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今回は、カッシーナ展ルポの番外編として、東京・外苑前のカッシーナ・イクスシー青山本店をリポートする。
「メイド・イン・カッシーナ」展が筆者のような“建築好き”にも楽しめる展覧会であることは既に述べたが、少しだけ残念なのは、実際に手で触れることができる家具が一部に限られていることだ。もし、この展覧会を見て「もっと名作家具と身近に接したい」と感じた人は、足を伸ばしてカッシーナ・イクスシー青山本店に足を運んでみるとよいだろう。 漫然と見ていても目の保養にはなるが、フロアが2200平方メートルとかなり広いので、効率良く知識を吸収したい人は自分なりの視点を持って見て回ることをすすめたい。筆者は以下の3つのポイントに注目した。 見所その1: 時代を越えた“スーパー・スタイリング”が楽しめる 店内には巨匠たちの家具がこれでもかとばかりに置かれているが、作家ごとには分かれておらず、あえてごっちゃに組み合わされている。例えば、フランク・ロイド・ライト(1867-1959)がデザインした木製のテーブル「LEWIS COFFEE TABLE」の回りに、マジストレッティ(1920-2006)のソファ「PORTOVENERE」とル・コルビュジエ(1887-1965)のソファ「LC2」が置かれ、その脇にアイリーン・グレイ(1878-1976)のサイドテーブル「E-1027」が置かれている、といった具合だ。同じ作家の家具を集めれば統一感が出るのは当然だが、そうでなくても上質なインテリアは構成できる──スタッフからのそんな投げかけが伝わってくるようだ。 ちなみに、ル・コルビュジエとアイリーン・グレイは生前にイザコザがあったこともあり、展覧会などで両者の家具を組み合わせて展示することはほとんどない。しかし、こうして並べてみると、実に合っている。天国の2人が握手をしている姿が目に浮かぶようだ。 見所その2: 思う存分座れる 椅子はやはり、座ってこその椅子だ。この店にある椅子は、どんなに高価なものでも基本的に座れる。手で持って重さを実感することもできる。中には「日常的に使うのはちょっと…」という座り心地の椅子もあるが、それはそれで「使う人にこびない」強気な態度がかえっていとおしかったりする。そんな新たな自分に気付くかもしれないので、やはり椅子は実際に座って、作家の意図を確かめたい。 見所その3:裏側のデザインも堪能できる 室内に椅子を置けば、裏側も見える。というより、日常的には背もたれ側から見ることのほうが多いかもしれない。正面から見ると格好いいのに裏から見るとイマイチ… そんなデザインの椅子は自分の家には置きたくない。 展覧会ではどうしても椅子を見る方向が正面側に限定されるが、この店でならば裏側もじっくり見ることができる。裏側をまじまじと見ると、発見も多い。例えば、マリオ・ベリーニ(1935-)の革張りの椅子「CAB」。裏側を見ると、後ろ足と背もたれの革をつなぐ縫い跡のカーブがなんとも色っぽい。 色っぽいといえば、写真を見て知っているつもりになっていたコルビュジエの「LC1」も、背もたれの裏側がこんなボンテージ風のデザインになっていたとは…。 宮沢洋=日経アーキテクチュア副編集長
by madeincassina
| 2009-05-21 16:37
| 宮沢洋
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