編集宮後です。
6月5日〜7日まで東京ビッグサイトで開催されていた見本市「インテリアライフスタイル」。
「アジアNo.1の国際消費財見本市」と言われてもあまりピンとこないかもしれませんが、
国内外のハイエンドなデザインプロダクトやインテリアアイテムを集めて展示する見本市です。
昨年の出展社数は652社、入場者は26485名で、新しいデザインプロダクトを製造販売する
企業にとっては重要な商談の場になりつつあります。
入ってすぐのところに設置されていたのが、
こちらのアトリウム特別展示「JAPAN STYLE」。
日本ブランドを発信する企業を集めた特別エリアとして
円形のスペースに同心円状にブースが連なる展示になっていました。
円形?と思ったけど、実際回ってみると、導線に無駄がなく意外と見やすい。
天井にびっしり貼られた糸みたいなものは実は紙でできたテープ。
これはお米袋の紐に使われている丈夫な紙紐。静岡県の植田産業さんの製品。
(一番下の写真が原材料の紙テープ。糸状にした紙を7〜8本たばねてリボン状にしたもの)
特に上から見た情景が素晴らしく美しかったので写真もアップします。
アートディレクションは橋本夕紀夫さん。
同じエリアの中、TIME&STYLEのブースにあったDRILL DESIGNの椅子。
マジックタッチジャパンの特殊インクジェットプリントでつくられた
プロダクトブランド「モノプリ」。工事現場で使われるシートで
できたメッシュのポーチ(手前)は軽くて実用性もあり、使えそう。
ここから円形のエリアを出て、会場に入ります。
こちらは、デザインプロダクトの企画、製造販売、コンサルタントを行う
アッシュコンセプトの合同ブース。同社のブランドおよび関連ブランドの
製品を一堂に集め、かなり広い面積で展開されていました。
澄川伸一さんデザインのカードスタンド。メッセージを書いたカードがはさめます。
志村リョウさんデザインのCaba Crayon。意外と持ちやすい。
カモ井加工紙のマスキングテープmt。今年の新製品は、
窓に貼れる遮光性マスキングテープ。これは便利。
リサ・ラーソンら北欧のアーティスト作品のテープも登場。
基本色もリニューアルしていたり、いろいろと変化が。
文具・プロダクトブランドのyururikuの新製品は
フェルト製のiPhone、iPadケース。相方、渡部さんが好きそう。
廃材のリサイクルというよりも、より積極的にデザインに落とし込んで
魅力的なプロダクトをつくる「
NEWSED」のブース。アクリルの端材で
つくったアクセサリーやウェットスーツの余り生地でつくったポーチ
(どちらもデザインはminna)など、目をひくプロダクトがありました。
展示会場の一番奥でかなりの床面積をしめていたのが、
中川政七商店がプロデュースする大日本市。
同社がコンサルしている各企業の新製品を一堂に集めたエリアです。
大ブレイクした長崎の陶磁器ブランドHASAMIの馬場商店ほか、
約20ブランドが出展。並行に並ぶ展示をジグザグに歩きながら
見るように設計されているんですが(写真)、
途中抜けできないように設計された導線には泣かされました。
小さな企業が一つポツンとブースを出すよりも、
ある程度まとまってエリアで見せたほうが効果的であることが
よくわかるブースです。一つの価値観・ディレクションのもとに
異なるブランドを編集する、上手な見せ方だなあと思いました。
インテリアライフスタイルは去年も見に行ったんですが、
全体的に年々見せ方が洗練されてくるような印象。
おもにバイヤー向けの見本市ですが、
デザイナーが行っても十分参考になると思います。