前回の
「ブログにテーマは必要か?」で、
“「テーマ」「スタイル」をちょっと気にしたほうがいい”ということを書いた。
すると。
“確かにあったらいいと思いますが、テーマを考えるだけで精一杯になりブログ開設までにたどり着けない場合もあるので、「自分の興味あること、書いていて楽しいこと」を意識するだけでは駄目でしょうか”ってリアクションをもらった。
いや、駄目じゃない、いい!
ブログの良いところは、気楽に始めて、どんどん修正できるところ。
だから、あなたが、いい、と思うスタイルでやっちゃえばOK。
だから、ぱっと思いつきで始めても、ぜんぜんノープロブレムだ。
「ちょっと読者を気にした日記」からの脱却
でも、ときどき、こんなふうな話を聞いたり、相談を受けることがある。
「日記なんて書く気がないから、ブログなんてやらない」
「ブログを始めたけど、つまらない」
「何のために書いているのか、わからなくなった」
「コメントやトラックバックは、スパムしかつかないし」
「アクセス数も少なくて、ほとんど自分でアップして自分で見てるだけだし」
「知り合いや、何人かの人が見てくれてるだけで、なんかマンネリ気味……」
話を聞いてみると、そういう人の多くは、「ちょっと読者を気にした日記」をブログだと思っているみたいだった。
もちろん「ちょっと読者を気にした日記」をやっていて、楽しい人は、そのまま、続ければいい。
でも、「ブログって、たいしておもしろくない」って思ってる人は
軽くテーマを設定して、「ちょっと読者を気にした日記」より楽しいブログを始めてみませんか、というのが、今回の提案なのである。
テーマやスタイルなんて簡単に決められる
そして!
「テーマを考えるだけで精一杯」にならないように、これから、テーマやスタイルをどうやって決めればいいのか、ってことを説明していく。
だから、「テーマを考えるだけで精一杯になりブログ開設までにたどり着けない!」なんて思っている人は、どうぞ、しばらくこの連載におつきあい下さい。
ぜんぜん、もー、簡単に、ちょちょいっと、テーマやスタイルを設定することができるから。
いや。
テーマというと大袈裟に聞こえるか。
「個性」「オリジナリティ」「独自性」と言い換えても良い。
よけいに大袈裟か。
言い換えよう。
「他とはちょっと違うあなたらしさ」のあるブログを作ってみませんか。
なんだか、なにかの宣伝文句みたいだけど、まぁ、そういうこと。
わざわざあなたが作らなくても、すでにたくさんあるようなブログ。そんなブログではなくて、あなたらしい、あなたしか作れないブログを作って、ある程度たくさんの人に見てもらえたほうが、楽しいですよ、ということなのだ。
1/銀河
『高校生のための文章読本』という本で、「良い文章とは、どんなものか」が、簡素に説明されている。
良い文章とは、
1:自分にしか書けないことを
2:だれが読んでもわかるように書く
という二つの条件を満たしたもののことだ。
(梅田卓夫,清水良典,服部左右一,松川由博『高校生のための文章読本』筑摩書房P18)
ぼくは、10年以上昔、この言葉に出会って感銘を受けた。
“良い文章とは、1:自分にしか書けないことを 2:だれが読んでもわかるように書く という二つの条件を満たしたもののことだ。”ではフレーズが長いので、反芻しにくいから、
「1/銀河(ぎんがぶんのいち)」というラベルをつけた。
1/銀河:自分(1)にしかできないことを、大勢の人に(銀河)伝わるように表現すること。
ブログも、同様に「1/銀河」であること、つまり
「あなたしか作れないブログ(1)を作って、たくさんの人(銀河)に見てもらえ」ると、楽しくなると思う。
次回は、この「1/銀河」を、自分のこととして、「
自分の好きなモノって何だろう」の回で書いた「自分マトリクス」を使って考えてみようと思います。
お題7
というわけなので、まだ「自分マトリクス」を書いてない人は、「
自分の好きなモノって何だろう」の回を読んで、書いてみてください。すでに「自分マトリクス」作ったよーって人は、書き加えたり、あれこれ、考えたりしてみてください。
ご回答6
「お題6」は、人気の
YouTubeで「動画をほいほい観る」ことって、何て言えばいいんだろう。
「YouTubeなどで動画をほいほい観ること」の「伝わりやすい用語」を考えてほしい。というものでした。
ミソラさんの指摘に驚いた。
“YouTubeの出現で何が変わったかを考えると、ただ動画を見るだけじゃなくて、ブログとかで「この動画面白いよ。見て見て。」というふうに広める行為が圧倒的に多くなったんじゃないかと思うんです。”
た、たしかに、その通り!
「動画をほいほい観る」なんてことは、テレビもあったし、ビデオやDVDもあったし、YouTube以前から、やっていた。
ぼくは、「YouTubeで動画をほいほい観る」ことを名づけてほしい、と出題した。だけど、この出題文にある「動画をほいほい観る」の部分こそがズレていた。
「動画を観る」行為だけじゃなく、見て見てと気楽にすすめる行為こそが、YouTube出現の軸だったのかもしれない。
ミソラさんが、お題自体を疑い、そこを修正して、回答を考えたことは、すごいことだと思う。
きよさんが個人的に使ってると紹介してくれた「ようつべる」が、受け身の動詞っぽいのも、あわせて考えるとおもしろい。すすめられて見た、感じが、して。
じゃ、すすめることは、「ようつぶ」って言うのはどうだろう。
で、どんどん広まったときは、「ようつぶった」。「もうようつぶってるかもしれませんが〜」ってふうに使うの。どうでしょ?