野田首相が竹島問題で韓国を批判したテレビ記者会見は海外メディアでもニュースに・・・。ニューヨーク・タイムズも野田首相の「韓国の不法占拠」(
South’s “illegal occupation” )という表現をそのまま掲載し、記事後半に「(竹島は)正式に1905年に日本に併合されている」(
The islands disputed by Japan and South Korea were officially annexed by Japan in 1905)などと日本の主張に沿った
報道ぶり。まぁ、事実なので、そりゃそうなるでしょう。
でも、この記事、
外務省がわざわざ作った英語の説明資料に詳しく書いてある「サンフランシスコ平和条約」の時に、勝手に竹島を奪おうとした韓国に対し、
米国政府が正式に「竹島は日本のもの」と否定したラスク極東担当国務次官補から梁大使への書簡があること、については何も触れてません。
このタイミングでこのテーマの記事書くのに、あの外務省資料を見過ごすはずないですし、なんかおっかしいなぁ・・・って思ってたら、その原因らしいサイトを見つけました。8/16付けの朝日新聞の英語版サイトにある「竹島問題のQ&A」(
Takeshima issue explained in Q&A format)です。
その中で、朝日新聞は、
【以下和訳を訂正し追記しました】サンフランシスコ平和条約で放棄する領土に「竹島」が含まれていなかった(it does not include Takeshima)が韓国が一方的に占拠した・・・と書いてます。
この書き方だと、竹島を含まない(it does not include Takeshima)のか、含む(it include Takeshima)のか、という議論になります。
一方、日本政府見解では、含まないのか含むのか・・・よりも、
米国に「竹島は日本のもの」と正式に書簡で否定されたのに韓国が無視して不法占拠してる・・・としています。
当事国となる日韓二国間ではなく、第三国のアメリカが最初に書簡で否定してる点が重要です。それを伝えないと、結局、二国間の問題とか、韓国側にも言い分があるのでは?という考え方を広めてしまいます。そういう意味で、コレ、完全な誤報っていうか、なんで日本政府が出してる正式見解(しかも英語バージョンもすでにあるもの)を参考にしないのかまったく意味が分かりません。それとも他に何か意図があるんでしょうか?
しかも、せっかくニューヨーク・タイムズの記者さんが、世界へ向けて正しい情報を報じてくれようって時に、この朝日新聞のQ&Aを配慮したような内容になってしまっていて残念です。 以前にも、
毎日新聞の英語版サイトが変態ニュースを世界発信してて大騒ぎになりましたけど、日本の新聞社の英語版の記事チェックはやっぱり手薄になりやすいのかも。
※コメント欄にはログインが必要です。お手数をおかけしますが、ExciteホームでID登録しブログトップでブログを開設してからログインください。既に登録済みの方はそのままご利用頂けます。
「人気blogランキング」