~前回のあらすじ~
月光前線ツアー後に、コロムビアよりメジャーデビューが今秋に決定。
メジャーデビューは決まったものの、それはまだ秋の話。
季節はまだ、南国宮崎でさえ刺さるような寒さを持つ冬の事。
「残された時間内に、僕には何が出来るのだろう」
「このバンドはインディーズシーンにどんな欠片を残すべきなのか」
自問自答の始まりは、過ぎて行く時間とどのように関わっていくのか、それはいつか死んでしまうだろう人間にとって当たり前の誰にだってよぎる柔らかな感覚だった。
若さ故の喪失感、それに伴うなんとも言い難い叫び、曖昧な体温と夢見心地な恋愛感。
そう言った若気の至りめいたものだけで成立させた「月かなしブルー」だっただけに、次回作への構想が中々まとまらず、過ぎて行く時間に苛立つだけの日々。
誤解を招きそうなので一応補足しておくが、ここで言う「次回作」とは新しいアルバム、つまり今作「深まる日々に、微笑みを。」を指している。
この時点では、アルバムリリースの予定もなければ、次に何をリリースするのかいまいち決まっていなかったのだが、このバンドを続ける限りアルバムには必ず繋がるはずなので、フライング気味ではあるが、「とにかく構想を」と言う状態。
話は戻り、苛立った僕は思い付く。
「まずは刺さる音楽を作ろう。刺さらなければ、何も始まらないだろう」
誰にでも思い付く発想ではある、だからこそ「刺さる音楽」とは一体どのように構築すれば成立させる事ができるのだろうか、僕は足りない頭を大袈裟に回転させる。
「若さ故の~に伴う爆発」と言う表現のおかげで少しだけ僕の世界に光が見えた。
確かに普通に考えて、この勢いのままこの表現を続ければ、まぁそれなりに何とかへーこらへーこらとやっていけたのかもしれない。
しかし、人は年を重ねるもの、だからなのか違和感と言いますか嫌気が差していた事もあり、とりあえずこの表現とはさようなら。
まあ、飽きっぽくミーハーな僕らしいと言えば僕らしいのだが、「とにかく新たな表現を探す事」をこの時点で決めた。
無論、この選択が2009年の僕を苦しめる事になるのだが、それはまた次回に。