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職名
 ブログ相方の宮後さんが「取材の仕方」を書いていたので、仕事について書いてみようと思う。

 ワタクシはデザインジャーナリストである。
 と、文字で書いても大したことはないのだが、喋りで
「ジャーナリストです」
というとあまりに堅いので、普段は
「ライターをやっています」
と言っている。で、大概は
「どちらの媒体に書かれているのですか?」
と言われるので
「フリーランスです」
と言う。普段の会話ならこれでよろしい。しかし、仕事となれば事情は異なる。

 先日、とある記者会見に申し込んだところ「媒体名」を記入しなければならなかった。どこかに書こうかな、くらいの気持ちでいたので、のんきに空欄で出したら返却された。聞けば「フリーランス」という書き方も許されないのだという。
 仕方がない、というよりは大人げなくむっとした、ので『デザインの現場』始め、定期的に執筆している雑誌と新聞合計6誌の名前を書き入れ、「これのどれかに書きます」と書いておいた。
 後日、届いた名札には、自分の名前より大きな書体で、すべての媒体名が印刷されていた。というと大げさで、実際6誌の名前が入らなかったのか、4誌に縮小されていたのだが、まるで4誌全部に書く人みたいになってしまい、こっぱずかしい思いをしてしまったのであった。

 数さえ出せばよいというものでもない。宮後さんの言う通り「簡潔に伝えます」が大事なのだった。

 94年2月号ロンドン特集の『デザインの現場』で初めて自分の署名原稿が載って以来、フリーランスで仕事を続けてかれこれ14年。こんなような失敗は、まだまだ序の口、失敗のうちにも入らない。
 仕事を始めた当初は名刺の紙を選ぶところを知らず、紙メーカーまで行ってしまった。
 企画書に聞きたい質問を全部書けばいいかと思い、事細かに書いたら「全部は答えられません」と返答された。
 ポートレート撮影の可否を聞かずにカメラマンと共に取材に行き、ポートレートはダメと言われてカメラマンに無駄足を運ばせた。

 いまだに取材の依頼はヘタクソで、私の場合は電話口での説明が支離滅裂になってしまうので、最終的に「企画書で出してもらえますか?」と言われてしまう。
 ○○という媒体に書きますが、自宅で仕事をしているので連絡先が違います、というようなこともうまく説明しないと信用されず、結局編集部に「こんな人から連絡があったんですけど、ホントでしょうか?」というような連絡が行く。

 というように独学でやってきたフリーランスは、成功の元にもならない失敗の積み重ね。『クリエイターのための独立ガイド』で改めて勉強している次第。p112は特に。

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# by dezagen | 2008-11-10 23:53 | Comments(0)
「これ誰」アートディレクター、山野さんの最新作
これ誰1&2で素敵なブックデザインをしてくれた山野英之さん。どんな素材でもセンスのよい本に仕上げてくれる腕利きのデザイナーさんです。

そんな山野さんが最近手がけた仕事が、世界で一番有名な書体「HELVETICA」のドキュメンタリー映画のDVD。「HELVETICAって、なんでこんなに人気があるの?」と思った映画監督が、世界的に有名なグラフィックデザイナー、書体デザイナーにインタビューを行ったドキュメンタリーなんですが、映画の主人公が人じゃなくて書体なのがすごい。以前からマニア垂涎のDVDだったわけですが、このたびめでたく日本語版が発売されました。

早速、DVDを拝見。実際に活字を組んで刷っているシーンや、世界的に有名な海外デザイナーのオフィスが登場。NYの地下鉄やサインなど、HELVETICAがある街中の風景も所々にテンポ良く挿入されていて、飽きさせない構成に。

そして、注目すべきは日本語版DVDのパッケージ。もちろん英数字部分の書体にはHELVETICAが使われているんですが、表紙のタイトルと人物名部分は活版で刷ってある!(初回発売分のみらしいです) しかも、欧文活字印刷で名高い嘉瑞工房所有のオリジナルの金属活字で。文字組も、オリジナル活字の美しさを活かして、そのまま組まれています(良い活字は組んだときの字と字のアキ具合も計算して1本の活字として鋳造されるので、そのまま組んでもきれいなのです)。

写真左がパッケージ、右は活版印刷部分拡大。

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見過ごしてしまいがちですが、これだけでもかなり貴重。このブログを読んだ人はラッキーかも。
山野さん、情報ありがとうございました!

詳細はこちら。
DVD『ヘルベチカ 〜世界を魅了する書体〜』
http://www.digital-voice.net/detail.shtml?id=582
# by dezagen | 2008-11-04 23:53 | Comments(1)
アジパンダ
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大好き、アジパンダ! 今度取材させて下さい。
# by dezagen | 2008-11-03 23:20
取材のお願いの仕方 後編
間にいろいろ記事をはさんでしまいましたが、9月26日更新の「取材のお願いの仕方」の続きです。

えっと、前回どこまで話したんでしたっけ。そうそう、取材先の担当者の対応についてでしたね。連載を始めた当初は、媒体を信用していただくため、取材依頼と同時に先方に見本誌を送ってましたっけ。「この取材にはお金かかりませんよね?」って言われたこともありました。(だから、お金はいただきませんってば)。

たいがいの企業では、「それではまず企画書を送ってください」という流れになるんですが、電話してすぐメールで企画書送っちゃだめなんです。企画書って、どんなに取材したい内容がわかりやすく書けていても、所詮は一方通行。相手に誤解されたら、修正するのが大変なんです。

たとえば、こちらとしては「Aを中心に聞きたいんだけど、Bも聞けたらいいなあ」ぐらいのニュアンスで書いたつもりでも、相手によっては「AにもBにも答えなきゃいけないのか。Bは社内でも分かる人がいないから対応できないな。この取材は断ろう」と受け取られることだってあるのです。

このあたりのニュアンスの伝え方がとても難しいところ。特に「これ誰」の取材では「なんで紙おむつには必ずキャラクターがついてるのか?」「なぜ日本には牛の絵が描いてある牛乳が少ないのか?」など、企業の方々にとっては「なんでこんなこと聞きたいわけ?」というような質問もあるので、メールの文字だけのコミュニケーションではこちらの意図が十分伝わらないこともあるのです。

というわけで、企画書を送る前にはなるべくその担当者さんとお話して、しっかりコミュニケーションをとるようにしています。「どうして、その取材がしたいのか? どこが好きなのか?」「そうした質問に答えられそうな担当者はいるか、資料はあるか?」などなど、こちらの熱意を肉声で伝えていると、「対応してあげようかな」という気持ちになっていただけるからなのです(しかし、長話は禁物。相手も忙しいですから、簡潔に好意を伝えます)。

ここまで読んで気づかれた方もいらっしゃるかもしれないのですが、編集者の仕事って、「お願いすること」なんです。「取材させてください」「原稿書いてください」「デザインしてください」…。いつもお願いしている、いわば、プロの「お願いニスト」。そんな「お願い道(どう)」を極めるべく、日々精進しているのであります。
# by dezagen | 2008-10-31 00:16 | Comments(0)
独立適性診断テスト


『クリエイターのための独立ガイド』(くわしくはこちら→またまた新刊)のコンテンツをアップしました。
「独立適性診断テスト」

http://www.bijutsu.co.jp/dezagen/worklab/note/book_dguide/
# by dezagen | 2008-10-23 16:20 | Comments(0)