コメント欄に『
どこにでも行こう車イス』のYamanaさんから次のようなご質問が・・・。
「NYの日産のイエローキャブがスロープ付きではない」と言っている専門家の先生がおられるのですが、ほんとうでしょうか?全部でなくてもほとんどのNV200がスロープ付きで、流しのタクシーに車いすでも乗れるようになったと、思っているのですが間違っているのでしょうか?教えていただけませんでしょうか。
そこでさっそく調べてみると、2013年3月付の冒頭の
記事や
関連報道をいくつも発見。
要するに、NV200は初期デザインでは車椅子に対応してなかったため批判を受けたものの、米国インディアナ州のBraun Abilityという創業40年超の老舗の「車椅子でどこでも行ける器具」を専門に作っている会社とパートナーシップを組み、NV200をスロープ付きの車椅子対応車にバージョン・アップしたという経緯。
『日本の専門家が「NYの日産のイエローキャブがスロープ付きではない」』などと言ってた理由は、もうお分かりの通り、
ちゃんと最新情報を確認してないから、です。古い情報しか知らないのに知ったかぶりしたのでしょう。完全な誤りです。専門家の先生なのに、最新の情報をちゃんと反映していないとは・・・。まぁ、日本国内には、なかなか海外の最新情報が入ってこないから仕方ないのでしょうけれど。
なお、
Braun Ability社は、15歳のときに脊髄性筋萎縮症(spinal muscular atrophy)により一生歩行できないと告げられたRalph Braunさんが、たとえ車椅子でも自由にどこへでも行ける世の中を夢見て立ち上げたという会社。2013年に創業者のRalph Braunさんは亡くなられてしまいましたが、車椅子支援の機器メーカーでは業界屈指とのこと。
あとせっかくなので、
批判にあった時の記事も確認してみました。
いろいろ関連報道はありますが、特に話題になったのは、2011年11月、ダウンタウンのフラットアイアン・ビル前で、NV200の無料バーチャル試乗イベントの時のもの。
まさにそのバーチャル試乗イベントの会場で、「車椅子対応していないなんてありえない!!!」という市民の方々による抗議デモが行われたそうです。でも、そんなにデモの規模は大きくなく、当時もそこまで極端に大きな話題にはなってなかった記憶(世論的には、どうせ日産ならちゃんと対応するでしょ?みたいな反応だったような・・・)。なお、実際に、そのNV200の無料バーチャル試乗イベント会場にも行ってて、このブログで
記事にもしていますが、そういうデモとか別に何もなかったです。まぁ、所詮、何かあったとしても小規模なものでたいしたことなかったということでしょう。
さらに関連情報を探してみたところ、その後、今年2015年4月(つい最近ですね)、これまでの法律では2020年までにNY市の全タクシーの半分を「車椅子でも乗車可能」(wheelchair-accessible)にする・・・という内容だったものを、NY市の全タクシー、100%を「車椅子でも乗車可能」にするという新たな法案がNY市議会に提出されたとの
報道も。
また、その対象は、イエローキャブだけでなく、いわゆるリムジンと呼ばれる送迎車や、最近、増えているUber(一般車両をタクシー化する新興のITサービス)などすべて!!!
さらに、この新たな法案は、NV200に車椅子の方が乗り降りする際に、車の後部からではなく横から乗り降りできるように求める内容になっているのだそうです。
「車椅子の方々は荷物じゃないんだから、ちゃんと他の方々と同様に車の横から乗り降りさせてよ!!」という市民団体からの批判を反映したものなのだとか・・・。へぇー。すごい。
もはやニューヨークでは、タクシーが「車椅子でも乗車可能」(wheelchair-accessible)であるべき・・・というのは当たり前の考え方で、その乗り方が車の後部からだと荷物じゃないんだから!!!って批判される次元になってるようです。
Yamanaさん、軽く調べた限りではこんな感じですけれど、お役に立てましたでしょうか?
※コメント欄にはログインが必要です。お手数をおかけしますが、ExciteホームでID登録しブログトップでブログを開設してからログインください。既に登録済みの方はそのままご利用頂けます。
「人気blogランキング」