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カテゴリ:デザイナー紹介
  • Young Bob
    [ 2012-02-15 18:54 ]
  • flatto81
    [ 2012-02-14 00:25 ]
  • 小島利之先生
    [ 2012-02-11 01:30 ]
  • 台湾人デザイナー 聶永真/Aaron Niehさん
    [ 2011-10-27 09:22 ]
  • 福田秀之先生
    [ 2011-08-25 13:08 ]
  • バンコクにて ango工場見学
    [ 2011-06-27 21:54 ]
  • 香港のデザイナー マイケル・レオン
    [ 2010-12-28 15:15 ]
  • 香港のデザインスタジオ latitude
    [ 2010-12-25 13:04 ]
  • The Spirit of Poland
    [ 2010-09-27 07:47 ]
  • 井上庸子 webの作り方
    [ 2010-06-30 14:50 ]
Young Bob
ライター渡部のほうです。

先日、ボブファンデーション http://www.bobfoundation.com/ の新しいオフィス兼ショップ「Young Bob」に初めて行って来た。



駅のキオスク並の小さいショップをわざわざ恵比寿に?と勘違いしていたのだが、そうではなかった。
オフィスの中に小さいショップコーナーがあるのだった。

ここ、何がすごいって、ボブファンデーションの紙モノブランド Number 62 http://www.number62.jp/ の商品 がほとんどすべて、と、ここでしか手に入らないものも揃う、ということ。
カードなどに使われているシルクスクリーン技術もしかとこの目で確かめられる。
ラッピングペーパーやカードの専門店ってなかなかないので、そういう意味でも素晴らしい。
浜松にある若木信吾さんの本屋Books and Printsコーナーもあり。
http://youngtreepress.net/books_and_prints.html

オープン時間は木、金の2:00-6:00PM
時間の変更、他、イベントなどの情報はtwitterもしくはfacebookで確認を。
https://twitter.com/#!/bobfoundation
http://www.facebook.com/pages/Bob-Foundation/215096075251129

それにしても最近のボブファンデーションの活動の忙しいこと。



おお、これがうわさに聞いていたロディアとのコラボレーション商品。
(ちなみにこの日はBFのお二人と香港人二人とのディナー。
 筆談に最適サイズであったことを実証。
 鍋の汁が飛んでこようとPVC素材のカバーでばっちり保護)

私の写真ではなんだか詳細が分からないと思われるので、ロディアのページで詳細を。
http://www.bloc-rhodia.jp/info20120112.html
サイズ:8cm×11cm 中にブロックロディアNo.11 1冊¥945 
カバー3種類のバリエーションあり

15日まで開催の装苑 × Tas Yard バレンタインリミテッドショップ にも参加。
http://news.tasyard.shop-pro.jp/

o-kitchen http://www.o-kitchen.net/ さんのお菓子とNumber 62のラッピングペーパーの組み合わせはすばらしい。
これ、もっと長くやってくれないかしら…。
by dezagen | 2012-02-15 18:54 | デザイナー紹介
flatto81
ライター、渡部のほうです。

先日、オランダから、こんなお包みがやってきた。



中を開けると、グリーティングカードのセット。



作り手は、オランダをベースにするFlatto81。www.Flatto81.com
Flatto81は、デザイナーの筒塩絵美さん(東京とミラノでデザインを学んだ後オランダに)、アーティストの伊藤愛さん(アメリカで版画、製本などを学んだ後オランダに)、グラフィックデザイナーの姜順花さん(東京、シンガポールを経て、NYでブランディングとタイポグラフィを学び、オランダに)という、世界を巡り巡って廻り合った3人のコラボレーションプロジェクト。

「植物性澱粉をベースに植物由来の色素、安全な顔料のみで手作りしているインクを使用し、一枚一枚丁寧にスクリーンプリントしています」とのこと。





言われないとあまり気にしなかったりするのだけれど、インクも毒性のある成分を含むものが多い。
印刷の場で働く人の負担になったり(もちろん工場内では管理はしっかりしているのだろうけれど)、あるいは印刷物を廃棄した時に土に入り込んでいったりする。
使うインクの量はわずかでも、安全なものがあるならばそっちを選んでいくのはいい選択だと思う。

しばらくチョコレートについてリサーチをしていて思ったのは、チョコレート屋さんにしろデザイナーにしろ(多分ライターにしろ)、ものを世の中に出す限り、「気を使ってものづくりをする」「社会問題に少しでもコミットする」ことが重要、ということ。

インクについては彼らのブログに詳細があるので、是非見て欲しい。
http://flatto81.com/wordpress/?p=124

彼らのカードはオンラインで購入可能。 http://flatto81.bigcartel.com/
オランダからなので、バレンタインには間に合わないけど、バレンタインで贈られた方々からお礼のカード、というのもありでは?

(あ、もちろんバレンタインに限らず、卒業祝い、入学祝い、就職祝いにお誕生日祝いに還暦のお祝いに、もろもろどうぞ)
by dezagen | 2012-02-14 00:25 | デザイナー紹介
小島利之先生
ライター渡部のほうです。

かなりご無沙汰ですが、学校(東京造形大学)の先生のお仕事場拝見、第3弾。
非常勤で金曜日にいらっしゃる、小島利之さんです。



kojima office http://www.kojimadesign.jp/

これまでの作品に、



リビングデザインセンターOZONEのにっぽんフォルムのロゴをはじめとするグラフィック http://www.ozone.co.jp/showroom_shop/showroom/nippon_form/index.html 、同じく OZONEの柳宗理展の展示デザイン、建築家高市忠夫さんの本、



日産のブランドブックやデザイン本部のPR冊子。



日本科学未来館のコンセプトブック


メディアテクノロジージャパンと厚盛り印刷の実験をしたポスターなど。
上はそのアップ。インクジェットの厚盛りでここまでいくものなのですね。



他にも三重県のCAKE COUPAGE のロゴ http://r.tabelog.com/mie/A2402/A240201/24001658/ 



眼鏡店OBJのグラフィック全般。 http://www.obj.co.jp/



こちら ↑ は小島先生が個人で作っているグラフィックの習作。
墨汁を乾かして出て来る独特なテクスチャーを活かしたものだそう。

小島先生のデザインは、今回初めて見たのですが、清潔感のあるクリアな印象。
田中一光、廣村正彰事務所を経ただけあって、きちっとわきが締まっている感じです。

学校では周りの空気を和ませる、ムードメーカーな方。
今後もよろしくお願いします。
by dezagen | 2012-02-11 01:30 | デザイナー紹介
台湾人デザイナー 聶永真/Aaron Niehさん
ライター、渡部のほうです。

10月23日から25日まで、台北に行って来た。

まずは台湾人のグラフィックデザイナー、聶永真/Aaron Niehさんの取材。
作品サイト: http://www.flickr.com/photos/somekidding/

前回9月に台北に行った際に見た展覧会『一克拉的夢想當代美學展』
http://blog.excite.co.jp/dezagen/16247677/

の中で断トツよかったデザイナーさん。

日本ではなかなか台湾のものが手に入らないのが難なのだけれど、
企画からブックデザインを手がけた森栄喜さんの写真集『tokyo boy alone』が購入可能。


こんなところにこんな紙を使うの?こんなサイズがバラバラな紙をよくまとめたな、というような
意外な紙使いが楽しい作品を多く作っている。
オフィスも雑誌、本、ポスターなどなど、紙だらけ。

マテリアルや印刷、加工大好き人なのかな、と思って行ったのだけれど、
むしろ感覚的なところ、感受性の高さ、微妙なニュアンスを重視。、
素材や加工はそれを表現する道具、と捉えているようだったので、
感覚的なところをうまく記事に書けるかなあ、と今考えている。

なにより、話していて気が張らない、楽しい人だったのがよかった(通訳の劉君サンキュウ!)。
ポートレートには変顔もしてくれるキュートな方。



ホントはむちゃくちゃハンサムさんなのだけどね。

by dezagen | 2011-10-27 09:22 | デザイナー紹介
福田秀之先生
ライター渡部のほうです。

今年4月から東京造形大学のグラフィックデザイン専攻、専任講師になって、早4ヶ月。
これまでフリーランスでやってきたので、「同僚」を持つのは初めての経験である。
で、その同僚の先生方の仕事を知ろう、と事務所訪問をすることにした。

本当はもう少し早くやろうと思っていたのだが、
なんだかんだ余裕がなくて、夏休みの8月になってしまった。

第一弾は、福田秀之先生の「スタジオ福デ」。



福田先生のプロフィールは、そのまま造形大のサイトからコピペであれですが。

1965年兵庫県生まれ。京都市立芸術大学美術学部 デザイン科卒業。1989年田中一光デザイン室入社。 1999年スタジオ福デ設立。ポスター・広告・エディトリ アル・シンボルマーク・ロゴ・サイン計画などグラフィ ック全般を手がける。

最近の仕事では、パークタワー、パークハイアットのグラフィック、清水文化会館マリナート(2012年8月開館予定 http://www.marinart.jp/ )など。
2000年から継続して手がけているセゾン美術館のポスターは、
福田先生のテーストが十分に発揮された作品群。







色使いが美しい。
今のグラフィックデザインは様々なメディアがあるので、
アイデアが重視されるのだけれども
それ以前のグラフィックスキル、デザイナーの素質として色に対する感性の高さというのは
重要なのだなあ、と感じた次第。
by dezagen | 2011-08-25 13:08 | デザイナー紹介
バンコクにて ango工場見学
ライター渡部です。
ただ今バンコクにおります。

本日は、主に照明器具を作っているango http://www.angoworld.com/house.html の工場見学に行ってきた。

angoはイギリス人のデザイナー、アンガス・ハチェソンさんが2003年に設立。製品は繭やラタンなど現地の素材を使い、有機的なフォルムが特徴的だ。
有機的というのも、ひとつひとつ機械ではなく、職人の手によってつくられるため。



後ろ姿で失礼。左がアンガスさん。右がデザイナーのアオン・ベンジャマパさん。



作ってます。



ハンダ付け。この製品だとハンダ付けするジョイントが1000とか2000とか。気が遠くなりそう。
1個作るのに大体1週間ほど掛かるとのこと。





ラタンとか、繭から出て来る絹糸のふわふわとか。
意外だったのは、こうした手作り感のある作品が、CGモックアップで作られていること。
もちろん最初はデッサンや手による実験から始まるのだが、製品にする前にはかなりしっかりした製図を作っている。



この工場、倉庫部分はかなりがらーんとしている。
売れ売れなので、ストックを置いておく時間がないそうだ。
すごい…。
by dezagen | 2011-06-27 21:54 | デザイナー紹介
香港のデザイナー マイケル・レオン
ライター、渡部です。

 以前このブログの香港のレポート http://blog.excite.co.jp/dezagen/14541462/ でちらっと触れたHong Kong Honey(以下、香港ハニー)のマイケル・レオン(Michael Leung)さん、内外のメディアに数多く取りあげられている香港期待の大型新人デザイナーである。年末に行われる2010年の香港ヤングデザインタレントアウォーズ(Hong Kong Young Design Talent Awards http://www.ydta.hk/2010/pages/winners/2010/michael.php)も受賞した。



 香港ハニーは香港の地元で養蜂、蜂蜜や蜜蝋製品を製品化し、蜂の生態を知ってもらい、地元で作り地元で消費することでフードマイレージの意識を高める啓蒙活動である。今年1月に設立し、7月に商品を発表し本格始動した。
 こうした食、環境のプロジェクトは世界各地でよく行われているが、デザインのブラッシュアップを加え、環境問題という大きな課題を堅苦しくも説教臭くもさせず、一般的に欲しいと思わせる商品、より知りたいと思わせる内容にしている。

 まずはこちらが商品。


photo: Nelson Chan

 ハニカムをモチーフとする六角形のデザイン。包み紙は伝統的な中国の薬屋などでみられる紙包みを参考とした、とのこと。


photo: Nelson Chan

 蜂蜜のパッケージは一般的に売られているグラスに、蜜蝋の蓋をしたもの。蓋は蜜蝋のキャンドルになっている。使い終わった後、保存瓶に入れ替えた後でも使え、極力ゴミを少なくする配慮からグラスを起用した。
 キャンドルは海外発送も受けるが、残念ながら蜂蜜は地産地消のポリシーから香港のみ。欲しい方は、香港まで飛ぶべし。



 商品発表の当初からCIを整備。ロゴをベースとして、ウェブサイトwww.hkhoney.orgやリーフレットなど、かなり黒に近いグレー地もしくは白地に、黄色の文字やイラストを置くのが基本となっている。
 一般的に蜂蜜やキャンドルのデザインは、かわいらしいデザインに行きがちなのだが、香港ハニーは男性客もすんなり手に取れる力強いデザインだ。
 
 養蜂、製品化以外に、啓蒙活動のコミュニケーション方法として、キャンドルメーキングのワークショップやアーティストとのコラボレーションのエキシビションなど、香港ハニーの活動は多岐に亘っている。


「illustrations by KS」
photo : Nelson Chan


「High Rise Hive By HK Honey in collaboration with Michael Wolf」 photo : Nelson Chan

 写真は11月〜12月に行われた香港Detourでのエキシビション。一番下の写真は、写真家マイケル・ウルフ氏とのコラボレーションで、香港の団地の写真を、団地のミニチュアのように立体化したもの。ここから養蜂ができる可能性や、蜂の巣の中のように人口密度の高い居住環境について喚起させる。
 個々に全く個性の異なる作品、活動なのだが、しっかりとしたブランドイメージはそれらをばらけさせずに1つのプロジェクトと認識させる力を持っている。すでに私の中では黄色い六角形=香港ハニー、とすり込まれてしまっている。

 レオンさんの活動は香港ハニーだけではない。プロダクトデザイナーのキャリアを積んでおり、個人事務所「スタジオレオン (Studio Leung www.studioleung.com)」のデザイナーとしての活動も継続している。
 また「24 アワーマーケット (24 Hour Market www.24hourmarket.org)」という別プロジェクトも進行中だ。



 これは個人経営の屋台や市場の商品をオンラインで販売するしくみ。市場で屋台を出しても儲けはわずかなもの。店主が寝ている間にちょっとだけお手伝い、というコンセプトだ。屋台の写真を画面いっぱいに使い、雰囲気をも伝えている。

 レオンさんは日常のものごと、小さいことから大きなことまで、あらゆることに目を向ける。彼はとにかく喋る。分からないことはすぐ聞く。知ったことは人に教える。分かってもらえるような伝え方を考える。
 香港ヤングデザインタレントアウォーズの受賞者紹介のページで気になる言葉があった。
「身の回りにあるものに敏感だし、好奇心が湧く。女人街(チープなものが集まる場所として有名な香港の市場街)で見つけた巨大ライターは、店主曰く、大きいのでなくしにくい。ハンバーガー型の電話機は、装飾品として買われていく。家の電話は数が減っているけれど、電話自体が今後通話機能よりもインテリアアクセサリーになっていくことを意味してるんじゃないかと思う」
 日常の中でカッコ悪いとか変だとか思われているデザインにも、理由や受け止め方があり、そうした背景をきちんと把握していくことで、本当にユーザーが欲しいものやターゲット層に届く物や、届く道筋ができるのだ、と私が気がついたのは「これ、誰がデザインしたの?」の連載を始めて2年目くらいからだったが、まだ27だったか28だったか、一般的には「カッコいいデザイン作りたい」くらいの意識であろう年齢で、こうした意識を持って活動しているとは、ここまで書いてきてちょっとシャクになってきた。頭に来ることにルックスもいいし、なんか弱点ないのか、今度会ったときは聞いてみることにする。
by dezagen | 2010-12-28 15:15 | デザイナー紹介
香港のデザインスタジオ latitude
ライター渡部です。

 今年の10月に香港のセレクトショップkapokに寄った際、気になる器があった。小型の碗の内側に炊飯器やスクーターの線画イラストが入ったもの。店の人に聞くと香港をベースにするデザイナーの作品だという。6セットで480香港ドル(約5200円)と安くはなかったので迷った末に、結局買わなかったのだが、帰国してからも思い出し、買っておけば良かったと思い返していたところに12月に急遽香港に行くことになったので、これ幸いとばかりに早速購入した。



 香港は国際的な街だけに「ここでしか買えない」と思わせるものは(食品を除き)意外に少ない。ブランド品はどこの国でも同じことだし、中国文化の品物であれば、華人のいる国、地域なら大概揃っているし、雑貨はどこか亜流を感じさせるものが多い。
 その中で貴重な「ここでしか買えない」感を作り出しているのは、latitude というデザインスタジオ。香港で生まれ育ったスイス系の ジュリー・プロギン(Julie Progin)さんと、その夫でアメリカ人のジェシー・マクリン(Jesse McLin)さんの2人。プロギンさんはフランスでテキスタイルデザインを、マクリンさんはアメリカでセラミックを学び、NYで実務の経験を積んだ後、2008年に香港にスタジオを構えた。


 latitudeの活動はセラミックとグラフィックを中心としている。今年の春オープンした香港、中環のレストラン「Night Market」ではブランディングも手がけた。



「最初はロゴを依頼されたのだけれど、色々アイデアが湧いてきたのでクライアントに見せたら気に入ってもらえて、グラフィック全般、メニュー、サイン、食器、持ち帰り用ボックス、ポスター、それから陶器の花瓶70個を使ったインスタレーションも手がけることになったんです」とプロギンさんは言う。
 このクライアントの判断はかなり正しいように思える。台湾の家庭、屋台料理をテーマにしたレストランで、インテリアデザインはマイケル・ヤングとアレクシ・ロビンソンが手がけた。正直なところ「こんなところで(香港の料理に比べると野暮ったい)台湾料理を食べるの〜?」と思うくらいオシャレなのだが、お皿やポスターに描かれているイラスト、小学生の国語ノートのようなメニューのちょっとしたユルさがあって、全体としてオシャレ過ぎないほどほどのバランスを取っている。
「楽しさを交え、それでいてこれまで見えてなかったヒネリを加えて、台湾ならではの生活文化、食文化を提供する、というのがNight Marketのブランディングで必要とされていたことです。ロゴはシルエットだけのものと、線画のものがあり、線画のほうではとにかく混沌として猛烈に色んなものが交じっている台湾の夜市の表情を捉えたものにしています。



クライアントに連れられて台湾に行ったのだけれど、色んな文化を取り入れているところや、夜市の活気もごちゃごちゃ感もすごくインスピレーションになりました。今の台湾を表現する、プラス楽しさがあるものをイラストのモチーフに選びました」




 実は、私が買った食器セットもこのNight Market用に作られたものだ。私自身よく台湾には行くので、食器のイラストにどこかで馴染み感を覚えたのかもしれないが、それにしてもNight Marketのロゴやイラストは、台湾のエッセンスをがっちり捉えていると思う。
 折りたたみのテーブル、プロパンガス、昔ながらの炊飯器、人混みの中でも構わず走るスクーター、その他のあれやこれやが、棒と紐でくくられぶら下がっている。香港では道で食べ物を出す屋台がほとんど禁止されてしまったため、こうした絵のモチーフは香港人自身にとってもエキゾチックでありノスタルジックなものとなっている。

(ポスター部分)

 イラストを見て改めて気がついたのだが、棒と紐も屋台には欠かせざるもの。台湾の屋台は基本となるカートに店主がそれぞれ工夫を凝らす。売り物をぶら下げ、金属だったりプラスチックだったりの棒でエクステンションしていく。組み立てやすく、しまいやすい。突発的に始まり、次の日はどうなっているのか分からない、この一過性は、極端な話、台湾の文化全般に言える。

 土地固有の文化を見て取り、象徴となるものを選び出し、また1つに凝縮する。latitudeのデザインには、国際的なスタンダードを持ちながら、外から見たアジアを吸収しつつ、それをキッチュでも古典愛好でもなく、今の空気に合った形に構成できる巧みさがある。
香港という土地柄、外国人という立ち位置、こうした環境のなせる技だろう。

「香港は東西の文化が交じり、自然と都市が交じり、歴史とハイテクが交じった、エネルギッシュな街です。その中で手作業を大事にしていくことで、私達にしかできないものが作れると思っています」

 最初に彼らの器を「ここでしか買えない」と書いたが、香港でしか、というよりは「彼らしか作り得ない」世界観が魅力となっているのだと感じた。まだデビューしたての若手だが、今後の活動は多いに期待できそうだ。
「一緒に仕事をするのであれば、工房に来て、私達の独自の制作方法を理解してくれる人がいいですね。食品、飲料のデザインはすごく楽しいと思います。まだまだデザインが必要な部分の多いジャンルですから、チャレンジのしがいがあります」

latitude  http://latitude22n.com
Night Market http://www.thenightmarket.com.hk/ 
kapok http://ka-pok.blogs.com/
by dezagen | 2010-12-25 13:04 | デザイナー紹介
The Spirit of Poland
流浪のライター渡部です。
現在ポーランドはワルシャワに滞在中。

今年の東京デザイナーズウイーク、及び european design展 www.europeandesign.jpの中で、The Sprit of Polandという展示が行われる。参加するポーランドのデザイナーのプレゼンテーションがありますよー、と言われて、向かった先がここ。


旧ヴォッカ製造工場跡。
本当にここでいいの〜、と思いつつ歩いてみると、イベントスペースやギャラリーやショップやオフィスなどがテナントとして入っている。

奥へ奥へと入っていくと、ヤングでナイスなデザイナーさんたちが迎えてくれた。



写真の順番で、一番左はBETON www.betonon.com のレフ・ロヴィンスキさん。
パートナーのマルタ・ロヴィンスカさんとグラフィックから建築まで手がけるデザイン事務所をやっている。
2人とも建築の勉強をし、かつグラフィックも作る(おや、どこかで聞いたような)、プロダクトデザインにしろ、建築にしろ、その構造を1から考え、作る。
例えば、バッグのMI/ZU


かなり大きなバッグだが、スポーツウエアに使われるような伸縮する紐とクリップを組み合わせ、サイズを変えられる仕組み。
ウェブサイトもかなりいい。

写真左から2番目の女性と真ん中の男性は、昨年もデザイナーズウイークに参加したPUFF-BUFF Design www.puff-buff.com のアンナ・シェドレツカさんとラデック・アフラモヴィッチさん。


ふくらまして使う照明器具などを作っている。
ふくらまして、というとイギリスのインフレートが思い浮かぶ。それ自体は斬新なアイデアではないが、ふくらまして使うという方法が1つの手法として確立した現れだと思う。その中で彼らはポップでキッチュな50年代、60年代風のテーストを入れていること、照明に特化していることなどが特徴的だ。

写真、右のお二人はAZE Design www.azedesign.pl のアンナ・コレヴィッチさんとアルトゥル・プシュカレヴィッチさん。
ポーランドの東北、ベラルーシに隣接するポドラッシェという地方で活動をしている。というのも、この地域はポーランドで最も貧しい地域と言われているそうで、そうした田舎によくあることとして、若い人がいなくなり、伝統文化がどんどん失われていく状態にあるから。AZE Designはその伝統工芸の技術を今風にアレンジし、技術を絶やさず、かつ地域の人々に仕事を与えることを目標としている。
というと、なんだかボランティアっぽい話に聞こえるが、いやはや、その作品のかわいいこと。



上は普段テーブルの上に使われる敷物を、サイズと素材の糸の種類を変え、ラグにしたもの。下は刺繍文化を活かして、伝統的なモチーフではなく食器などの模様を使ったテーブルクロス。
これはかなり女子受けしそうな感じがする。

本日は残念ながら会うことが出来なかったけれど、デザイナーズウイークとeuropean designでは、もう一組KAFTI Design www.kafti.com が参加する。

彼らと話していて、ポーランドでも日本でも永遠に解消しない課題だなあと思ったのは、デザインマイナー国は世界にどうやって売り出せばいいかということ。
以下、かなり私感なので、違うと思う人も多いと思うけれど、デザイン大国といえばイタリア、オランダ、北欧、イギリス。それ以外の国から海外へ売り出す時、特にその初期には、お国柄を売りにする方法と、そうしたコンテクストなしにコンテンポラリーデザインを出す方法と、大きく2つの方法がある。
日本の場合は和風モチーフを使ったりミニマルなデザインにしたりすることで、消費者に「私はmade in Japanを買った」という満足感を与えることができる。ポーランドのデザインという意味では伝統工芸を使ったAZE Designが有利だろう。
だが、デザイナーは国を売り出したいわけではなく、個々のデザインを出したいと思うのが常。消費者もいつも国を気にしてモノを買っているわけではない。PUFF-BUFF Design のシュドレツカさんは「ポーランドにもコンテンポラリーデザインがある、ということを知ってもらいたい」と言う。
どちらが正解という話でもないし、うまく融合するケースもあるし、またどんなデザインを作ってもお国柄は出る、という考え方もある。
現在急成長中のポーランドの若手デザイナーが日本でどう受け止められるのか、この意味でもかなり気になっている。
by dezagen | 2010-09-27 07:47 | デザイナー紹介
井上庸子 webの作り方
ライター、渡部のほうです。

アートディレクターの井上庸子氏のこれまでの作品を見せる
ウェブサイトが、今年5月にオープンした。



www.inoueyoko.com

全体の動きはさくさくっとしていて、それでいて堅くなく、
色合いは淡いけれど、柔らかすぎない。
正に井上氏の空気感を感じるサイトとなっている。

実は、オープン以前からチラ見せさせてもらっていて、
井上氏が試行錯誤していたのを記憶している。



表紙案。井上氏がカルトンを撮影。どの紐の結び方、並び方がいいか、などを検証。






中ページ。作品の並びを考えるため、作品写真を小さくプリントアウト、実際にボードに並べながら、順番を決定。
サイト中、ほぼすべての写真は井上氏自身で撮影。トーンが統一されている。

「コンピューターのモニターに出るものなんですが、
文字の詰めや、誘導する矢印の形や位置なども、
モニターだけだとうまく感覚がつかめない。
実際にプリントアウトして、直していきました」

同じ平面デザインとはいえど、グラフィックとウェブではかなり勝手が違うようだ。

「テーブルの上に作品を並べて見ていただく、
という気持ちだったので、画面が大胆に動くようなものは考えていませんでしたが、
それでも画面が変わる時の、ぱっと変わるか、フェードアウト/インするのか、
最初はイメージしにくかったです」

ここに大きな助け船となったのが、
ウェブサイトを制作した「動画まわり」www.mawari.jp
他に、長尾智子氏、イイノナホ氏、スソアキコ氏らのサイトを手がけている。

「動画まわりの宇田さん、福田さんは答えが明快。
私のこうしたい、という考えに対して、できます、こういう風にできます、
というのを、すぐサンプルページを作って見せてくれる。
表紙のどの文字が先に出て来るといいか、カルトンが先がいいか、
作品からトップページに戻る時に、もう一度カルトンの写真がくると重い、など、
分かりやすく、決めやすくしてくれました」

とはいえ、フェードアウト/インのスピードは、
なかなか決めづらかったそう。

「雰囲気たっぷりに長々とさせるのはいやでしたし、
ザクザクっと画面が変わるのも、ちょっと唐突。
宇田さんが「ファーっと」という言葉で表現してくれて、
その「ファー」が「ファーーー」でもなく「ファ」でもなく
「ファー、の伸びる線が一本くらいで」というお願いの仕方で
現在のスピードになりました」

むろんスピードは秒数などで示すことが出来るが
数値だけでは表現しにくい感覚的なところを理解しあわなければ、
満足のいくものはできない。
井上氏と動画まわりのコンビネーションが合ったことが、
「井上庸子らしいサイト」を作り上げた要因だろう。



しばらくお休み期間があったこともあって
構想から完成まで1年半。
たくさん紙にプリントアウトして頑張った井上庸子氏、ご苦労様でした。
by dezagen | 2010-06-30 14:50 | デザイナー紹介