その筋の御方

大阪サロンに行くため品川駅から新幹線に乗ると、前の車輌は
70%埋まっているのに何故か私の回り前後三列程空いている。

変だな?と思ったが、新横浜駅でも誰も座らないので椅子の
リクライニングをほぼ全て倒して、この時期ならではのお楽しみ、
「ベートーベン第九」を聴きながら例のごとく日本警察本に没頭し
あっという間に名古屋駅。
すると何だか視界?空気?が黒い。
顔を上げると一見してその筋のエリート、いや親分が
私の回りを囲んで座った。
その数5~6名。(!)

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しかも揃いも揃って長身、五分刈り、いや一分刈り!
全員が上等のカシミアならではのテリの極上スーツ。
その着こなしとオーラから同じ大柄でも格闘技系
でないのは一目瞭然。
その明かしに、これまたキャリア官僚思しきインテリを絵に
書いたような弁護士(?)お付き(?)がいる。
その彼だけ細身でルイヴィトンダミエのブリーフケース
を持っている。

その彼が通路を挟んで私の隣に座った。
そして『何でこいつは親分達の真ん中にいるんだ?』と
怪訝そうに私を何度も見ている。
そんなことを言ったって(言ってないが)、私は
いつも車両のど真ん中の席しか予約しないのよ!
とは言えず…

私はその場の雰囲気に慣れるために固まっていると、
ふと気付いた。
私は親分の前でおもいっきりリクライニングしたままだ!
後ろから刺されるんじゃないかとチラっと振り返ると
親分は一寸もリクライニングせず礼儀正しく静止状態。
私の前席の親分も、そのまた前の親分も礼儀正しく、
リクライニングせずに静止状態。
まるで精神統一をしているかのような神々しい雰囲気…
誰一人としてしゃべらず、リクライニングもせず、
もちろん飲み食いもせず、美しい…
親分が微動する度に隣のキャリア官僚(?)が起立して
親分に近づく。

親分達と一緒に乗車して来た鉄道公安官?警察?が
目ざわりなほど頻繁に何度も通路を往復している。
この親分達のオーラから、たぶん相当の幹部だなぁ。

ここで抗争事件があったら私は流れ弾に当たって
新聞に出るんだろうなあ~などと想像し、そうしたら
私の施術回数が減るから予約混雑に拍車をかけて
しまうなぁ~等とぼんやり心配していると、
隣のキャリア官僚の着メロで我に帰った!

その着メロが、ゴッドファーザーのテーマ。(!)
あのさぁ~キャリア官僚、いくらなんでも着メロに
ゴッドファーザーは無いだろ?(笑)
そこまで笑わせなくてもいいよ…

日本警察本にハマっている私は、ホンモノの間に
挟まれて、ホンモノの緊張感を味わった。
ん~、いい緊張感だった。(笑)

日本骨気協会
http://korugi.jp
林 幸千代
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