・Mgr 菊池
名取市の公演にはスタッフのアニキが2人もいらっしゃいました。
日頃、好き勝手な事ばかりしている「放蕩息子」ばかりのツアースタッフですから、機会が合えば是非、葉加瀬のコンサートにご招待するように声は掛けているのですが、東京や大阪等の大都市以外で2組になるのも珍しい事です。
スタッフは往々にして自分の仕事を家族に上手く説明出来ず「ヤ◎ザな商売」とか「瘋癲者」とか言われがちで、ウチのお袋も未だにマネージャーと付き人の違いも解ってくれません。
そんなご家族も葉加瀬本人に会い日頃の仕事ぶりを聞き、コンサートを観た後では、「感激したー!精一杯、一生懸命頑張るんだよ!」と一気に安心してくれます。
コンサートのパワーは、こんなカタチでも貢献してくれます。 すごいです。
山崎製パンに勤める須貝君のお兄さんから山のように差し入れを頂きました。
移動日に¥200しか持っていない須貝君が飢え死にしない理由が何となく解った気がしました。
そしてもう一組、音響スタッフ深澤さん(葉加瀬の左後)のお兄さん家族です。
深澤さんは皆から「ディープ」と呼ばれています。
ディープさんはモニターエンジニアで、葉加瀬やメンバーの足下に有るモニタースピーカーから出る音を作るスタッフです。
モニターから出る音は客席で皆さんが聴く心地よいバランスの良い音とはチョッと違っています。ステージ上の葉加瀬とメンバーが演奏しやすい音を作ります。
演奏しやすい音とは、曲のテンポを保つ曲はパーカッションの音量だけを少し大きくしたり、メロディアスな曲はピアノの音を強くしたり、イントロ部分のギターだけミュートしたり、1曲1曲それぞれに、またメンバー1人1人それぞれに全く違うバランスを求められます。
また、モニターの音を出しすぎれば、メインのスピーカーから出る奥田さんが作った音に干渉してしまうし、出さなければメインスピーカーの音が壁に当たって戻ってくる回り込みの残響音でメンバーは演奏出来なくなってしまいます。
回り込む残響音は会場ごとに全く違い、常に同じ環境を曲ごとにメンバーごとに対応し続けなければいけません。
また、全ての楽器が一度に出る部分や、非常に弱く弾く部分等では音程を取りやすくするために一瞬、チョッとだけヴァイオリンの音を上げたりと、大忙しです。
時には葉加瀬本人やメンバーの顔色や目線を詠んでリアルタイムで対応する!なんて事も、ごく当たり前な日常茶飯事なコトなワケです。
公演中はメイン ハウス オペの奥田さん同様、葉加瀬のフェーダー(音響卓のスライド式の抓み)からディープさんの指が離れることは有りません。
(4月AKASAKASAKASのイベント時のモニター卓写真より)
今年の夏の情熱大陸スペシャルライブ、前日の会場でのリハーサルのこと。
葉加瀬バンドの前の、他のアーティストがリハーサルを終えた瞬間、機材トラブルでモニター卓のデータがオールリセットされてしまいました。
野外の会場では近隣自治体との取り決めで音を出せる時間「音止め」が決められています。スタジオリハーサルで造ったコンピューターのデータをモニター卓に読み込ませる時間は無く不本意なまま前日リハーサルは終了してしまいました。
情熱大陸はレギュラーツアーメンバーでは無く、情熱バンドが毎年新に組まれます。
そのメンバーに「ディープのせいじゃ無いから」とか「アイツは完璧だから」と楽屋で一人一人に言って廻っている葉加瀬を見ました。
ステージの出来を大きく左右させるもう一人のメンバーがモニターエンジニアです。
ディープさん、お兄さんに是非このブログのアドレスを教えて下さい。
そうすれば、今度の正月、少しは胸張って実家に帰れるでしょ!!