2008年9月29日
大阪の上町筋にのぼっていくからほり商店街の坂のとち
ゅうにお好み焼きやがあって、そこで食べたもやしとバ
ラ肉のセイロ蒸しが忘れられなく、セイロを買ってきた。
いぜんはあのセイロ蒸しが食いたければそこにいけばい
いのだと思っていたが、いまはそうして使う時間以外に
使いたい時間があるような気がして、自分でつくること
にした。
2週間前の土曜日。やっとセイロを手に入れた。いわゆ
る家庭内でつかう食器類などは自分で買いにいかないか
ら、セイロがどこで売られているか検討がつきかねた。
わかっているのは横浜中華街のどこかの商店。合羽橋商
店街のどこかだが、わざわざ出かける気になれなくてつ
い近所の大手スーパーの食器売り場を訪ねるのだが、土
鍋が暑いうちは展示販売されていないようにセイロも季
節商品のようで、もうすこし寒くなると置くんですけど
ねえとなかなかみつからなかった。かみさんがあそこな
らあるんじゃないのとアイデアをくれ、出かけたあそこ
にやっとおいてあった。どこよりも安い! が売り文句
のあそこでもセイロ鍋と蓋のセットで9000円もした
のは手作りの竹製品だからしかたないか。
まずは、もやしとバラ肉のセイロ蒸し。
中華鍋に水を張り、セイロを置き、もやしを敷きつめる。
かるく塩こしょうする。バラ肉も1枚1枚はがしかるく
塩こしょう。蓋をかぶせ、中華鍋に火を入れ水を沸騰さ
せる。これだけである。
たれはポン酢。ポン酢も自分の好きずきでつくればいい
のだが、柑橘類の絞り汁に醤油をくわえ、みりん、鰹節、
昆布をくわえた調味料をポン酢というとあるが、分量が
よくわからない。ポン酢で失敗してもやしとバラ肉のセ
イロ蒸しまでオジャンにするのはイカガカ・・・
市販の物を用意した。
季節だなとかぼすポン酢を用意した。
それにニンニク、ショウガ、ゆず胡椒、ラー油、和芥子
などの薬味も用意。
何分間蒸せばいいのかわからないが、まあ、蓋をあけて
中を時々覗きこみ、バラ肉の赤みが真っ白になっていれ
ばよかろうと蒸し時間は適当だったが、まあ、これが美
味かった。バラ肉はお好み焼きやで出すような値の安い
肉こそいいのですと後日Sに教わるのだが、ついよき物
をと鹿児島産の黒豚の最高級品をきばった。もちろん黒
豚グー! であったが、食ってみるともやしバラ肉セイ
ロ蒸しのバラ肉は脇役であって、主役はもやしであった
からS君の助言も当たっているのである。
ちなみに魚は沿岸ものがよろしい。伊豆半島近海で穫れ
る金目鯛などは、その淡白な身に油がのるというもので
ありまして絶品です。
そしてセイロ蒸しはなににでも対応できる。もやしを敷
いて白身の魚をのせれば、もやし白身蒸しになるし、キ
ャベツを敷いておきまりのシュウマイやら餃子を蒸して
もいい。とくにシュウマイはいいね。上記の薬味入りポ
ン酢のバリエーションでもよく、ウスターソース、甘め
のおたふくソース&和芥子もたいへんよろしい。冷えた
ビール結構すすみますし、冷えた白ワインもベーリーグ
ッドでありました。
餃子は好みが分かれるところ。蒸しや茹での中国本場で
は主役になれない焼き餃子のいいところは、あの焼き上
がりの香りであるから、それが好きな人には餃子蒸しは
もの足らないかもしれない。
まあ、いずれにせよ蒸す事でバラ肉のあぶらも落ちるし、
直接湯や火にかけないことで野菜の養分や旨味がこわれ
ることもない。もやしではそう感じられないがカボチャ
の薄切りやタマネギ人参などは野菜がもつ本来の甘さが
とてもよろしいのである。ダイエットを目指す人にも是
非! とおすすめする調理法であります。
ダイエットといえばバナナダイエットが巷間評判で、夕
方になるとスーパーからバナナが消えてしまうらしい。
なんでも森公子さんがバナナダイエットで成功したとテ
レビで紹介していたが、番組のパーソナリティーの加藤
浩次の、
「森さんの5キロ10キロは誤差じゃないですかア・・」
には笑えた。
包丁をつかいこなす玄人はだしの素人料理人のM君を唸
らせてみようとセイロ蒸し&ワインの夕べに招待の電話
をかけると石垣島にいるという。会社の同僚と4泊5日
の旅行らしく、半日かけてのトラッキングにも挑戦した
ようで、足腰がキツクテ・・。いずれにせよ日曜日には
東京に戻りますと言っていたが、戻ってきていない。
先週フィリピン沖で発生した台風15号(チャンミー)
に襲われ石垣島で足止めを食らっているのである。
石垣島出身の東京在住人がおどろくのは台風の早さであ
るらしい。八重山諸島あたりでは偏西風にたちむかって
北上する台風は時速20キロくらいのスピードしかなく、
2日がかり3日がかりで諸島を横切るのである。M君は
土曜日の朝、明日日曜日には東京に戻りますから月曜の
打ち合わせには顔だしますといっていたが、まあ、水曜
日くらいまでは飛行機の離発着はできないだろう。
石垣島の繁華街の波止場付近のホテルにいますが、風速
80メーターを超えました。ものすごい風であります。
僕ら一行は飯を食いに出るのもままなりません! とM
と同行しているY氏はレポートしてきたが、中心気圧9
85ヘクトパスカルではいくらなんでも80キロはない
だろう、おおげさなと思った通り気象情報によれば最大
瞬間風速は35メートルと発表されていたが、海のすぐ
そばに建つホテルにいれば、体感気分風速は80キロで
あったかもしれない。
いつかのこと。沖縄本島の万座ビーチで台風の直撃を受
けたことがある。最大風速が何メーターであったのかお
ぼえてないが、真夜中過ぎまでゴーゴーと恐ろしい風の
音が鳴り響き、風に煽られた雨が時おりバシャ!バシャ!
バシャ! と窓に叩きつけられ、窓が割れるんじゃない
かとも思った。まるで暴雨風地獄のなかに放り投げられ
たような気分になったものだった。
あの時は僕はまだ若い馬鹿者で、
「おい。こんな機会はない。ビーチまででて、砂浜にし
がみつきながら暴風雨酒を飲もうじゃないか」
というI先輩の提案に、そのくらいの度胸ならあります
ぜとひるむ事なく非常口をこじ開け、オリオンの缶ビー
ル片手に海岸へでてみると、風で立っていることもでき
ず、歩伏前進する顔めがけ速射砲のような砂まじりの雨
にたたきつけられ、あまりの痛さにほうほうの体で逃げ
帰ってきたが、非常口が空いたのでなんらかの警報が管
理室で鳴ったのだろう。ホテルに帰り着く直前に重装備
し手に懐中電灯や救助用の縄を持った警備員が現れ、抱
きかかえられるようにホテルに連れ戻されたが、あとで
温和なホテルの客室係の人から赤鬼のごとく怒られ、一
晩中こってりと油をしぼれらました。良い子はぜったい
にまねをしてはいけません。
さて、石垣島のMご一行は今朝の7時に空港に行きキャ
ンセル待ちを9時間したのち、やっと4時の飛行機が那
覇まで飛ぶ事になった。したがって今日の夕方の会議に
は出席できませんと連絡が入った。会議はともかく無事
に帰ってくるようにとつたえたが、YやMの事だ、きっ
と那覇に着くなり、一番の繁華街・松山のネエちゃん系
の飲み屋に繰り出し、
「いやたいへんな目にあったよ。風速80メーターって
どんなものか知ってる? なにもかも吹っ飛ぶんだぜ。
みなとの漁船もいくつかは吹っ飛んだよ。ありゃ恐ろ
しかったなア」
「いやいや。そんなものじゃない。風速100メーター
は超えていたんじゃないかア。ホテルがぐらぐら揺れ
てホテルが吹っ飛ぶかと思った。死ぬかと思ったよ。
こうして生きているのがホントに不思議なくらいだ。
でも、いきているからこそ君に会えたんだね。そう思
えば台風チャンミーもすてたものじゃない。ではもう
すこしこちらに寄りなさい。乾杯!」
などと今夜はやらかすにちがいない。