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仙台七夕まつり 鐘崎の七夕飾り
編集宮後です。以前、箔押しマスキングテープの取材をさせていただいたデザイナーの小玉 文さんが仙台七夕まつりの七夕飾りをデザインされたとうかがい、詳細をお聞きしました。

仙台七夕まつりは東北三大祭りの一つで、江戸時代初期から続く歴史ある伝統行事。8月6日から8日の3日間、仙台中心部の商店街に約3000本の七夕飾りが飾られ、約200万人が訪れるというビッグイベントです。

仙台で笹かまぼこの製造・販売をしている会社「鐘崎」が「七夕飾りをもっと魅力的にしたい」と、2014年から「未来の七夕プロジェクト」をスタート。若手実力派のデザイナーに七夕飾りのデザインを依頼し、今までにない七夕飾りの制作に着手したそうです。一昨年と昨年は髙谷廉さんが、今年は小玉 文さんがデザインを担当。「斬新な印象の七夕飾りをつくりたい」というクライアントの期待に応えるべく、デザインの挑戦が始まりました。

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小玉さんは笹かまぼこを白い提灯で表現し、かばぼこの原料となる「きちじ」という魚が昇っていくようなデザインを提案。仙台の七夕飾りにはビニールなどの素材ではなく、すべて紙を使うことから、魚の部分にはファンシーペーパーの「タント」を使用。折り紙の専門家に依頼して、きちじの形になるように紙を折っていただいたそう。かなり緻密に魚の形が再現されています。

1本の七夕飾りに9色のタントをグラデーションで使用し、50匹の魚を設置。飾りは全部で5つあるので、合計250匹の魚が天に昇っていく様子は圧巻です。魚の下の吹き流し部分には、人にあたっても痛くないよう、柔らかい和紙を使用。和の雰囲気を保ちながらも、見たことのない斬新なデザインに仕上がりました。コンテストでも見事、金賞を受賞し、「鐘崎さんならではのものが出せて良かったです。文化事業にも力を入れてこられた鐘崎さんの心意気がこの七夕飾りで伝わるといいなと思います」と小玉さん。


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毎年、似たような七夕飾りが多いなか、惰性にならず、常に新しいことにチャレンジしていきたいという老舗企業の心意気とそれに答えたデザイナーの仕事。従来、デザインされてこなかったところにデザイナーが関わった事例として興味深くお話をうかがいました。このような取り組みはぜひほかでも見てみたいと思います。


by dezagen | 2016-08-17 18:30 | これ誰取材記事 | Comments(0)