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大学のシンボルマーク2 東京藝術大学
編集宮後です。
美大のシンボルマークシリーズ第二弾は東京藝術大学です。

大学のマークはこちら。
大学のシンボルマーク2 東京藝術大学_b0141474_21481974.jpg


アカンサスの葉の輪郭を模様化した中に
「芸大」の文字が収められています。

アカンサスは南欧原産の多年生草木で、
ギリシャの柱頭をはじめ、
建築や工芸品で広く使われていたおなじみのモチーフ。

芸大百年史で調べたところ、
このロゴができたのは昭和25年(1950年)。

美術学部と音楽学部が統合されて芸大となった昭和24年以降、
新しい徽章を定める必要が生じたため、
校内でコンペを行い、5つの候補案のなかから
美術学部工芸科鋳金部の清水廣氏のデザインが選ばれたとのことでした。
(清水廣氏は清水九兵衛として彫刻を主として活躍)

清水氏は昭和28年の卒業生と記録されているので、
徽章をデザインした昭和25年当時は学内生ということになります。
清水氏本人のインタビューが掲載されている学内誌にも
「徽章は昭和24年の校内コンペに応募して入選したものだった。」
という記載があったので、間違いはないでしょう。
つまり、徽章は学内生がデザインしたということですね。

「誰かデザイナーに頼まなくていいの?」と思いましたが、
芸大は美術学部だけではなく、音楽学部もあるので、
デザイン寄りの形になるよりも汎用性のある形のほうが
使いやすかったのかもしれません。

誕生から60年以上経った今でも使い続けられている徽章は、
脈々と受け継がれるデザインなのでした。
by dezagen | 2011-08-07 23:46 | これ誰取材記事 | Comments(0)