ライター渡部です。
今日は頑張って展覧会2本、見てきました。
まずは、@btfで行われている、木住野彰悟「HANDMADE GRAPHIC」展。
ディテールです。どなたかの肖像画ですが、誰の肖像画かは実際に行って確かめて下さい。
肖像画から、魚や木、山など、様々なモチーフを紙のパーツにして、糸で縫っています。
基本、縫い物で出て来る端っこの糸は余計なものとして切られるのが普通。
まるで塗っていないかのように振る舞うのが普通です。
木住野さんの作品は、その糸をあえて主張させて、そこでテクスチャーを作っています。
猛烈に糸の束に触りたくなる。
猫とか連れてきたらどうなるんでしょうか。
全部いいけど、強いていうならこれが好き。
松の木からぼとっ、と糸の塊が落ちてます。他の作品も糸の塊が落ちていたりするのですが、
モチーフが木だけに、自然の生理として、
余計な松葉や木の皮(じゃないけど)を落としたくなった、
そんな力強い松の気持ち(自意識ないと思うけど)を感じてしまう作品。
展覧会の詳細はこちらで
http://www.shopbtf.com/at/tenran_handmade.html
さて、お次はパナソニック電工汐留ミュージアム、16日(土)から開催の
「濱田庄司スタイル展」のプレビュー。
今回は濱田庄司のライフスタイルに焦点を当てた展示内容で、
イギリスに行ったらイギリスのいいとこ取りをしてくる、
アメリカに行ったらアメリカのいいとこ取りをしてくる。
中国でも(旧名)朝鮮でも、という濱田式折衷スタイルを垣間見れます。
作務衣を着た田舎暮らしの印象の強い濱田庄司ですが、結構生活は洋風。
手前のクローゼット、濱田氏自身のデザイン。
すっきりとした印象は北欧風でもあり、
それでいて取っ手などはがっちりと掴みやすく作ってあり、
質実剛健なアメリカの影響なのかも知れませんし、見ようによっては納戸の戸にも見える。
三國邸のアイデアスケッチ。
なんか不思議な紙に書いてあるなあと思ったら、何かの包装紙だそうです。
アイデアが浮かんで、即座、そこら辺にある紙に書いちゃったのでしょうか。
これはとてもよかった。海外から息子さんへの手紙。
1929年頃、「琉坊」と書かれている、長男の琉司氏はまだ3歳くらい。
絵をたっぷりと「このあいだパリでカエルとカタツムリのお料理を食べたよ」。
濱田庄司って、ホント、楽しそうな人だなあと思う展覧会でした。
詳細はこちらで
http://panasonic-denko.co.jp/corp/museum/exhibition/11/110716/index.html
追記
濱田庄司の旧住居、蒐集した民芸品などを保存している益子参考館も今回の震災で大きな被害を受けました。現在再建中です。
復旧のための募金を、という方はこちらへ。
益子参考館再建基金
http://sankoukan.exblog.jp/
足利銀行 益子支店 普通預金 3009661
名義 益子参考館震災再建基金 代表 濱田晋作
ゆうちょ銀行 00180-7-512585
名義 財団法人益子参考館
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