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PAPERと鈴木さんと浅生さんとオールライトグラフィックスと日本パッケージデザイン大賞
ライターの渡部のほうです。

昨日は、学校で担当している大学院生達とデザイン遠足に行って来た。
当初は展覧会を回るという企画から始まったのだが、色々あって、大変濃厚な内容に。
とにかく内容が盛り盛り、長い記事なので、今、体力がない、疲労を感じている、などの方は、後ほどお楽しみ下さい。

まず11:00
目黒区美術館で行われている『PAPER ― 紙と私の新しいかたち ― 』展。
内容に関しては、相方宮後さんがアップしているので、そちらをどうぞ。
http://blog.excite.co.jp/dezagen/20801388/
寺田尚樹さんのテラダモケイが1〜4コマ漫画みたいでおかしい。
隠れたところにもあるので、これから見る人は是非探してみて下さい。

変形四角形のチケット、どうやって作ったんだろうと疑問に思っていたら、入口すぐのところに解答が。

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1枚の紙からチラシとチケットを作っている、という宮後さんの説明を理解。

12:00頃。
どこかでランチを、と思っており、近隣に(よく考えたらそんなに近隣でもなかったのだけれど)住む、イラストレーター・エッセイスト他多才で多彩に活動をしている浅生ハルミンさんにアドバイスを聞きつつ、実家から送られてきた茶豆を渡すことになり、さて美術館を出よう、と、思ったところに、アーティストの鈴木康広さんが。
参照:www.mabataki.com

昨日は美術館主催のワークショップが開催される日で、その準備をしていたところだったのだった。
挨拶していこっと、と声を掛けたら、ワークショップで行う「木の葉の座布団」の木の葉を作るデモンストレーションをしてくれた。
というか、そもそも私が「木の葉の葉脈を写し取る道具にはスーパーボールなんですか?」などと、忙しいはずの鈴木さんに質問を投げかけたからなのだけれど。

平らではない葉っぱの葉脈を写し取るには、鈴木さんが最初に試したという版画用ローラーでは線で圧を掛けるので部分的にしか写し取れない。点で圧を掛けたほうが、隅々まで写し取ることができる。スーパーボールは日常にあるもので(日常にあるかなー・笑)かつ柔軟性もあるので、最高の道具なのだという。
鈴木さん、お忙しいところ、本当にありがとうございます。

13:00
本当に、涙が出るほどいい人、鈴木さんが作ってくれた葉っぱをもらって、浅生ハルミンさんとの集合場所へ。
ではついでに我々とランチご一緒に、という成り行きに。

浅生さんは一体何本連載を抱えているのか、本人も把握してないんじゃないかしら、と思うくらいこなしていて、もちろん連載以外の仕事もしていて、書籍も書いて、古本イベントもやったりして、今年の初めには『私は猫ストーカー - 完全版』が中公文庫化され文豪の仲間入り、という多忙な方。
www.chuko.co.jp/bunko/2013/01/205751.html 
つい先日ご飯を一緒に食べたのがなんと1年ぶりで驚いた、というくらいなのに、それから間もなくランチできるとは思ってもいなかった。
浅生さん、お忙しいところ時間作ってくれて感謝です。

15:00
次の目的地は、オールライトグラフィックス/オールライト工房。
www.allrightgraphics.com 

代表の高田唯さんは今年から大学の教員同僚で、現在、新しい名刺をお願いしているところ。
この日に合わせて、私の名刺の印刷準備をしてくれた、という気の利かせっぷり。

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印刷準備をする高田先生、は思いっきりブレており、ハイデルベルグの活版印刷機に目を奪われている写真でごめんなさい。
空気圧で紙を持ち上げ、クリップのようなパーツで紙を挟み、弧を描きながら印刷面に置き、刷り、印刷された紙を、逆側に置いていく。

と、私の文字のなんと拙いことか。
こちらに分かりやすいビデオがあったので、ご参照まで 
http://youtu.be/-bHClLIBuhE
同じ機種じゃないかもしれないけど。

印刷機のお掃除ってどうするんですか?という質問をデモンストレーションで見せてくれたのは高田兄弟のお兄ちゃん、高田もとのりさん。

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その後は、高田お兄ちゃんが我々のために簡易活版ワークショップを。

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そしてまた、人を写すことに全然集中しないで、活版印刷機のほうに目を奪われている写真ですいません。
ちなみに大学院生は、摩耗して使えなくなった活字の山に夢中になっていた。
私もちょっともらっちゃったけど。

今回は簡易ワークショップで、あらかじめ組んでもらった版を使って刷る作業だったのだけれど、オールライト工房では、活字拾いから行う活版印刷ワークショップ(有料)も受け付けている。
かわいいチラシ。

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活版印刷を堪能したところで、移動。
次は銀座。

18:30
銀座松屋デザインギャラリー1953での『日本パッケージデザイン大賞2013』展レセプションへ。
結果はこちらで。
www.jpda.or.jp/jpda-award/2013/5687/

レセプションは挨拶大会。
知ってる方に挨拶していこう、と思ったら、目の前に、今、正に締め切りを抱えている原稿の担当編集者の方が…。
原稿執筆が遅くなってるのに、外に遊びに出てごめんなさい!、と腰を90度に曲げて謝る。

レセプションのドリンクには、銀賞を受賞したキリンビールの「GRAND KIRIN」
www.kirin.co.jp/brands/grandkirin/
瓶の形がとてもきれい。ラベルは透明ラベルというところもいい。
コクがあっておいしー!とぐびーっと飲んでしまったが、アルコール6%と強め。少し酔いました。

素敵だな、と思うと葛西薫さん(審査員推薦作品)になってしまうのは、もう逃れられない運命なのか。

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昔インターネットもファックスもなかった頃、旅先からの絵はがきに万年筆で書かれたような文字が素敵だ。

コーセーの山崎茂さんから、8月25日から『PACKAGE小学校』なる展覧会が行われますよ、と。
またまた素敵なフライヤーなので、こちらに。
ホントは角をまるまるっとカットした形。

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ちょっと見えにくいかもしれないので、詳細はこちらで。
www.jpda.or.jp/whoswho_news/

優しい人々と、偶然と、成り行き、が成した濃厚なデザイン遠足。
長い時間付き合ってくれた大学院生達にも感謝。

今日原稿完成を目指して家に籠もります。
by dezagen | 2013-08-24 10:58 | 展覧会