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川隆夫の JAZZ BLOG
Profile

©Kozocom (photo by Shuichi Kasahara)
職業:JAZZジャーナリスト、整形外科医、DJ

ニューヨーク大学の大学院在学中にアート・ブレーキーやマルサリス兄弟など数多くのミュージ シャンと知り合う。帰国後、JAZZを中心に約3000本のライナーノーツを手がけると共にJAZZ関連 の著書を多数出版。ブルーノートの完全コレクターとしても有名。その他、マイルス・デイヴィ スやブルーノートの創始者アルフレッド・ライオンの来日時の主治医を勤めるなど、現役の整形 外科医としても第一線で活躍中。

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2010-02-04 東京医科歯科大学 教養講座「芸術II」
 これは得がたい体験でした。駒場東大前の「Orchard Bar」で知り合った東京医科歯科大学の徳永伸一准教授のお誘いで、身の程知らずにも同大学教養部の「芸術II」という講座で2月1日にジャズの話をさせていただきました。

 徳永さんは同大学で数学を教えているのですが、ジャズやギターにも造詣が深く、ご自身も雑誌などに執筆されていますし、アルバムやコンサートのプロデュースもされています。ぼくと同じ二足の草鞋の方で、幅広い交流から今回はこのような講座が実現しました。

 ぼくは最終回の登場でしたが、講座の内容はこういうものです。

第0回 9月28日 徳永 (ガイダンス)
第1回 10月5日 谷戸基岩 「神棚から下ろしたクラシック音楽」
第2回 10月19日 大島豊 「ポスト構造主義時代の音楽としてのケルティック・ミュージック」
第3回 10月26日 佐藤紀雄 「語られるもの、それが音楽」
第4回 11月9日 倉田量介 「キューバ音楽」
第5回 11月16日 松岡秀明 「ブラジル音楽」
第6回 11月30日 笹久保伸 「ペルー音楽について」
第7回 12月7日 アリエル・アッセルボーン「アルゼンチン・フォルクローレ」
第8回 12月14日 石橋純 「ベネズエラ音楽」
第9回 12月21日 岡本郁生 「サルサ」
第10回 1月18日 宮田信 「チカーノ」
第11回 1月25日 常味裕司 「アラブ音楽」
第12回 2月1日 小川隆夫 「マイルスで聴くモダン・ジャズの変遷」

 ジャズを90分で紹介するのは土台無理な話というか、ぼくにはそんなことのできる能力がまったくないので、ここは得意のマイルス・デイヴィスでということにしました。このほうが話もしやすいですし、具体的な例が耳で確かめられますから。

 音楽の流れを説明しながら、30人ほどの生徒さんとこんな曲を聴きました。

1. Be Bop~Au-Leu-Cha(Charlie Parker) from 『Charlie Parker/The Savoy Recordings(Master Takes)』(Savoy) 1948.9.18, NY
2. Cool Jazz~God Child from 『Birth Of The Cool』(Capitol) 1949.1.21, NY
3. Hard Bop~Well You Needn't from 『Steamin'』(Prestige) 1956.10.26, NJ
4. Ballad~My Funny Valentine from 『Cookin'』(Prestige) 1956.10.26, NJ
5. Mode Jazz~Milestones from 『Milestones』(Columbia) 1958.2.4, NY
6. With Gil Evans Orchestra~Saeta from『Sketches Of Spain』(Columbia) 1960.3.10, NY
7. New Mainstream~Pinocchio from 『Nefertiti』(Columbia) 1967.7.19, NY
8. Fusion~Frelon Brun from 『Filles De Kilimanjaro』(Columbia) 1968.9.24, NY
9. Rock Oriented~Right Off(26:53~時間まで)from 『A Tribute To Jack Johnson』(Columbia) 1970.4.7, NY

 最後に、徳永さんから「マイルスと実際に会ってどうでした?」と質問されました。最初の出会いでぼくはマイルスが受けた股関節の手術跡を見せてもらい、その場で請われてリハビリテーションのメニューを伝えています。

 そのときのことを話しながら、「自分が整形外科の医師になり、その後にニューヨークでリハビリテーションを学んだことが、こういうときに役立った。このときはつくづく医師になってよかったと思った」と話しました。

 医学生のぼくは授業をサボりにサボりましたが、なんとか卒業して国家試験も通り、ようやく医師になれました。そんなぼくですが、一所懸命にやっていればきっといいことはあるし、医療に従事することは本当に素晴らしいことだと、マイルスとの出会いで強く感じました。この日出席した学生たちはぼくと違って真面目だと思いますが、最後にそんな話ができてよかったと思います。
by jazz_ogawa | 2010-02-04 00:51 | Works | Trackback | Comments(8)
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Commented by 浦島 at 2010-02-04 06:43 x
小川さん、これは最高の講座ですね。学生にとっても一生思い出に残ることとなることでしょう。私も聞きたかったです。
Commented by jazz_ogawa at 2010-02-04 07:51
浦島さん、ぼくの回はさておいて、なかなか充実した内容だったみたいです。こんな講座が受けられる医・歯学生や看護学生は幸せですね。
Commented by m_benten at 2010-02-04 08:41
こんにちは^^
マイルスの手術跡とリハビリですか! すごい~
私にとっては いつも面白い話ばかりです。

ところで うちのブログで何気にjazz conversationのお話を書きました。
NYのフライヤーと共に 小川さんの風が横浜の小さなスタジオにも
届いています。
Commented by jazz_ogawa at 2010-02-04 12:43
m_bentenさん、ブログも拝見しました。ありがとうございます。今後も「Jazz Conversation」よろしくお願いします。
Commented at 2010-02-05 19:56 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by jazz_ogawa at 2010-02-05 22:44
鍵コメのYさん、ありがとうございます。先輩だったんですね。これからもよろしくお願いします。
Commented by moto at 2010-02-05 22:51 x
小川さんこんにちは.
相変わらず立っている姿が素敵ですね.
31日のJazz Conversationは少しだけ聞くことができましたが、最後の"MOTO PREPETUU. OP11"は聞けませんでした.
この曲はなんというアルバムに入っているのか教えてもらえないでしょうか.
Commented by jazz_ogawa at 2010-02-06 09:14
motoさん、ウイントンのクラシック曲ですね。これが今回の特集の目玉だったので、もしチャンスがあれば聴いてください。『超絶技巧~熊ん蜂の飛行(原題:Carnival)』(ソニー)に入っています。
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