJ

ニューヨーク大学の大学院在学中にアート・ブレーキーやマルサリス兄弟など数多くのミュージシャンと知り合う。帰国後、JAZZを中心に約3000本のライナーノーツを手がけると共にJAZZ関連の著書を多数出版。ブルーノートの完全コレクターとしても有名。その他、マイルス・デイヴィスやブルーノートの創始者アルフレッド・ライオンの来日時の主治医を勤めるなど、現役の整形外科医としても第一線で活躍中。

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「証言で綴る日本のジャズ」

「ジャケ裏の真実
ジャズ・ジャイアンツ編」
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小川隆夫ONGAKUゼミナール
@銀座le sept
3.19:ジャズメン、ジャズを聴く!


■TALK EVENT■
民音音楽博物館
「3月文化講演会」@神戸
3.26: 関西国際文化センター
コスモホール
TEL: 078-265-6595

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カテゴリ:JAZZの歴史( 10 )
 1900年代初頭、ジャズはニューオリンズで誕生した。当初は黒人によるものだったが、すぐに白人もこのスタイルで演奏を始め、1917年には白人グループによって史上初のジャズ・レコーディングが行なわれる。
 ニューオリンズ・ジャズは、黒人が歌う黒人霊歌や労働歌やブルースを元にしたもの。かつてこの街がフランスの統治下にあったことから、そこに西洋音楽の要素も加え、さらにはニューオリンズ名物のブラス・バンドによる手法もとり入れて生まれたのがこの音楽。

★キーパーソン:ルイ・アームストロング

 ジャズの創世記にサッチモのニックネームで知られるルイ・アームストロングが出現したことも、ニューオリンズ・ジャズを発展させることに繋がった。トランペットで朗々とメロディを吹いたあとは、そのメロディを大胆に崩したアドリブを展開する。賑やかで陽気なサウンドはジャズの楽しさを目一杯に表現したものだ。
 サッチモのほかに、ニューオリンズからはみずからを世界最初のジャズ・ピアニストと名乗るジェリー・ロール・モートンやクラリネットの名手ジョージ・ルイスといったアーティストも登場している。しかしサッチモが残した功績にはかなわない。彼が1920年代にシカゴやニューヨークに出て演奏したことから、この音楽はたちまちにしてアメリカ中に広がっていく。
by jazz_ogawa | 2005-07-10 11:54 | JAZZの歴史 | Trackback(2) | Comments(3)
 1920年代にジャズの街として花開いたのがニューヨーク。各地から腕に覚えのあるミュージシャンがこの街を目指してやってくる。それに伴い、彼らが出演する「コットン・クラブ」や「サヴォイ・ボールルーム」といった高級社交場が脚光を浴びるようになった。
 ところが華やかなローリング・トゥエンティーズの時代から、世の中は世界大恐慌によって一転する。そんな時代に、束の間の楽しみを求めるかのようにダンス・ブームが到来した。そのダンス音楽として持て囃されたのが、ベニー・グッドマンやデューク・エリントンたちが演奏したスイング・ジャズだ。。

★キーパーソン:ベニー・グッドマン

 ニューオリンズ・ジャズは賑やかなサウンドに特徴があった。一方、スイング・ジャズはスマートで洒落た演奏に魅力を発揮する。
 禁酒法が制定されたことでジャズ・クラブが閉鎖され、その結果としてダンス・ホールともぐり酒場がジャズ・ミュージシャンのおもな仕事場になった。そしてダンス・ホールで高い人気を誇ったのがベニー・グッドマンやグレン・ミラーのオーケストラ。
 中でも“スイング王”と呼ばれたグッドマンは、1934年から全国ネットで放送したラジオ番組『レッツ・ダンス』で人気者になり、1938年にはジャズ・ミュージシャンとして初めて「カーネギー・ホール」でコンサートを開催。ここに空前のスイング・ジャズ・ブームがやってくる。
by jazz_ogawa | 2005-07-09 11:59 | JAZZの歴史 | Trackback | Comments(1)
 1940年代初頭、スイング・ジャズに飽き足らなくなった意欲的で創造的な若いミュージシャンが、仕事を終えたあとにニューヨークのハーレムでジャム・セッションを開始する。その中から生まれたのが、ビバップと呼ばれる(単にバップとも呼ぶ)新しいスタイルの音楽。
 スイング・ジャズ以前のジャズをクラシック・ジャズと呼ぶのに対し、ビバップ以降のジャズをモダン・ジャズと呼ぶのは、この音楽の登場によって、ニューオリンズ・スタイルに端を発したオールド・タイプのジャズが終焉を迎えたから。

★キーパーソン:チャーリー・パーカー

  チャーリー・パーカー、ディジー・ガレスピー、セロニアス・モンクなどの若手を中心にビバップは形を整えていく。
 それまでのジャズが1拍目と3拍目にアクセントを置いていたのに対し、ビバップではバック・ビートと呼ばれる2拍目と4拍目が強調される。それによって、演奏は熱気を帯びるものとなり、それまでのディキシーランド・ジャズやスイング・ジャズがアンサンブルを重視していたのに対し、ビバップではホットなアドリブ合戦が大きな売りものになった。
 とくにパーカーは、この時代に幾多の歴史的名演を残し、それが多くのミュージシャンに強い影響を与えた。その天才的な閃きに富んだプレイは、まさにビバップの熱気を音で表現してみせたもの。
 そして彼の奏法が定着した1940年代中盤になると、このビバップがスイング・ジャズにとって代わる主流となり、以後は多くのミュージシャンがこのスタイルで演奏するようになった。
by jazz_ogawa | 2005-07-08 12:02 | JAZZの歴史 | Trackback | Comments(1)
 ニューヨークなどの東海岸では派手にアドリブを演奏するビバップが大流行していたが、ロサンジェルスを中心にした西海岸ではアンサンブル重視の演奏が持て囃されるようになった。
 西海岸で活動するミュージシャンは、映画やスタジオの仕事が多いことから譜面に強い。そこで彼らはちょっとしたジャム・セッションを行なうにも、アドリブを羅列するビバップとは違う、アレンジの施された演奏をしたのである。それが1950年代なかばからウエスト・コースト・ジャズと呼ばれるようになった。

★キーパーソン:チェット・ベイカー

 ウエスト・コースト・ジャズの芽生えは、ニューヨークで活躍していたマイルス・デイヴィスの演奏に端を発する。彼はビバップの中心人物のひとりだったにもかかわらず、派手なアドリブ合戦を好まず、繊細なプレイときちんとしたアレンジを重視していた。
 しかし、当時のニューヨークでそれは受けない。ところがそうしたスタイルで吹き込んだ『クールの誕生』が西海岸のミュージシャンを触発。
 中でも同じトランペットを吹くチェット・ベイカーは、“ジャズ界のジェームス・ディーン”に例えられるほどのルックスと、マイルス譲りの知的でクールなプレイによって映画スター並みの人気を博す。
 その人気をバック・ボーンにして、彼を中心にウエスト・コースト・ジャズが一大勢力としてシーンを席巻したのは1950年代なかばから10年間ほどのこと。
by jazz_ogawa | 2005-07-07 12:03 | JAZZの歴史 | Trackback | Comments(2)
 ハード・バップは簡単に言うならビバップの発展形。ビバップに一層躍動的なビートやリズムを加え、さらにモダンな処理の施されたハーモニーとブルージーな要素を強調してみせたのがこのスタイルだ。
 ハード・バップはそれだけにとどまらず、さまざまな音楽と結びついてジャズを拡散させていく。むしろ、そちらの方が重要度では上かもしれない。1960年前後から登場してくるファンキー・ジャズをはじめ、フリー・ジャズ、ジャズ・ロック、ソウル・ジャズ、さらにはフュージョンの先駆的な演奏にまでハード・バップの影響はおよんでいる。

★キーパーソン:マイルス・デイヴィス

 イニシアティヴを取ったのはトランペッターのマイルス・デイヴィス。
 ビバップが全盛だった1951年に吹き込んだ『ディグ』で、マイルスはビバップのリズムをもっと複雑にした斬新なビートを提示する。このレコーディングで自信を得た彼は、クールなサウンドの追求はひと休みして、そうした従来にないビート感覚を試していく。
 一方、それまでとは異なるリズムをマイルスから伝授されたアート・ブレイキーとホレス・シルヴァーは、そのアイディアを発展させて『バードランドの夜』を録音。歴史的な観点から言えば、こちらが本格的なハード・バップを最初に記録する作品となった。
 しかしライヴの現場では、すでにマイルスや彼の周辺にいたミュージシャンが、ビバップから一歩踏み出す演奏を行なっていた。そして1954年にレコーディングされた『バードランドの夜』以後、ハード・バップに関するコンセプトは一般的なものになっていく。
by jazz_ogawa | 2005-07-06 12:04 | JAZZの歴史 | Trackback(1) | Comments(2)
するジャズのこと。
 1950年代なかばに、セシル・テイラーやサン・ラは現代音楽から影響を受けた前衛的な手法をジャズに持ち込んでいる。またその直後には、オーネット・コールマンが従来のジャズには納まらない自由な発想で演奏を開始した。これらがフリー・ジャズの出発点。

★キーパーソン:セシル・テイラー

 それまでのジャズにおける手法や方法論に物足りなさや限界を感じていたミュージシャンが、音楽のルールを取りあえず無視して好きなことをやったのがフリー・ジャズ。しかしそれでは出鱈目もまかり通る。
 このスタイルの先駆者であるピアニストのセシル・テイラーは、混沌としたフリー・ジャズの世界でいち早くきちんとした音楽性を提示したことでも別格の存在。ジャズのルーツであるブルースと、前衛音楽の宝庫である現代音楽から得たさまざまな手法を結びつけて、彼はまったく異なるジャズの奏法と音楽性を確立した。
 テイラーの影響力は極めて大きい。その後にフリー・ジャズを演奏するようになったジョン・コルトレーンから日本の山下洋輔に至るまで、楽器を問わず世界中に彼のスタイルを継承・発展させているミュージシャンがいる。
by jazz_ogawa | 2005-07-05 12:05 | JAZZの歴史 | Trackback | Comments(0)
 マイルス・デイヴィスはハード・バップが一般的になった1950年代中盤、早くも次なる音楽のコンセプトを考えていた。それがクラシックや現代音楽で使われていたモード(音階)を用いてアドリブを行なうモード・ジャズだ。
 ジョン・コルトレーンやビル・エヴァンスを擁したマイルスのグループがモード奏法を広めたことで、1960年代になると、多くのミュージシャンがそのスタイルを追随し始める。その結果、1950年代の主流がハード・バップだったの対し、1960年代の主流であるモード・ジャズの発展形を新しい主流派=新主流派と呼ぶようになった。

★キーパーソン:ハービー・ハンコック

 マイルスがモード・ジャズのパイオニアなら、彼のグループに1963年から参加したピアニストのハービー・ハンコックは、その発展形である新主流派ジャズの立役者。マイルスのグループでモード奏法を極めた彼は、自身のレコーディングでさらなる進化形のジャズを録音してみせる。
 それが1965年に吹き込んだ『処女航海』。ここに至って、ハンコックは音楽性の面で師匠のマイルスを超えた。マイルスとハンコックが傑出していたのは、常に次なる音楽を目指していたことだ。モード・ジャズや新主流派ジャズにとどまらず、彼らは次に登場してくるフュージョン・ミュージックにおいても重要な役割を演じてみせる。
 その先駆者ぶりは、マイルスなら1991年にこの世を去るまでトップを走り続けたことで、そしてハンコックならいまだにジャズの最先端に位置していることでわかる。
by jazz_ogawa | 2005-07-04 12:09 | JAZZの歴史 | Trackback | Comments(0)
 フュージョンはジャズがさまざまな音楽と結びついたもの。当初はクロスオーヴァーと呼ばれ、フュージョンなる言葉が一般的になったのは1970年代なかばに入ってから。
 ジャズとロックが結びつくことで初期のフュージョンは始まった。しばらくするとリズム&ブルースやファンク・ミュージックなどと融合することも盛んになってくる。そして1980年代には、世界各地の民族音楽やさまざまなリズムを取り込むなどしてさらなる広がりを示す。そのころになると、従来のフュージョン・ミュージックもコンテンポラリー・ジャズと呼ばれる4ビート系の音楽に帰結することで、次なる発展を遂げることになった。

★キーパーソン:マイルス・デイヴィス

 このジャンルでも、マイルス・デイヴィスを中心に、彼のグループから巣立っていったミュージシャンが大活躍する。
 トニー・ウィリアムスのライフタイム、ウエイン・ショーターとジョー・ザヴィヌルが結成したウェザー・リポート、ジョン・マクラフリンのマハヴィシュヌ・オーケストラ、チック・コリアのリターン・トゥ・フォーエヴァー、ハービー・ハンコックのヘッド・ハンターズなど、フュージョンの全盛を担った立役者はいずれもマイルス・バンドの出身者たちだ。
 中でもブラック・ファンクと結びついたハービー・ハンコックの『ヘッド・ハンターズ』が世界的に大ヒットしたことから、フュージョン・ミュージックは一層幅広いサウンドを獲得するようになった。またブラジル出身のシンガーであるミルトン・ナシメントを迎えて録音されたウエイン・ショーターの『ネイティヴ・ダンサー』がきっかけとなって、世界中の民族音楽とジャズの結合が盛んになったことも見逃せない。
by jazz_ogawa | 2005-07-03 12:10 | JAZZの歴史 | Trackback(1) | Comments(0)
 1950年代なかばに登場したモード・ジャズは、1960年代になって新主流派ジャズとして一般的なスタイルにまで普及する。しかし、その後は提唱者のマイルス・デイヴィスがフュージョンやファンク路線を歩むことで、新主流派ジャズの流れがストップしてしまう。その状況が一変したのは、1980年にウイントン・マルサリスがニューヨークのシーンにデビューしてからだ。
 フュージョン全盛の時代に、ウイントンは伝統的な4ビート・ジャズに若者らしい感覚を盛り込み、センセーションを巻き起こす。若さに似合わぬ成熟したテクニックを誇るプレイが大きな話題を呼んで、彼への注目と共に4ビート・ジャズに対する再評価の機運が高まったのである。

★キーパーソン:ウイントン・マルサリス

 ウイントン・マルサリスはジャズ発祥の地ニューオリンズから若干19歳でニューヨークに進出して、あっと言う間にジャズの流れを変えてしまった。年齢からは考えられないほど成熟した演奏と完璧なテクニック。それらを武器に、彼はフュージョン全盛の時代に伝統的なスタイルのジャズを演奏することで極めて大きな反響を巻き起こす。
 無名の新人だったウイントンがわずか1年でリーダー作を発表し、それがグラミー賞を獲得したことからも凄さはわかる。そしてその後は、彼に続けとばかりに有能な若いミュージシャンが4ビート・ジャズを演奏するようになっていく。
 加えてフュージョンに転向していた中堅~ヴェテラン・ミュージシャンまでが再び4ビート・ジャズを演奏するようになってきた。これらの動きによって、1980年代初頭から4ビート・ジャズはまったく新しい局面を迎える。
by jazz_ogawa | 2005-07-02 12:11 | JAZZの歴史 | Trackback(1) | Comments(0)
 ウイントン・マルサリスたちの動きとは別に、1980年代に入ると若いミュージシャンがヒップ・ホップとジャズを結びつけた試みを開始する。そこから始まって、ロンドンを中心に巻き起こったのが“ジャズで踊ろう”のムーヴメント。
 1990年代になると、古いジャズの音楽をリミックスしたり、新たにリズムを加えたりするクラブ・ジャズが注目を集めるようになった。そして最近では、ジャム・バンドと呼ばれる即興性を重視し、なおかつダンス・ミュージックにも適した音楽がクラバーたちの間で評判を博している。
 21世紀に入ってジャズはさらに多角的な方向に向かうようになった。そしてこの先も、ぼくたちの想像がつかない形で楽しませてくれるに違いない。

★キーパーソン:ノラ・ジョーンズ

 ノラ・ジョーンズは“ジャズのいま”を体現している。ジャズは年々スタイルを多様化させ、形式にもこだわらなくなってきた。彼女の歌はそのことを見事に物語っている。ジャズのフィーリングはあるものの、ノラの歌にはフォーキーな土の香りがする。そこが9・11のテロで傷ついたひとびとの心を癒してくれた。
 デビュー作『ノラ・ジョーンズ』が全世界で1500万枚以上も売れたのは、素朴な歌声の中に希望の光が見えたから。大向こうを唸らす派手さはないが、誠実で優しい歌声。それが世界中で愛される理由だ。
 ジャズと思ってノラの歌を聴いているひとはどのくらいいるのだろう? でも、それでいいと思う。ジャズという言葉をことさら意識せずに楽しむ。そこからまずは始めてみよう。
by jazz_ogawa | 2005-07-01 12:12 | JAZZの歴史 | Trackback(1) | Comments(2)
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