今回、久々に宮後さんと取材に行ってきました。
これまでのマスキングテープにない色展開や、和柄、ストライプなどの柄もので人気を拡大しているカモ井加工紙株式会社のマスキングテープ「mt」。
製品展開の幅広さに加え、製品からパッケージデザイン、ウェブまでアートディレクションがきっちり一貫していることも製品を印象づけるのに一役買っている。
「これ、誰がデザインしたんだろう」
と、これ誰相方の宮後さんは常々考えていたそうなのだが、このように愛情を持っていると情報というのはやってくるもの。
集英社文庫「ナツイチ」キャンペーンなどを手がけ、2005年JAGDA新人賞を受賞している居山浩二さんの事務所、イヤマデザインの資料に「mt」の文字を発見。これは是非!、ということで話を聞きに行ったのだった。
そもそものmt開発ストーリーは、mtの特別サイトに詳しい。
http://www.masking-tape.jp/story/
発端を作ったのは、ROBA ROBA cafeいのまたせいこさん、コラージュ作家オギハラナミさん、グラフィックデザイナー辻本歩さんの3人の女性だ。
当初のカラーバリエーション、パッケージデザイン(下写真の10色入りのもの)はこの3人が手がけていたが、都合により途中でデザイン作業を他の人に頼まないといけなくなった。
そこで選ばれたのが、オギハラさんの知人を通して紹介された居山さんだったという。
「話が来て、仕事に着手し始めたのは2008年頃です。製品の経緯が面白かったので、お引き受けしました」と居山さんは説明する。「それまでのデザインとがらりと変わるのはおかしいので、ロットの切り替え時期などが来たら徐々に変えていく方向で考えました」
確かによく見ると、初期のもの(上)と居山さん以降のものとでは、細かいところで変わっている。
さて、どのような点を変えていったのだろうか。
[次回、その2へ続く]