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日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、河口まなぶによる、個性派カー情報。
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VWゴルフR32 【特集】その1 -スポーツカーが霞んでく-

■ついに登場したVWゴルフの最上級スポーツ・モデル、R32はひと言「スポーツカーが霞んでく」といえるほどのスーパー・ゴルフだ。

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■R32の名の由来は、搭載エンジンの排気量にある。VWインディヴィデュアル社(VWの特殊なモデルを手がける部門)は、1.4-2.0Lクラスのエンジンを搭載するゴルフのボディに、なんと3.2LのV型6気筒エンジンを搭載してしまったのだ。加えて駆動方式はVWが4MOTIONと呼ぶ4輪駆動が与えられている。つまり3.2LのV6から生み出す高性能を、4輪に余すことなく伝える…当然、ゴルフ最速モデルということになる。

■搭載エンジンのスペックは最高出力250ps/6300rpm、最大トルク32.6kgm/2500-300rpmというもの。いまや3.2LのV6としては群を抜くというほどの数値ではないが、車重1500kg台のゴルフに対してかなりの高性能であることには間違いない。事実このエンジンには6速MTか6速2ペダルMTのDSGが組み合わせられ、最高速は6速MTで250km/h、DSGで実に248km/hに達する。0-100km/h加速性能も6速MTで6.5秒、DSGでは6.2秒という俊足ぶりを発揮するのだ。

■そうした高性能ながらも燃費性能に優れる辺りが最近のVWの特徴で、6速MTでは10.8km/L、DSGでは10.2km/Lという低燃費が実現されている。3.2LのV6であることを考えると、この数値は驚きに値するものである。

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■高出力/低燃費を実現する3.2LのV6がさらに凄いのは、僕個人の経験に照らし合わせて「現状で世界一素晴らしいサウンドを発するV6」と呼べる素晴らしい音色を持つことである。R32はエンジン始動時から、「フォン」と高らかな音色を発し、アクセルを踏んでいくと実に官能的なサウンドを発する。これまではアルファロメオのV6をして「官能的」という表現がなされていたが、既に純血のアルファロメオV6がなくなった昨今にあっては、このR32のV6こそが「官能的」と呼ぶに相応しいものになったといえるほどだ。

■3.2LのV6のレブリミット(=最高回転数)は、実は6500rpmと低い。世の中には8000回転も回るV6があるほどだから、実に平凡な数値といえる。しかし、回転の吹け上がりの気持ちよさはそうした回転数を全く感じさせない。いやむしろ、8000回転まで回るV6エンジンと比べても気持ちよさでは全然負けていないどころかこちらの方が圧倒的に滑らかで気持ちよい吹け上がりと思える。というか実際にアクセルを踏んで素晴らしい音色と圧倒的加速感を味わえば、そうしたことは全く気にならないだろう。

■といった具合でゴルフR32は、実にエンジンの印象だけでこれほど語れてしまうほど素晴らしいものだったのである。

■そして今、僕が自動車ジャーナリストとして、読者の皆さんに最もオススメする1台だと断言できるのである。

<part2に続く>
by ism-individualcar | 2006-02-21 13:03 | フォルクスワーゲン
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