英国の社会は、万事理路整然で明晰な
フランスと異なり慣習が積み重なって
出来ています。そこにややこしさと独特な面白さが同居しています。
かつては、通貨も10進法、12進法と20進法が混在し、現在も欧州大陸と
異なり度量衡にはメートル法を採用していません。
車の通行も左側で大陸諸国とは異なっていますが日本人には安心感があります。
サッカーの試合でもイングランドとスコットランドの試合が国際試合なのです!
日本人の感覚では関東と東北地方との国内試合の感覚でとらまえがちですが、
イングランド人にとってはスコットランド人は外国人でその逆もまた正なりです。
ここで初めて英国の国名、連合王国の意味がなんとなくわかります。連合王国の国旗も
イングランド(白地に赤十字)スコットランド(青地に斜め白十字)
アイルランド(白地に赤斜十字)を三つ重ねたものがいわゆる「ユニオンジャック」です。
英国という国を表すのに、イギリスという呼称が一般的ですが、実は
イギリスとは
ENGLISHのポルトガル語もしくは
スペイン語の呼び方で、それが日本語の
イギリスの出所です。英国(イギリスだけではないイギリスを指す。。。ああややこしい)
では3つの連合王国全体を指すときはUKもしくはBRITISH、イギリス王国のみの
時はENGLISHと使い分けられています。たとえば航空会社はBRITISH
AIRWAYS、国営放送局はBRITISH BROADCASTING CO.
石油会社はBRITISH PETROLEUM。。。
但し、英国中央銀行はBANK OF ENGLAND で BRITISH BANKではありません。益々ややこしい。
私がロンドンのオックスフォード街を入った所にあるホテル、BERNERSの食堂で
ハイ・ティーを楽しんだ時でした。因みにこのホテルはいかにも大英帝国
華やかななりし頃の建築様式で、買物にも便利で団体客が殆どいないので落ち着いた
良い
ホテルですが、勘定をしようと現金を担当のボーイに渡したところ、ボーイは
「失礼ながらこれは外国のお札なのでお使いになれません」という。風体や英語の
アクセントから推察すると南欧系の人らしい。早速メートル・ドテル(給仕長)
を呼んで、一発お返しをしてやろうと、負けずに慇懃無礼に聞いてみました。
Would you mind if I pay by the bank notes issued by the Bank of Scotland?
その答えは「とんでも御座いません、これはブリティッシュ通貨でございます」。
英国でお札(銀行券)を発行しているのは、中央銀行のBank of England のほかに
Bank of Scotland も発行しており 後者のお札にはWalter Scot の肖像が描かれて
います。きっと例のボーイは女王陛下の肖像のないお札は英国通貨と思わなかったので
しょうね。
矛盾やややこしさにあまりこだわらすに過去の集積された智恵を重んずる英国人の
気風は、我々日本人も少し真似てみたい感じがします。
総務担当 山波 花里丘(さんば かりおか)
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