(このメッセージは衛星携帯電話イリジウムにより、南米のペルーから宇宙経由で送信しています)

ナスカの地上絵へと出かけた。
10人乗りのセスナ機に乗って、地上絵が描かれたパンパ上空を飛ぶ。
飛行機が旋回するたびに、小さな飛行機は左右に揺れ、肩から腰にかけてしっかりと巻きつけたシートベルトに重力がかかる。目の前で交差する無数のナスカ・ライン(線)や幾何学模様。その間を揺れのなかで見つめているとやがて目も回ってきた。
その心地よい覚醒の中で、青い空と白茶けた大地の間に横たわる宇宙人(フクロウ男)をはじめ、サル、イヌ、コンドル、ハチドリなどが姿を現す。わたしは一瞬、空と地の間の無重力空間に浮遊したまま、それらが発する強烈で不可思議な信号に触れたようだった。それは明らかに、上空から絵を眺めることができるようになった現代人に向けられた古代ナスカ人からのメッセージだと思う。
数千年の時を超えてわたしにも届いたそのメッセージは、どこか数万光年かけて届く宇宙の星の光にも似て、淡くも確かな存在だった。やはりここに来なければ、その信号をキャッ
チすることはできなかった、来てよかった。いまは興奮の中でただ感無量。