
4日連続でライヴを観た最終日(20日)は、新作が少し前に出たブライアン・ブレイドのステージ。ドラマーとして現在もっとも注目すべき活躍をしている彼ですが、『ママ・ローザ』と題された新作ではギターの弾き語りがメインになっています。
ライヴでもそのアルバムからの曲目が聴けました。ジャズっぽさはあまりなく、どちらかといえばフォークやルーツ・ミュージック的なサウンドといえばいいでしょうか。こういうの、ぼくは大好きです。
キーボード兼シンガーと女性シンガー、それにブライアンのヴォーカルで、ステージではコーラスが主体になっていました(バンドはほかにエレクトリック・ギターとベースの5人編成)。このハーモニーがオーソドックスに響くんですが、よく聴くとけっこう凝っているんですね。そういうところが一筋縄ではいかないブライアンらしさかもしれません。
シンガーとしてうまいとは思いませんが、ブライアンのヴォーカルには味があります。リッチー・ヘヴンスとまではいかなくても、ブルース・フィーリングとフォーキーな響きをうまく混ぜ合わせたヴォーカル・スタイル、そして音楽性、それとサウンドがいい感じに聴こえました。昔、キース・ジャレットが出した『レストレーション・ルーイン』に通じているような音楽でもあります。

これまではドラマーとしての彼しか知らなかったんですが、本当はこういう音楽がやりたかったんでしょう。歌にギターに、そしてときにドラムスを叩きながら、自分の音楽を主張するブライアン。
たぶん、ドラマーとしてリーダー作を発表したり、ライヴ活動をするほうがきちんと評価されるでしょうし、収入面でも安定すると思います。でも、自分のやりたいことを追求しているブライアンの姿勢は好きです。
いわゆるポップスとも違うので、それほど一般受けはしないでしょう。でもシンガー・ソングライターとしてこれからもっと魅力的な作品を聴かせてもらえたらいいですね。もちろん本業のドラマーでも大活躍してほしいですが。
ところで「ビルボード東京」は六本木の名所のひとつ、東京ミッドタウンの4階にあります。ライヴが終わって、エレヴェーターではなくエスカレーターで1階まで降りてきたんですが、途中にあるレストランがおいしそうな店ばかりで困りました。
でもここは我慢。ぐっとこらえて、ブライアンの音楽を頭の中で反芻しながら、帰りもウォーキングでカロリー消費に努めました。どうせ、そのうちおいしいもの、食べちゃうんですから。