チベットから帰ったばかりの椎名さんは、日焼けしていっそう黒くなっていた。
「で、シーナさん、新たなる麺との出会いはありましたか?」
「よくぞ聞いてくれた!」
「そんなに大きな声じゃなくても聞こえますよ(笑)」
「スマン、スマン。あの麺を思い出すと、ついコーフンしちゃうんだ」
「そんな大物と出会ったんですか?」
「おう。名前は「サンラーフン」といって、
見た目はかけそば風なんだけど、
トウガラシがたっぷりは入って汁は真っ赤っ赤。
他にも、ピーナッツとかナツメグとか香辛料がいろいろ入り乱れていて、
とにかくうまい。
なかでも豚の内臓ばバーンと乗っていたやつが最高。
いままで出会った麺のなかで一番好きだなあ。
辛くても胃にたまらない。毎日でも食いたいくらい」
「ついに麺甲も世界進出!? 甲子園の次は世界戦ですね。
WBCならぬワールド・ヌードル・クラシック。略してWNC」
「世界にはまだ知らない強豪がたくさんいるだろうからな。検討しておこう」
「でも、日本ではサンラーフンが食べられなくて寂しいですね」
「それがさ、サンラーフンの乾麺が今俺んちに大量入荷中なの(笑)。
サンラーフンの“フン”はビーフンの“フン”。
つまり米の麺で、イタリアのパスタ並みにバリエーションが豊富。
レシピもちゃんと聞いてきたし、
今度俺んちでサンラーフンパーティをやるから、
海仁クン、君も来なさいね」
というわけで、サンラーフンパーティの模様は
いずれここでレポートいたしますので、ぜひお楽しみに。
(撮影:椎名誠 レポート:
海仁)
お知らせ
11月10日(金)~15日(水)に、
椎名さんの写真展が仙台「富士フォトサロン」で開催されます。
10日の17:30~19:30にはサイン会を行う予定です。
お近くの方はぜひお出でください。詳細は
こちらにて。