驚いた。あの初日からもう二ヶ月になるのに、舞台挨拶!信じられない。この事件を知って監督が駆けつけないわけにはいかない。しかも日曜の夜。華やかな女達が一番寂しい曜日、時間帯に。無謀だ!いいじゃないかお客さんが誰もいなくても、関係者だけで楽しもう。語り合おう「僕たちは人に癒しを与えたのか」「不幸な人を救ったのか」「映画にとって何が大切か」「なぜ他の映画より時間が進むのが早いのか」「ドラマは物語でなく、自分の感性のゆれであるという、振り子理論はこの映画で証明できたか」「笑いは人間のリアリズムが呼び起こす」「モリタ映画は作品の素材によるわからなさ加減で評価が決まり質とは関係ないところにある、モリタ映画は監督のコンセプトから軸がぶれた作品は一本もない、ゆえに、わからなさが実はいっぱいある間宮兄弟だが、物語のシンプルさに何となく入りやすい、ゆえに評価は高い、モリタ映画はどの作品も実は一貫しているのだ、出来不出来があるなんて評価はその人の感性が作品について来れる来れないの出来不出来なのだ」「間宮兄弟のウチトラ大将は誰か」「大垣はもう不倫しないか?」「間宮兄弟は人間リトマス試験素材だ」「あの紙飛行機を飛ばす公園のバックに聞こえる金属音は、紙の素材感を際だたせるための効果音で超無意識的だ」「いったいシリーズやるとしたら二人の旅行記は自明の理だが何処へ行けばいいのか」「あの中島みゆき運転の車に危なく衝突しそうな小型トラックはルミエールのマスターが実は運転していました」「なぜ森田組の打ち上げのラスト曲はサザンの真夏の果実なのか」「ハチクロは大ヒットするかも」「椿三十郎に間宮兄弟から誰かが参加する?」もう難しいことから、映画評、監督論、業界ネタ、最新情報、いろんな事を話し合いましょう。だって、もう二ヶ月たっているんですよ。夏休み映画真っ最中ですよ。お客さんいません。函館なんて僕ひとりしか、お客さんいないから、一人観客、一人舞台挨拶ですよ(実は昨日見た夢です)ともかく、パソコンだけは持って行ったので、舞台挨拶のことを知ってよかった。やっと、みなさんの前に姿を現します。
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私、森田芳光、このたび、黒澤明監督の名作「椿三十郎」を織田裕二主演で監督することになりました。まさに無謀といえる挑戦ですが、映画は時代と共にあるならば、たとえ同じ設計図でも現代人の息吹あふれる表現が出来ることと思います。野球で言えば長嶋とイチローとどっちがすごいか、サッカーで言えばペレとCロナウドとどっちがすごいか、競馬で言えばシンザンとディープインパクトとどっちがすごいかという新旧をリアルタイムで観た人同士が話し合える映画のレベルにはする自信はあります。応援ヨロシクお願いします。間宮的人間の感性も大事に撮りますので、ご心配なく。 森田芳光
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本当は出来るだけたくさんのお客様と間宮兄弟、成功のお祝いをしたいと思いますので舞台挨拶、お集まりください。また、舞台挨拶に来られないお客様は数少なくなった上映を、他の作品のお口直しにご利用ください(笑)ナイトショーだから、その点ぴったり(笑)
「観てご覧、ポリ!間宮兄弟を素直に楽しむ人はいい顔してるよね」