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TENT LONDON
ライター渡部のほうです。

ロンドンに滞在中。
このところ、といってもここ数年、ロンドンは至る所工事中。
オリンピックが終わってもなお、あるいは、オリンピックで弾みが付いて、歴史の街ロンドンからアーバンシティ(カッコ悪い言い方だなあ。。。)ロンドンへと変わっている。

最寄り駅ファリンドンのプラットホーム、天井部分。
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滞在先の窓からの眺め。
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デザインイベント行くより、眼下の工事進行状況を見ていたほうが楽しいような気がするが、やっぱりデザインイベントに行く。

東の要、TENT LONDON。
http://www.tentlondon.co.uk
今年で5年目(の、はず)。
展示者数が分からないのだけれど、100から200くらいのセミプロ〜プロの展示が集まっている。
今年の傾向としては、無塗装の木を使ってナチュラルな家具、とか、ファブリック関係が目立つ。

普通にかわいらしいですけど。
Melanie Porter
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http://melanieporter.co.uk

Seven Gauge Studios
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www.sevengaugestudios.com

普通に欲しかった、湯たんぽカバーとストール。
寒いんだもの、ロンドン。

いつも期待を裏切らない、ノルウェー勢の展示100%Norway
http://100percentnorway.com
そもそもすごいショッキングなことをノルウェーに期待していない、けど、絶対質は高い、というのがノルウェーの強み。この↑サイトの豪快な作りもいい。

今回、100%Norwayでどうしても見たくて触りたかったのがこちら。
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アーキペラーゴ(湖とか海とかに浮かぶ群島、北欧名物)や北海油田(だよね)、潜水艦の積木。
permafrost http://permafrost.no
積木自体の形もかわいいし、モチーフの選び方がいい。
積木としてはそんなに変化を付けて遊べるわけではないけれど、飾っておくと和みそうな。
実は8年ぶりくらいにpermafrostの兄さん達に会ったのだけど、彼ら自身が和みキャラだった。

ノルウェーって、多分個人で出してくると目立ちにくいけど、まとめて見せてくれるので、「和みスペース」的に来場者が来るのだと思う。
ノルウェーのデザインカウンシルや大使館の協力で継続して10年(!)。
北欧のどこの国でも言えることだけど、海外に出る時の見せ方がうまい。
ノルウェー単位だったり、北欧単位だったりして、まとめて見せることで、国や地域のアピールになる、というのを分かってる感じ。

国単位と言えば、今年も韓国勢は強い。
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Korea Design Membership www.i-kdm.net という、若手の人材育成のため、政府や韓国内のデザインセンターが行っているプロジェクト。
今回はイギリスの美術系大学ゴールドスミスと協力し、プロダクトをブラッシュアップし、TENT LONDONで発表。
作品とデザイナーを撮ろうと思ったら、突然「じゃあ来場者の方に挨拶しますよー」とざざーっと人がいなくなってしまい、なんか閑散とした写真しか撮れなかったので、アップしないでおこう。
出来た作品自体はまだまだ学生っぽい作品だなあと感じたけれど、政府やデザイン団体が韓国の若手を育成する力や、そのPR力は、ホント、学びたい。

国の力の話はさておいて、こちらは、デザインミュージアムの依頼で作られた、Oscar Medley-WhitfieldのWharfwareというプロジェクト。
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www.oscarmw.com/Wharfware
テムズ川の川辺(昔は埠頭=wharf)に立つデザインミュージアム。その近辺の川から粘土を取り出し、セラミック製品にする、というもの。
底はヘドロだろうなあ、と思われるテムズ川の土を掘り出すのは簡単だけれど、そこから洗浄、ふるいに掛け、粘土を取り出す作業はかなり困難なはず。
とはいえ、こういう都市の地産地消プロジェクトは他の都市にも応用可能なので、もっと展開してくれたらいいなと思う。

TENT LONDONご報告の最後は、Donya Coward。www.donyacoward.co.uk
これを見たら「得るものは得たぞ」と思った作品。
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刺繍でブルドッグ。
かわいいとキッチュの間、オカンアートと工芸の間、ギリギリのボーダー感がたまらない。
Donyaさんは、ノッティンガムをベースに作品作りを行っている。
過去レースの産地として知られた土地でもあり、古いレースや、アンティークの服、端切れを縫い付け、立体作品や、タペストリーのような半立体半平面の作品にしている。
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小振りな作品でも何万かするので、安くはないけれど、一つ作るのに最低3週間くらい掛かると言っていたので、儲けが出るかしら、と余計な心配までしてしまう。
ポール・スミスなどをクライアントに抱え、主にインテリアアクセサリーとして買っていく人が多いそう。
私が自分のサロンを持つとしたら、リヤドロ他のフィギュリンと壁面は彼女のタペストリーで埋めよう。

途中で寄ったCharlene Mullen や一昨日行ったヴィクトリア&アルバートミュージアムの展示も面白かったので、これはまた後ほど。
by dezagen | 2013-09-20 22:08 | 展覧会