ハル・ベリーとベニチオ・デル・トロ主演の映画「
悲しみが乾くまで」の試写を見せていただきました。ハル・ベリーが最愛の夫を突然亡くしたことからはじまります。
夫の親友だったベニチオ・デル・トロは、みんなから見放されたヘロイン中毒者。しかし夫は彼を最後まで見放さなかった。ハル・ベリーはそれが理解できなかったというのに、夫の死をきっかけに、夫が大切にしてきた親友の存在に癒されていることに気づく・・・。
ハル・ベリーの美しさにも見とれるのですが、デル・トロのあの不健康そうな、目の下にクマをつくってヘロイン中毒と闘う様が、自然なリアリティーに満ちていて、なんだか演技とは思えないほどの演技力です。
ハル・ベリーが夫の死から立ち直っていくさまに、きっと女性は共感を覚える人が多いと思いますが、私はなぜかデル・トロの苦しみの方により強く共感するような感じがしました。
映画の演出は、劇的、派手ではなく、ナチュラル、静寂な感じなので力を抜いて見れます。ちょっと重たい題材ですが、自分の底辺にあるエネルギーを静かに蓄積したいときに出会えると最もGOODな映画だと思いました。
3月29日(土) 恵比寿ガーデンシネマ、シネカノン有楽町 ほか です。ぜひ!