3月12日(火)、IPPF東・東南アジア・太平洋地域事務局長のノラ・ムラットさんをお迎えして、ジョイセフのオピニオンリーダーの勉強会が開催されました。
ノラさんは、自身がイスラム教徒であること、シャリア法(イスラム法)の専門家であり、アフガニスタン、ボスニア赴任の際の経験から、イスラム教徒の女性の健康と権利に広く見識があります。
ランチ勉強会では、児童婚、女性の性器切除など現在のイスラム教徒の女性が置かれている現場を説明していただきました。
女性の性器切除(FGM)はアフリカの問題としてしばしば日本でも取り上げられますが、アジアでも大きな問題だとノラさんは言います。
2ヶ月前の調査でマレーシアでも実に9割のイスラム教徒の女性が性器切除をしているということがわかったそうです。これはマレーシア人女性の半分以上と言える数値です。
また、イスラム法によって裁かれるイスラム裁判は今も国の法律と同様に、影響力を持っています。一夫多妻や離婚後の親権など、法律ではなくイスラム法がまかり通る事例も多く、裁判官も100人以上の男性に対し、女性は1人しかいません。
ノラさんは、イスラム教とイスラム法は違うものである、と言います。イスラム教の下では男女は平等だが、男性が作ったイスラム法の下では女性は男性の奴隷であると。
参加者からは「状況を変えていくために一番必要なことは何だと思いますか」との問いに、「全ては若者の教育」とノラさん。そのために日本を含むアジアの先進国が積極的に支援して欲しいし、人的交流で若い人の意識を変えて行って欲しい、と訴えました。
ご参加いただいたジョイセフ、オピニオンリーダーの皆さま、ありがとうございました。
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