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復帰戦
みなさま、こんにちは。

昨日、アメリカのスティームボートにて
USselectionが行われました。

私にとって、ほぼ2年(1年9ヶ月)ぶりの試合でした。

230メートルのコブ斜面と、エアのあるコースを見た時は
正直「体力がもつかなぁ?」という事が、初めの感想でした。

実際、大会コースでの初日の練習でのTTBでは
300m走を全力で走りきった時のように息があがり
こんなに辛く感じたのは、すごく久しぶりで。。
自分の体力の無さに愕然としました。

でも、人間の身体っていうのは不思議な物で
一度その辛さを感じると、二本目には、息があがる程度で
滑りきれちゃうんですね。本当に不思議でした。

とはいえ、試合で全力で滑るのは最低でも2本
多いと3本、もっと多い時は5〜6本は滑るのですから
それくらいは当たり前に滑れなくては。
と感じます。

さて、今回の試合では、今の自分の体力で、今回出されていた
ハードルをきちんと越えられた事に、実は正直、驚きがあります。
(体力測定でも、同じ気持ちでしたが)

滑りの技術やエア自体の積み上げて来た技術は、しっかりと
身体にしみ込んでいるし、表現はできそうだとは感じますが
体力的な部分がやはり弱く、コブに対して踏み込むパワーが
足りないなと実感しました。

結果、スピードに関しては、このコースでは
今現在での限界だと感じます。
(ちなみに、女子選手で6番目くらいかな?)

今回の優勝者は、ワールドカップの現役選手ですが
彼女との差も、しっかりと自覚しています。
今すぐに改善していける部分ではないですが、今回
世界の最先端の一端を、肌で知れた事は、素晴らしい収穫だったと
感じています。

世界を見据えて分析していくと、色々な考えがでてきますけれど
実際には、久しぶりの試合の朝を迎え、公式練習をし
予選を滑り、決勝に進み、決勝のスタートに立ち、ゴールをし
表彰台に立ち、その全て、純粋に「嬉しい」という気持ちでした。

嫌な事は、一つだけ。
朝食がのどを通らず、食べてもお腹が受け付けず。
そんな状態になってしまう、試合の日にしか訪れない緊張。

端から見ると、たぶん私は普通に過ごしているように
みえるけど、身体はちょっと普通じゃなかったです。
(選手の大半はそんな感じだと思いますが)

それくらい緊張することも久しぶりで、それが当たり前だと思って
緊張とも真っ正面から戦っていた休養前の自分を、心から尊敬しました。
と、同時に、少しだけ哀れにも感じましたけど。。

昨日は、そんな緊張の時間を、なんとか越えて
(バナナを食べたり、甘い紅茶を飲んだりして血糖値を上げました)
公トレをして、予選のスタートを迎えた時に「ここに立ててよかった」
と思ったんです。

今迄は、すっかり忘れていたのか?感じなかったのか?わからないけど、
ちょっとおおげさだけど、キツイ瞬間を超えた先には幸せな瞬間が
待っているんだなと感じました。

こんなふうに、幸せを実感できる場所を持っている自分は
なんて幸せ者なんだと、改めてかんじました。

実は、試合のたび、その繰り返しだったんだけれど
今迄は、色んな事全てと戦いすぎて、大切な瞬間を
感じられなかったんだと思います。

ご飯が食べれないほどの緊張は、これからもきっと続くし
好きにはなれない事だけど、その先にある、スタート地点に
立つ幸せを思うと、頑張れる気がしました。

いままでの自分も、きっと、練習も、緊張も、楽ではない事全て
その瞬間の為に越えてきたんだと思いました。


そうそう、それと

やるからには、一番を目指す事が選手としての使命だという事は
もちろんのこと。それは、当たり前に頭の中にあるという事を
踏まえての気持ちなのですが。

今回の試合で、私は、スタートの時には、純粋に
「自分とスキー」の事だけを感じたいと心底思いました。
その結果、気負いも無く、空回りも無く、ゆとりをもって
スタートがきれるんだと感じました。

気合いを必要以上に入れても、コースの事を必要以上に考えても
滑りやエアの事を考えすぎても、その時の自分の体力も技術も
その瞬間にいきなり良くなる事は決して無い。

ということは、どれだけいつも通りの心で滑るかが
なにより大事な事だと、実感したのです。

その先に、結果というものがついてくるのですが
準備ができていればそれ相応の、出来ていなければそれ相応の
結果になるという事も、あらためて感じ
なんだか深く納得できました。

これから、どんな事にもまれながら進んで行くのか、想像も出来ないほど
戦いの場は厳しい部分がありますし、流されてしまう事も多々あると
思います。。

でも、今回、スキーが出来る事の「嬉しさ」をとても素直に感じられた事を
これからも、ずっと、大切にしていきたいと思いました。

練習でも試合でも、スタートの瞬間に、これから滑るモーグルコースの中で
今出来る最善の、自分らしいスキーができるようにと意識することが
どんなに自然でどんなに心強い気持ちなのかということを
心に深く感じる、素敵な一日でした。

いつか、このままの純粋な気持ちでスタートに立ち
今よりもっとパワーあふれるスキーが出来る日がくると良いなと
思います。

その想像を、現実のものに出来るように
私らしく頑張っていきたいと思います。

私にとって、スキーは、感動、楽しさ、さわやかな気持ち、
穏やかさ、緊張、いろんな感情を自分の心に見せてくれるもの。
そして、自分が物事に対して、前向きに前進する為の方法を
勉強させてくれる大切なツールだなと、感じました。

明日も、試合です。
今出来る最善の滑りがしっかりできるように
頑張ります^^

愛子

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by aiko-uemura129 | 2011-12-21 06:59 | Trackback
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プロフィール
上村 愛子 上村 愛子 aiko uemura

1979年12月9日兵庫県伊丹市生まれ。2007-2008シーズン、怒涛のW杯5連勝で 日本モーグル界初となる種目別年間優勝を達成。2008-2009世界選手権大会ではシングルレース、デュアルレースで二冠。2010年バンクーバーオリンピックで4位となる。1年間の休養を経て、2011-2012シーズンに競技復帰。5度目の出場となる2014年ソチオリンピックで悲願のメダル獲得を目指す。

公式ホームページ

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